コンサドーレ札幌サポーターズブログ

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2014年11月03日

上里のゴールにはなにもかもがつまってる

東京V戦は0-0のスコアレスだったということで...
なかなか厳しい状況にたたされてしまいました。
このブログで結構、
「今年は無理だし、仮に上がってもすぐ落ちる!!」
といった発言をしていますが、一サポーターとしては、やはり昇格してほしいという想いがありますよねw
個人的には最終節勝てばPOといった状況で、札幌ドームが満員になるのを期待しているのいですが、果てさてどうなることやら。


さて今回はちょっと古いですが湘南戦の考察です。

都倉と上里、どちらも素晴らしいゴールでしたねー!
あれは直接見ていたら鳥肌だっただろうなぁ。
やっぱりサッカーは生で見たいですね!

それにしても
都倉の化け物っぷりが本領発揮し始めましたね。
ポゼッションサッカーを志向するチームが必死こいて中盤で何本もボールをまわして、
やっとの思いでバイタルで前向きを作るのに対して、
都倉はトラップ一つですからねwww
やっぱりサッカーってのは個の力が勝敗に大きく関わるってとこを改めて認識させられましたね。

ただだからといって監督は「都倉に出せ!」とだけ言ってればいいというもんでもありませんよね。
まぁ王様一人決めて王様に気持ちよくプレーさせるために10人が頑張る!!
ってのもありますが、それが許されるのはトップに君臨するチームだけでしょうね。

ちなみにこのトップってのは世界のトップですよ。
日本のチームがそんなことしたら余計に世界に勝てなくなりますからねー

例えば今コンサが都倉を王様にしたらもしかするとJ2ではいい成績を残せるかもしれないです。
しかしその後はどうでしょうか。上のカテゴリーで都倉は通用するのでしょうか。

そしてもっと根本的な問題。そのまま都倉がチームにいてくれるのでしょうか。

まぁだからこの王様制度を適用できるチームなんてJのチームには存在しないです。
世界のクラブですら難しいですからね。

ちなみに一番最近でこの王様制度を適用して結果を出したのがアルゼンチン。
まさにメッシ王と10人の家来でした。

残念ながら王があまりにもしょぼかったので優勝こそなりませんでしたが。
しかしこういったチームマネジメントもあるということも再確認できました。
10人の家来はやることがはっきりしていますので、ベクトルを統一しやすかったのではないでしょうか。
ナショナルチームであれば引き抜きの心配はありませんからね。怪我はありますけど。


なんか都倉のゴールからどんどん離れていってしまいましたが、
今日の本題は2点目についてです。

タイトルが、
2点目のゴールシーンにはなにもかもが詰まっている。
ですが、いったいなにが詰まってるのでしょうか。

僕はあのシーンからコンサの可能性、そして湘南の強さの秘訣が詰まっていたと考えています。
失点してるのに湘南の強さの秘訣???
と思われるかもしれませんが、あれは上里が湘南の素晴らしいDFを上回ったゴールであり、
普通だったらまず失点に繋がらないと思います。

では解説。
まずは実際に見てもらったほうが早いので動画のURLを
https://www.youtube.com/watch?feature=player_detailpage&v=agxR06xjKSU

この人のおかげでいつでもどこでもハイライト見られるので本当に助かってます。

得点シーンを振り返ると(1分18秒から得点シーンです)
1のスペース(コーナー付近のスペース)を中原がとっているところから始まります。
3バックが相手だとよく
「後ろ3枚の横のスペースが空いてるぞ!そこを狙え!」
っていうのが一般常識かなぁと思います。
なので中原もセオリーどおり1のスペースをとるのですが...

あれ...とられそう...?

これが湘南の強みの一つ
1のスペースが弱点ではなく取りどころ

なんでこんなことがおきるのかというと
実は中原についてるDFってCBなんですよね。
普通CBってのは
「外に引きずりだされるな!」
ってのがこれまた一般常識ですが、湘南のそんな一般常識は見事にシカトします。

普通はここででボールを取れるのですが、中原は落ち着いて一個飛ばしのパス。
このパスが素晴らしかったですね。

奈良からすぐさまフリーの上里へ!
よし!バイタルで前向き...

が、ファーストタッチで前に運んだ瞬間...

あれ?こんなに人が...

これが湘南の第二の強み
というかこれが生命線
ボールフォルダーに時間を与えない+必ず相手の正面に立つ

相手の正面にたつ、すなわち相手に前にスペースを与えず、ボールを運ばせないということですね。
これが湘南は徹底している。
普通のチームであれば後ろから戻ってる選手に任せてCBが出ることはないでしょう。
実際このシーンも奈良からボールが出る瞬間は
かなりの距離がありました。
普通だったら絶対にいきません。

ではなぜ行ったのか。

それがチームとしての約束事だからでしょう。

実際シュートを打つ瞬間にはもう上里にはまったくスペースはありませんでした。
この守備を湘南がどこのエリアでも徹底してやっているので、相手は思うように前に運べず、
シュートまでいけないのです。
湘南の失点数はリーグで最も少ないのですが、
被シュート数もリーグで二番目に少ないのです。

一番少ないのが湘南と似たスタイルの長崎ですから、
ボールフォルダーに時間を与えない+必ず相手の正面に立つ、をどのエリアでも徹底してやる
というこの守備は今後のJ2では当たり前になっていくかもしれませんね。

ちなみにバルさんに代わってからコンサでもよく見られるようになっていますから、今後失点数は減ってくるのではないでしょうか。

この守備は最初はネガティブトランジション時(攻撃から守備に切り替わる瞬間)にボールを奪い返すために使われていました。
それがみなさんご存知のゲーゲンプレスです。

それを完全な守の時間でもやろうぜ!というのがこの守備です。
もちろんオールコートでやるにはスタミナ的にも厳しいですからチームによってどこから行くのか決められているようですが。

ちなみにこの守備で世界を驚かせている監督がロジャーシュミット。
このブログでも何回も紹介していますが、彼がザルツブルグで指揮を執っていたときのヨーロッパリーグのアヤックス戦は世界をあっと驚かせましたね。
相手に何もさせないというのはまさにこのことなんだということがわかりました。

「湘南 ザルツブルグ」で検索してもらえばわかりますが、湘南もシュミットの守備を参考にしていたみたいですね。

まとめると湘南は
1:サイドで数的優位を作ってる(CBがあえて外に流れることで)
2:必ずたて止め(たてストップ)に入る
この二つを徹底して行うことで相手にボールをゴールまで運ばせない守備が出来ています。

ちなみにCBが流れて生まれたスペースは湘南の場合残り二枚のCBとWBがスライドして埋めていますね。
これはチームによって変わってくるとでしょうが、僕個人の意見はこの湘南の実質5バックでのスライドが最も効率のいい形なのではないかと思っています。

ではなぜコンサは点が取れたのでしょうか

一つは中原の一個飛ばしのパスです。
普通のチームであればこの状況で湘南相手に一個飛ばしのパスは難しいのです。
この状況でボールに絡める選手は普通であれば3人ですが、湘南は4人の選手でボールを奪いに行きます。
3対4の数的不利では一個飛ばしのパスはどうしても難しくなります。
しかしながらこのときのコンサは4人の選手がボールに絡んでいます。
湘南は中原に二人行っているのですから後ろが数的優位になるのは当たり前です。
よって一個飛ばしのパスが可能となったのです。

このことからわかることは
ボールに対して人数をかけて攻めている
ということがわかります。
これがコンサの成長の一つですね。

そして二つ目は
上里はシュートをうつことしか頭になかった
ということですね。
だからトラップから早くシュートまで行くことが出来ました。
この迷いのなさはポゼッションサッカーを志向していた財前サッカーではなかなか見られませんでした。

このいい意味で決め付けたプレーがトラップからシュートまでの一連の流れを早くしていたのではないでしょうか。

この思い切りの良さはメンタル的にポジティブになっている証拠だと思います。

つまりコンサの成長している部分をまとめると
1:局面局面で人数をかけることが出来ている。
2:メンタル的にポジティブになっている。

この二つがこのシーンからわかることですね。


やはりどちらも財前サッカーではなかなか見られなかったですから、
バルサッカーはいい方向へ向かっているのではないでしょうか。
3バックという今のトレンドを採用しているのも、個人的には評価できます。

かなりの長文になってしまったので今回はこの辺で。
気が向いたら次回はなぜ3バックがなぜ今のトレンドなのかの説明になると思います。

では今日はこの辺で。

残念ながら画像をのせることが出来ませんでした。
非情にわかりづらいですがご了承ください。

ツイッター始めました!
基本はロンドンサッカーを生で見ての感想やコンサについてのツイートになると思います。
https://twitter.com/gahara18consa

posted by gahara18 |02:58 | コメント(2) | トラックバック(0)

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この記事に対するコメント一覧
Re:上里のゴールにはなにもかもがつまってる

 相手が苦心して配球考えても一振りでスタンドまで持ってっちゃうゴジラ松井。「そんなのアリかよ!」とピッチャーが嘆きたくなるようなものが都倉のスーパーゴールにはありました。湘南戦のイメージが強く残っていたせいか東京V戦ではイケイケでやたらミドルシュートを撃っていた感じですがw。

 上里に対する警戒がやや緩かったとはいえ、おっしゃるとおり財前コンサだったら対応が間に合ってコース消されていたかシュートブロックされていたでしょうね。石崎コンサもですが手数をかけすぎる嫌いがあったのが、バルバリッチ体制になってからシンプルに前へと軌道修正された感があります。

 上里のシュート自体も素晴らしかったんですが、その前の奈良が非常に高い位置を取れていた。もともと奈良はパス出しもできるCBというのを強く意識していて、良い距離感を保とうとして(あの場面では謙伍とでしょう)あのポジションを取れた。前半は河合がいたのでリスクマネージメントを任せられたというのもあるでしょうが…。パウロンはその点が物足りないのが不満ですね。守備は身体能力で押し切れちゃうのでいいんですけど。
 
P.S.リンクさせていただきたいのですが、よろしいでしょうか?

posted by フラッ太| 2014-11-05 11:35

Re:上里のゴールにはなにもかもがつまってる

フラッ太さん
いつもコメントありがとうございます。
ヴェルディ戦は雨ということと、前回のポジティブな姿勢を崩したくなかったため、バルさんはあえてそういった指示を出したのではないでしょうか。あくまで予測ですが。

まさにフラッ太さんの言うとおりで、奈良のポジショニングで生まれたゴールだったと思っています。
河合のカバーリングあってこそというのもそのとおりだと思います。

リンクの件ですが是非お願いいたします。
こちらもリンクさせていただいてもよろしいでしょうか?

posted by gahara18| 2014-11-06 09:01

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