コンサドーレ札幌サポーターズブログ

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2005年11月10日

ポートサイドとスターボードサイド

今日HBCの番組で「永六輔の誰かとどこかで」を聞くことがありました。
その中で永さんが佐渡でのフェリーを乗った際にこの言葉を聞いたとの話をしていました。
船の左舷側を「ポートサイド」、右舷側を「スターボードサイド」と呼ぶ慣わしが有るけど、どうしてだろうと話していました。
永氏は調べて話すべきなのだが、知らないまま話すのだがとお話していました。

皆さんもそうでしょうが「左」とか「右」とか言わずに英語で呼称するのはと不思議と思われるでしょう。
船もそうなのですが、航空機業界も同じ呼称をしています。これは船舶業界の慣わしをそのまま踏襲したからです。

この話は、実は前にも「バー オフサイド」のHPの掲示板にも書いたことがありますが、少し補足したいと思います。
あれから私の話が誤りがあったらまずいと思いまして、ちょっと調べてみました。
でも、やはり間違いがありましたらどうぞ指摘してください。

左舷側をポートサイドと呼ぶのは、左に陸を見る帆走をするためと言うことからきています。ではなぜ左側? それは海上交通は右側通行すると言う国際ルールがあるからです。英国を基準にしていますので反時計回りで航行する決まりです。これが全世界に普及して各国にも左側と呼ぶよりポートサイドと呼ぶ方がわかりやすくなったものと思います。
それでは右舷側は? 陸を見ることが無い方は星を見て航行すると言うことと思っていました。もちろん今はそう言う話は間違っていないのですが、最初はステアリングボードと言うことらしいです。
昔は右舷側に舵がありました。よく東南アジアで見ますが舟にエンジンを伸ばして航行しているのが光景がありますが、あんな感じです。
この言葉がなまってスターボードと呼ばれるようになったみたいです。

右左と呼ばない一番の理由は、船舶が沖合いはるか遠くを航行する時は左右の感覚が欠如するのが最大の理由です。頼りにするのは北半球は北極星、南半球は南十字星です。
英国の帆船は北極星を見る方向はやはり「スタ(★)ーボード」というのがしっくり来ます。陸が見える方は「ポート(港)サイド」になるでしょう。

ではなぜ必ず左側に停泊着岸するのかと永氏も言っていました。
実は反対側は着岸しづらいのです。右側から着岸するのは帆走船にとって難しい操船になるのです。北風が(あくまで英国基準です)追い風の場合、停船が出来ないのです。北半球の多くの国もやはり同じです。ですからこれが慣わしになったのです。

それじゃ、今の船舶はエンジンがついているのではないかと思うでしょう。
確かに操船はしやすくなりました。北風に負けないで操船航行することが出来る時代になりました。
実はエンジンの特性があるのです。右回転(時計回り)でプロペラが回ります。
これが左舷に着岸する理由でもあるのです。モーターボードを操船もしくは乗ったことがある人なら気がついたことがあると思います。
発進する際、舟の舳先が右側に振れるのです。離岸する時はこれは便利です。
しかし右舷側に着岸しているときは離岸発進する時は舳先を岸にぶつけないようにしなければなりません。タンカーなど大型船が離岸する時はタグボートのお世話になるのはひとつの理由はこれです。大型船は動くのが大変と言うのが一番の理由ですが。

実は最近小樽港でフェリーが着岸に失敗して小型船にぶつけたと言う事件がありました。大型船の船長さん、航海士さんは大変です。思うように操船できないのですから。船長さんは永年のキャリア持っているのにです。
 少し長くなりました。この続きはまた明日にでも書きます。
取り留めなく、あちこちに飛びながら書いて行こうかと思っています。


posted by 去舟庵海人 |23:14 | コンサドーレ | コメント(3) | トラックバック(1)