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2007年11月20日

『海ちゃん、おはよう』   椎名 誠

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椎名 誠 の私小説  若いお父さんの子育て奮闘記です 
1985年に出版された 『岳物語』 では 長男(弟)の子育てと成長が書かれましたが 
この本では 著者の結婚と 長女(姉)の誕生 初めての子育て が書かれています 


この本を読みながら 息子が産まれた時のことを 思い出しました 

僕が26歳で 妻は22歳になったばかり 
右も左も分からなくて 試行錯誤しながらの子育てだったけど 
毎日が本当に楽しかった

壊れそうな新生児を 初めて抱いた時のこと 
初めてお風呂に入れた時のこと 
二人のおばあちゃんの 静かな孫の取り合い(?) 
僕の退職 アルバイト 再就職  
乳児保育園に預けながらの共働き お迎え  

この本に書かれているエピソードと同じような事もしていたっけ 
みんな 同じようなことを感じながら 子育てしているんだなぁ 
と 自分と重ね合わせながら 懐かしく思い出しながら 読みました


“二度目の文庫版のためのあとがき”で 著者が書いていますが 
「今思えばあの頃からぼくは少し大人になっていけたのかな、と思う。自分たちがつくり出した新しい命のためにずんずんとまっすぐ力をこめて毎日の生活に進んでいこう、という気持ちにはじめてなった。そういう意味で、子供は親を育てているのだと思う。」 
これは 本当にその通りだと思います 


椎名誠の文章は 決して上手くはないが 
ちょっと読めば すぐに椎名誠だと分かる 味のある文章です 
音楽だと この声は このメロディは 誰某だ と
すぐに分かるアーティストが 結構いますけど 
小説だと珍しいですよね 
この本は そんな椎名誠の文章と 本の内容が合致して 
なかなか良い雰囲気を かもし出しています 

 
子育ては 楽しそうだな 
子供を作るのも 悪くないかな
もう一度 子育てしたいな と思わせてくれます 



posted by aozora |20:04 | 本の話 | コメント(0) | トラックバック(0)