2013年09月02日
コンサドーレ札幌がJ1定着するにはいくらかかる?(札幌経営状況まとめ11)
Jリーグ経営情報開示資料を基にコンサドーレ札幌の現在地と経営状況を探ります。 コンサドーレ札幌がJ1定着するには、あとどれだけの収入が必要なのでしょうか? もくじ 1★2012年J1/J2営業収益順(百万円)こちら 2★2012年J1/J2広告料収入順(百万円)こちら 3★2012年J1/J2営業収益に締める広告料収入の割合順(百万円)こちら 4★2012年J1/J2入場料収入+アカデミー収入+その他収入の合計順(百万円)こちら 5★2012年J1/J2入場料収入順(百万円)こちら 5-1★年度別興行収入と入場者数こちら 5-2★年度別スタジアム別入場者数こちら 5-3★年度別入場料収入と興行粗利こちら 6★2012客単価J1/J2 客単価(円) 興収(百万円)こちら 6-1★2012客単価+バクスタチケット価格J1/J2 客単価(円) 興収(百万円) バクスタチケ代(円)こちら 7★2012年J1/J2アカデミー関連収入順(百万円)こちら 8★2012年度J1/J2その他収入+アカデミー収入(百万円)こちら 9★2012年度J1/J2チーム人件費順(百万円)こちら 10★2012年J1定着,残留,昇格/J2PO進出基準こちら 11★コンサドーレ札幌はJ1定着,残留,昇格/J2PO進出できるのか?←今回★ 参考資料 2012年度Jクラブ経営情報開示 平成24年12月期有価証券報告書(PDF:2.16MB) 経営状況で見るコンサの現在地(2011年度まとめ)
コンサドーレ札幌がJ1定着するには、あとどれだけの収入が必要なのでしょうか? 2013年度の予算を元に探って見みましょう。 2013年度(予算)の札幌は・・・ 営業収益 :10.5億円。→PO未満(11億円) ┗広告料収入: 4.1億円。→PO未満(6億円) ┗入場料収入: 3.3億円。→J1昇格争いレベル(3億円) ┗客単価 : 1650円。→PO進出争いレベル(1,500円) ┗アカ+他 : 2.2億円。→PO未満(2.5億円) ============= 人件費 : 2.8億円。→PO未満(4.6億円) 前節終了時点でPO圏内の6位と勝ち点1差の7位。 この順位にいること自体、驚異的な成績だと感じられる。 資金面での裏付けがなければ、昇格して必死こいて1~2年残留しても、 選手を刈り取られる側なのは明白ですから長持ちしない、つまりJ1定着には至りません。 このためコンサドーレがJ1定着するには、 10億円強の収入に加え、毎年20億円ほどの収入が得られる仕組みが必要です。 一撃20億円の事業を生むのは極めて困難ですが、1億円~1千万円くらいなら生み出せそうです。 投資する資金が乏しいので、少しずつ増やしていくしかない。
★J1定着ラインに到達するには、あといくら必要? 営業収益 :32億円。⇒あと22億円 広告料収入:14億円。⇒あと10億円 入場料収入: 6億円。⇒あと 2.7億円 客単価 : 2,000円。⇒あと単価200円。 アカ+他 : 8億円。⇒あと 5.8億円。(アカデミー収入+その他収入の合計順) アカデミー: 1.7億円。⇒あと1.3億円。 この中で、達成しやすそうなのはどれか? まずはアカデミーですね。 ここは、人口密度が低い=生徒をかき集める範囲が広いという弱点があり、 通年型のアカデミーはハードルが高いですが、それを克服してほしいなあと思います。 北海道は子供の絶対数が減ってるから、短期集中キャンプ型でよいとおもいます。 次に入場料収入・・・と言いたいところですが、広告料より厳しいです。 入場料収入2001年と2002年はともにJ1で「7.1億円」という記録がありますが、 W杯とドーム開業という50年に1回の椿事が重なった結果ですから、 どんなにがんばっても40年後にドームを建て替える翌年まで、 これほどの入場料収入になることはないでしょう。 現実的な入場料収入の最高額は、2007年J2:「4.6億円」と捉えるべきです。 つまり、入場料6億円を目指しても超えることはないから、別な部門を成長させたほうがよい。 となれば、広告料収入を伸ばそうと考えます。。 これを伸ばすには、道内市場や国内市場では頭打ちですから、 サッカーを活用してプロモーションを考えている海外進出企業をターゲットにするのが最も適しています。 道内、道外含め、日本国内の市場は成熟しきっているので、 国内の大手企業は、成長著しい東南アジアなどに積極的な投資を行っています。 その流れに乗れるスポーツは、サッカーが最適です。 Jリーグは総合商社の元締め(トップセールスで切りこむ)。 Jクラブは総合商社そのもの(プロモーションが強み)。 こういう考え方でプロサッカークラブを見た方が、 今後のコンサドーレ札幌 or (株)北海道フットボールクラブを分析していてより楽しく、 より見聞を広げることができると感じています。
posted by sca25 |08:41 | コンサドーレ経営状況2013 | コメント(0) |