2007年04月22日
食べる
研究集会で子どもの「食」に関する実践報告を聞いた。 生きているニワトリを絞めて調理して食べる、ということの保育実践としての意義とその発達心理学的問題について話し合われた。 子どもは自分の生活がどのようにして成り立っているのかを知らない。 自分の目の前にあるさまざまなモノがどんな過程を通じて生産されるのか、またそこにどれだけ多くの人が関わっているのかを知らない。 そんなこと大人だってわからない。 そんな時代に自分が食べる食べ物がどうやってつくられるのかを見せることは、わたしたちは他の生き物の命をいただいて生きているのだ、感謝しよう!という道徳的メッセージ以上の意味をもつのではないか。 牛から搾りたての生の牛乳の味とスーパーに売られているパックの牛乳の味がどれだけ違うか、なぜ違うのかを知っている人間なら、日本に輸入されたトマト缶1個のためにアフリカに住む1人の赤ちゃんが餓死するという事実についても考えることができると思うのだ。