2007年05月08日

密教SUGEEEE

前回のエントリでは何があったのかさっぱりわからない
だろうとは思いますが、要は、あれほど熱の帯びた厚別で
オイラはしょぼーんとしていた、ということで。

さて、試合終了後、このままでは縁起が悪すぎると思った
オイラは、地下鉄東西線を西に向かいながら、そうだ、
煩悩を払おうと、西18丁目駅で降車したのである。

行き先は「近美」
「空海マンダラ~弘法大師と高野山」を見に行ったのであります。

GW最終日のせいか、混んではいたものの思ったほどではなかった。
当日券を買って、密教の種々を拝見する。

かっこいー、密教かっこいー

写経や法具もさることながら、やはり例の、運慶の
八大童子がメリーゴーランド状態で立っている姿に背筋が張る。
運慶すげーっ。
八つの像のうち運慶のオリジナルは六つ。
仏像は国宝だからすごいわけでもなんでもないが、運慶はさすがに
次元が違うというしかない。
とりわけ、五つのおさげがかわいいのに、全身赤化してぎょろっと
にらみつける制多伽童子は、どこかあの興福寺の阿修羅像すら連想
する迫力。さらにそのペアの矜羯羅童子はウェーブのかかった
くるくるヘアがまるでキューピッドで、あり得ない西洋風を
醸し出している。
着想のハイセンスと、それを可能にするテンションの高さは
ずば抜けている。運慶すげーっ

脳がクラクラしたところに、今度は超巨大な胎蔵界曼荼羅と
金剛界曼荼羅が部屋の壁一面に、対になるように飾られている。
平清盛が自分の血で仕上げをしたゆえ「血曼荼羅」とも呼ばれる
巨大曼荼羅図は、平安時代末からのもののためにかすんでいるが
迫力満点の魔法陣。CG再現計画の進行が心待ちだ。

そしてトドメは、今度は快慶すげーっ。
両界曼荼羅を挟んで鎮座する異形の超仏、孔雀明王は快慶の作。
その脇侍をつとめるのはこれも快慶の四天王のうち
多聞天と広目天で、ド迫力とはまさにこのこと。
運慶が内に秘めた張り詰めたテンションの仏像なら、
快慶は隠しようもないオーラ全開のパワー仏像だ。

しかもその後には、これも快慶の作かも知れないという
異形も異形、超神としか言いようのない、まるで海底原人ラゴン
のような深沙大将と執金剛神。こんなのが寺の山門に
仁王様として飾られていたら、絶対子供は泣く(笑)
しかし悪霊陰鬼のたぐいはその気に当てられて絶対に寄りつかない
だろうとも思う(笑)
すげー、快慶すげーっ。

というわけで、月末に必ず再訪することを決心。

眼福ですぞ。見に行けば功徳があるよきっと。
悪いことがプライベートであったら近美にお参りにいこう(笑)
そして札幌の勝利を不動明王に祈願しよう。

posted by FT |23:53 | 古典芸能ネタ | コメント(2) | トラックバック(1)

スポンサーリンク

トラックバックURL
このエントリーのトラックバックURL:
http://www.consadole.net/minerva/tb_ping/327
この記事に対するトラックバック一覧
モンクレール アウトレット 【モンクレール アウトレット】

密教SUGEEEE - FTの《ミネルヴァの瞳》 | コンサドーレ札幌オフィシャルブログ

続きを読む
この記事に対するコメント一覧
Re:密教SUGEEEE

お早うございます。
わたしは金曜日に行ってきました。実家が真言宗、高野山に興味があり前売り券を手に入れて機会を待っていました。親戚に不幸があり札幌に出たついでに行ってみました。連休中で大変混んでいましたがゆっくりとみてきました。この後、展示の入れ替えがあるとか、もう一度行ってみます。高野山にも行ってみたいと思っています。制多伽童子が孫に似ているなあと思っている婆さんより  (女の孫ですが・・・)

posted by 田舎のおばさん| 2007-05-09 08:41

Re:密教SUGEEEE

お返事遅れて失礼しました。
うちの実家は法華です(汗)
でもまあ、宗派は違えど信心に差はないと
申しますので、堪能して参りました。
制多伽童子のうつしみとあらば、きっと元気
間違い無しのお孫さんでしょうね。

posted by FT| 2007-05-10 22:12

コメントする