Jリーグが全国ネット民放地上波で放送されない理由とは?
11月24日(日) ギラヴァンツ北九州戦 試合中継追加のお知らせ
◆勝てばプレーオフ進出がほぼ決まるホーム最終戦(11月24日)ギラヴァンツ北九州戦におきまして、NHK札幌放送局での中継が決まりましたのでご案内いたします。
■対象試合:
11月24日(日)J2リーグ戦 第42節
コンサドーレ札幌 vs ギラヴァンツ北九州
会場:札幌ドーム キックオフ 12:30
【NHK札幌(北海道内)】
・NHK総合2(サブch) 12:15~13:05
・NHK総合1(メインch) 13:05~15:00
公式より
最終戦、NHK全道中継を記念して、「地上波放送」について触れます。
Jリーグが全国ネット民放地上波で放送されない理由とは?
「視聴率が取れないから」
では、なぜ視聴率が取れないのか?
1)地域密着の理念を推進するほど全国ネット地上波ビジネスモデルと相反するため
(→札幌のファンが札幌以外(浦和-横浜FMなど)の試合を見ます?)
2)金を払ってでもテレビで試合を見たい市場はCS(スカパー)へ流れたため
(→視聴率を底上げするハードユーザがCSへ流れた)
3)Jリーグの放送使用料が地上波放送局にとって割高なため
私の結論は以上の通り。
(視聴率という数値自体に作為的な要素があるという話は、とりあえず置いておく)
1と2は今さら説明する必要がないので省略。
3だけ個別に説明していこう。
3)Jリーグの放送使用料が地上波放送局にとって割高だから
■テレビ放送する場合の放送使用料。
※一次利用(試合放映)の料金表が無いので、
二次利用(ニュース/サッカー番組)の料金表より参考値として抜粋(11/20追記)※基本料:基本料金/1試合
※1秒当たり:1秒当たり使用料
※100分の場合:1試合の放映で100分使用した場合の料金
※120分の場合:1試合の放映で120分使用した場合の料金
地上波 基本料 1秒当たり 100分の場合 120分の場合
全国 30,000円 1,500円 9,030,000円 10,830,000円
関東 25,000円 1,000円 6,025,000円 7,225,000円
近畿 20,000円 750円 4,520,000円 5,420,000円
名古屋15,000円 500円 3,015,000円 3,615,000円
北海道15,000円 500円 3,015,000円 3,615,000円
福岡 15,000円 500円 3,015,000円 3,615,000円
その他10,000円 250円 1,510,000円 1,810,000円
(その他には独立U局を含む)
BS 20,000円 750円 4,520,000円 5,420,000円
CS/ケーブル10,000円 250円 1,510,000円 1,810,000円
~Jリーグメディアプロモーション料金表より~
そりゃ、全国や関東ローカルで放送されるわけないですね。
値段設定と広告価値と視聴率と地域密着を考えたら、
地上波民放全国ネットで放送されるわけがない。
1000万の使用料をまかなうには、いくらの広告をつけなばならないのか。
これを無料にしても、地上波民放全国ネットで放送される可能性はほとんどない。
12~15時、15~17時、18時~21時、深夜録画で使用料を分けるなど、
可能性を高める施策はあるが、やらないだろうなあ。
北海道に目を向けると、その他より割高。
テレビ受信機を設置している世帯が、211万世帯もあるから割高。
参考までに、福岡:186万世帯、名古屋(愛知):273万世帯。
NHK受信料の推計世帯支払い率より(pdf)
注目すべきは「その他(独立U局含む)」の価格。
全国ネットの影響下にない独立U局なら、土曜夜7時から放映しても、
元を取るには厳しいかもしれないが、2時間枠の自社番組制作の費用をかけるなら、
Jリーグに置き換えても、ギリギリ商売になると推測される。
この考えが正しいか、調査してみた。
あまりの衝撃的な結果に、長くなりすぎたので次回改めて。
つづく