2006年06月12日
船の底
ワールドカップの前にちと書いておこうと。 昨日は朝から、ヨットの船底塗料塗りをしていました。 ヨットを上架して塗料の塗りなおしです。昨年は大変な作業でしたものですから、今年は比較的楽な作業でした。 塗料は昔は有鉛とか錫とかを混入した溶剤でしたが、今は規制されて自然にやさしいものになりました。 これで少しは速くなれるといいのですが。 そこでワールドカップに引っ掛けて、お話を一つ。 ヨット界にも世界的なレースがあります。 「アメリカズカップ」と言います。知っている人も居られると思います。 こちらも四年に一度です。各国対抗ではありません。 ヨットクラブ対抗なんです。オリンピックも都市が立候補ですよね。 これと同じで国が前面に出ないのです。 もっともヨットクラブがないところもありますから。 サッカーは国連加盟国よりも多いですけど。 それで日本もこのカップ戦に出場したことがあります。 このレース艇に世界最高水準の技術が導入されています。 設計は東大工学部造船科、その他いろいろな会社からノウハウが来ていました。 その中に塗装材がありました。つまり船底だけでなく全部の塗料です。 ここで塗料なんですが世界最高のものが使用されました。 実は世界各国が驚愕した材料です。 「ステルス」なんです。つまり速くなるというのは電波でさえ受け付けないと言うことだったんです。もちろん軍事技術にもつながります。 潜水艦に塗装しているものと同じ材料でした。 世界各国が垂涎の塗装材でした。もちろん防衛庁も文句言ったみたいです。 ただ日本は軍事技術も民間に使われることで低価で汎用することで会社が発展した来た経緯がありますから、何とか認められました。 もちろん日本のアメリカズカップ艇のみ使用されて、この塗装材があちこちで使われたという話ははきいておりません。 塗料といっても侮れません。
posted by 去舟庵海人 |21:16 | ヨット | コメント(0) | トラックバック(1)