2014年07月03日
『お文の影』 宮部みゆき (怒)
紀伊国屋書店の店頭に平積みされていて、初めて見たタイトルだった為、中を確認せずに購入したら、何のことはない単行本の『ばんば憑き』を文庫化に際して改題しただけ。 連載を単行本化する際や、単行本を文庫化する際に、文章に手を入れて改題するというケースはよくあるけれど、中身は全く同じで タイトルだけ変更というのは 殆ど詐欺の世界です。 ま、中身も確認せずに作家とタイトルだけで購入した僕が浅はかだったのですが、ネットを見たら僕と同じように勘違いをして買った方が大勢いらっしゃるようで、非難の嵐でした。 小説自体は面白いのですよ。 今回読み直してもやっぱり面白い。 妖しい怖さの中にも ほのぼのとした温かみがあり、切ない哀しみがあり、読ませます。 読んで損は無い、と言うより 宮部みゆきを読んだ事の無い人には 是非読んでいただきたい作品です。 宮部作品は 構成と文章がしっかりしているから読みやすいし、 どの作品も水準以上の出来で ハズレがありません。 それが宮部みゆきです。 それだけにこのようなセコい販売戦略が残念でなりません。 猛省せよ、角川書店!
posted by aozora |23:55 | 本の話 | コメント(0) | トラックバック(0)
スポンサーリンク
スポンサーリンク