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2007年09月29日

『春話二十六夜 岐かれ路/月待ちの恋』  坂東眞砂子

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週間新潮に連載された短編の文庫化 
『岐かれ路』 に第一夜から第十三夜
『月待ちの恋』に第十四夜から第二十六夜が 収録されています 


春画(大胆な性描写をした江戸時代の浮世絵)をモチーフに 
官能的 エロティックな物語が 展開されます

各夜の最初に モチーフとなる春画が掲載されているので 
通勤の地下鉄の中などで読むには 若干抵抗がありますが 
直接的な性の話だけでなく 男と女のかけひき 心のアヤ などが綴られ 
なかなか面白いです 


現代は性が巷にあふれている反面 恋愛は精神的なものとして語られ 
恋愛と性愛は別物だ とでも言わんばかりですが 
江戸時代には 性は もっと ずっと オープンで
男も女も あっけらかんと性愛を楽しんでいたようですね 

赤松啓介著 『夜這いの民俗学』 に書かれているほど 
夜這いやセックスが オープンだったのかどうかは 分かりませんが 
少なくとも 結婚するまでは純潔で、、、 などという事はなかったようです 


この 『春話二十六夜』 でも 
夫の留守に 間男とあっけらかんと性を楽しむ話や 
好きな男とのセックスで 快楽に貪欲だったために起きた悲劇 
心が通い合っていなければ 身体の繋がりだけでは満足出来ないという話 
時代がら 身分の違いから起きるドラマ など
さまざまな男と女の話が語られます



坂東眞砂子といえば 「死国」「狗神」 など ホラー小説の印象が強いですが 
近年は 男と女の性をテーマにした作品が 多いですね 



男と女 ~ いつの時代でも どこの世界でも 永遠に語られるテーマ



男と女の間には 深くて暗い河がある 

50歳目前になっても未熟な僕にとって
女性は 永遠の憧れであり 永遠の謎です
 


posted by aozora |17:01 | 本の話 | コメント(0) | トラックバック(0)

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