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発言からみる三浦監督の真意

2007年12月21日

「皆さん! 来季、J1で共に戦いましょう!」(この発言は記憶によるものです)

 J1復帰、J2優勝を決めた直後の札幌ドームにおける三浦監督の発言です。
 2万8千人のサポーターに向かって呼びかけたこの言葉は、ある意味、サポーターとの約束であり、かなり重い発言です。「共に」には、発言者である三浦監督自身も含まれているので、来季もコンサドーレの指揮を執る、執りたい、という決意、意欲が感じられます。

 次からは、優勝記者会見における発言です。

「シーズンが始まる当初、優勝というのはあまり意識して狙ってませんでした。昇格という言葉を出しました。3位以内で入れ替え戦でも構わないので昇格というのがまず目標だと話しましたので、優勝はその時点では狙っていませんでした」

 J2で戦っている選手たちに「昇格が目標だ」と話すのは指揮官として当然で、どこのJ2チームの監督も、そう言っているはずです。三浦監督のシーズン中のコメントと併せて考えてみると、監督自身は、春のキャンプを通じ、この戦力では優勝どころか昇格も難しい、と感じていたような気がします。

「成長というか、簡単に言えば昇格について冷静に見た場合、前半戦の貯金が効いたというのが大きい。9月ぐらいから勝てなくなりだして、三ヶ月近くは苦しい状態だったが、チームは第1、第2クール途中あたりには成長を感じられたが、そこから流れも悪くなり、シーズンを通して同じようなパフォーマンスは苦しいんだなというのは思いました」

「前半戦の貯金が効いた」という言い方をしていますが、この戦力では、出来すぎの結果であった、という思いが読みとれます。
 選手たちが自分の戦術を素直に受け入れ、実践して成長したことの喜びの裏に現有戦力で戦い続けることへの不安があったのでしょう、9月に横浜FCからMW鄭容臺選手をレンタル移籍で補強しています。

「いまの世界のサッカーの傾向で、ハードワークをしない、あるいは守備をしない、走らないといったチームが勝つことは不可能です。ワールドカップでも上位ベスト8は、ほとんどそういうチームでした。FWからしっかり守備をしたり、あるいはチーム全員で守備も攻撃もやる、ベスト8に残ったチームはそういうチームでした」

 自分がとってきた戦術に自信を持っていることが分かります。
「FWからしっかり守備をしたり」というのは中山元気選手(後半ダヴィ選手も)のことでしょう。三浦監督が中山選手の働きを高く評価する理由が良く分かります。

「日本でどうかと言うと、昨シーズン優勝したのは浦和レッズです。私は去年J1でやってましたけど、浦和は極めてディフェンスの強いチームでした。もちろん点の取れるストライカーもいます。ただ得点を取るのが非常に難しいチームでした。個人も強かったでしょうし、チームの作り方のバランスも。ですから、そこを忘れてあまり現実味のないことをやったら、やはり残留するというのは難しいと思います。実際に今年、入れ替え戦も含めて、J1下位3チームはディフェンスに難があるチームです」

 J1に残留するためには、これまで以上に強いディフェンスと点を取れるストライカーのバランスがとれていなければならない、という将来のチームづくりへの思いがにじみ出ています。
「現実味のないこと」とは、金をかけないで若手を育成し、J1に残留できるチームをつくる、という夢のような構想の非現実性を言っているのでしょう。

「残留・優勝というと、やはり資本力というのは間違いなく必要なことです。例えば、J2で選手・スタッフの人件費の順を上から並べたら、東京V、京都、仙台、そしてセレッソ、福岡とほとんど順位通りです。札幌だけが例外です。J1もそうです。降格した二つは人件費をかけられなかったチームです。そこはある意味必要な事じゃないかと思います」

「札幌だけが例外です」と言い切った発言からは、札幌が今季J1に昇格できたのは奇跡的なことであり、現有戦力程度の力でJ1に残留することは不可能だ、との強い主張が感じ取れます。

 これらの三浦発言から読み取れることは、
① 来季もコンサドーレの指揮を執りたい(決意)
② J2でやってきた基本戦術に間違いはなかった(自信)
③ 今季の成績は出来すぎだ(分析)
④ 現有戦力ではJ1残留は難しい(見通し)
⑤ J1に残留できるチームづくりに必要な補強をすべきだ(要望)

 なんのことはない、いま契約更改でもめている内容そのものです。
 昇格、優勝を決めた直後の高揚状態の中で、すでに、このことに触れているということは、三浦監督の中に根強くあった強い懸念なのでしょう。

 さあ、次は、HFCが知恵を絞って、腹をくくる番です。

 と、おじさんは、思うわけです。


post by masa2007

19:28

コメント(1)

この記事に対するコメント一覧

ron

Re:発言からみる三浦監督の真意

2007/12/21 21:13

まさに的を得ております。 と、おじいさんも思うわけです。 失礼!!

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