2008年01月06日

日本代表のこと、オシム前監督のこと…

先日、「オシムの言葉-フィールドの向こうに人生が見える(木村元彦著)」という本を図書館で借りて読みました。

「オシムの言葉」となっていますが、彼や彼を知る人とのインタビューを交えた、オシム前監督の伝記のような内容の本です。

著者の木村元彦氏が書いた「ユーゴサッカー3部作」のちょうど完結作に当たります。

「悪者見参―ユーゴスラビアサッカー戦記 (集英社文庫) 」「誇り―ドラガン・ストイコビッチの軌跡 (集英社文庫)」に続く3冊目の作品だそうです(「悪者見参―ユーゴスラビアサッカー戦記」だけ読んでいません)。

内容については、私のような者が解説を加えるよりは、実際に本を手にとって読んでいただいた方がいいと思いますし、下記サイト等をのぞいていただいた方がいいと思いますので、ここでは詳しくは述べません。

http://blog.fc2.com/asin/4797671084

読んでいちばん強く感じたことは、オシム前監督のサッカーに対する愛情と情熱です。そして、それが彼の確かなサッカー理論の上に構築されていることがよくわかります。

オシム前監督の元で、日本代表は戦績という意味での結果はまだ出していませんが(アジア杯連覇も逃しています)、彼が確実に日本代表のサッカーを進化させてきていたことを私たちは実感していたはずです。ですから今回病に倒れ、オシム前監督が志半ばで代表監督を辞めなければならなかったことを残念に思っています。

彼は、日本サッカーを3つの段階でレベルアップさせようとしていたような気がします。

第1段階の守備からのビルドアップ。第2段階の中盤からの崩し。そして最後の段階であるフィニッシュ(ゴール)。

しかし、私たちが見たのは第2段階までだったのではないかと思います。

彼の言葉で言うところの“エレガントなサッカー”の完成形を見ることなく、彼は代表監督の座を降りなければならなかったのだと思います。

倒れてすぐのときは、生きていてほしいという思いだけでしたが、日々快方に向かっているという話を耳にする今は、返す返すも病に伏したこと、そして代表監督の座を降りなければならなかったことが残念でなりません。

岡田代表監督については、加茂監督更迭後の代表を率いたフランスW杯時代、コンサドーレ札幌、横浜Fマリノスを率いたそれぞれの時代にも結果を残し、監督としての手腕に疑いは持っていませんが、オシム前監督が目指していたサッカーを継承することはできないと思いますので、そういう意味でも今回の降板は残念でたまりません。

岡田監督がどういうサッカーを目指しているのかは、今後代表の試合を見てみないと何とも言えませんが、私が期待していた“エレガントなサッカー”ではないと思います。

とりとめもなく書きましたが、先の「オシムの言葉-フィールドの向こうに人生が見える(木村元彦著)」という本を読んで、オシム前監督が考えるサッカーが少し垣間見えたような気がしたので書きました。

日本代表のサッカーが、くれぐれも今までの流れに逆行することのないよう祈るばかりです。

何しろ、勝つことも重要ですが、見て面白い、感動できるサッカーを見せてほしいと思います。

posted by akoakuts |02:07 | 日本代表 | コメント(0) | トラックバック(1)

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