2009年04月25日
『ダブル・ファンタジー』 村山 由佳
ダブル・ファンタジー と聞いて思い浮かべたのは ジョン・レノンの遺作となった オノ・ヨーコ とのアルバム あの名曲 スターティング・オーヴァーから始まって ジョンとヨーコの曲が交互に出てくるアルバムなのだけど 初めて聴いた ヨーコの曲には 度肝を抜かれた
この作品にも このアルバムが登場する ちらっとだけどね でも それがこの作品のテーマであるらしい 奇妙なアルバムだった。二人の作った曲が交互に入っているのだが、レノンが息子への愛情をせつせつと謳いあげたかと思えば、そのあとにヨーコが、男に対するあからさまな欲望を喘ぎ声混じりで歌いだすといった具合だ。 当時はあきれて二度と聴く気になれなかったが、今になってみると思う。 どれほど愛し合っていても男と女はじつはまったく別のものを見ているのだという真実を、あんなにもくっきりと浮き彫りにしてみせたアルバムはなかったのではないか――。 (423頁)
たしかに前半はこのテーマが生きている。 でも後半はねぇ..... あの後半にも このテーマは生きているのだろうか? 夫はセックスで妻を満足させられないコンプレックスを 妻の仕事を支配する事で解消しようとしたのだろうか 実際はそんな単純なものではないのだろうけど 後半の安っぽいストーリーを読まされると その程度だったのかな と思ってしまった
posted by aozora |22:04 | 本の話 | コメント(0) | トラックバック(0)