コンサドーレ札幌サポーターズブログ

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2010年11月07日

"脳内の揺れ"がおさまるに十分なモノが観られた試合。

VS 千葉(第33節)1-0で勝利。

前節の敗戦があり、"何ができるか"を観戦の焦点に。
結果よりも内容重視での観戦に決定。

事前に情報を得ない主義だが、昨日、砂川、藤山、箕輪が今シーズンで退団という話を知ってしまった。
三上のトップ契約の情報も。
来季に向かっての"線の中の点"…そんな目線で試合を楽しむことに。

以下、覚書。

フォーメーションと配置。

     内村

三上   高木   藤田

   上里 芳賀        

岩沼 石川 吉弘 西嶋

     高原

藤田は前節に続いてのスタメン、岩沼がケガ明け2試合目でのスタメン。
スタメンに宮澤が入っていないものの、"来季を強く意識させられる布陣"…個人的にはそんなふうに感じた。

千葉との差…技術の差、モチベーションの差は、言うまでもない。
技術の差は簡単に埋まるものではない。
モチベーションも、"昇格争い"に追い込まれた千葉と同等にはならない(人間とはそんなものだと思っている)。
コンサが"いい勝負"に持ち込むには、サッカーの"引き出し"を状況に応じて適切にチームとして使うこと。
それしかないように思った。
そしてそれは、今季のコンサに個人的には最も求めていたこと。

結果が勝利で終わったことはもちろん嬉しい。
が、個人的には内容の部分で喜びたい。
結果はともかく内容は"イマイチ"と思われる方も多いように思うが…。

前半、気力が十分な千葉に対し、入りとしては"目指すサッカー"を変えない選択だったと思う。
当然、技術とモチベーションの差が表れ、千葉に一方的な展開を許すことになった。
前半の30分くらいまで(だったか?)はシュート0で、何もサッカーをさせてもらえない展開。
しかし、その時間辺りで、サッカーをシフトした。
パスをつないで崩そうとする意識は持ったまま、ブロックをしっかり組んで守り、セカンドボールを拾えるようなことを意図したサッカーにシフト。
目指すサッカーができず、完全に"受動的"にそうせざるを得なくなっていたのであれば、消耗も激しく、後半もサッカーにならなかったのではないだろうか。
完全に"受動的"ではなく、ある程度"主体的"にサッカーを変えた…贔屓目が過ぎるかもしれないが、個人的にはそう観る。
実際、前半の終盤にシュートを4本(だったか?)放つことができている。
カウンターで決定機も作った。
ここで大切なのは、カウンターで決定機が作れるのであれば、"カウンターサッカーを追究すべき"という"錯覚"をおこしてはいけないということである。
あくまで、ポゼッションしてのパスサッカーを目指しながら、それが上手くいかないという状況があって、カウンターという"引き出し"を使う選択ができることが重要だと思っている。

0-0で前半を終えて(高原様に大感謝!なのは言うまでもないが)、
後半の立ち上がりに、またサッカーをシフトした。
前半、優位に立てなかったサッカー、前からある程度行くサッカーを選択。
前半に点を取れなかった千葉の心理に適した選択であったと思う。
コンサのシュートは10本強だったと思うが、そのほとんどは、30分から60分の間で放たれたもの(だと記憶している)。
実際、前に出るコンサに対して、千葉はハイプレスをかけにくい状態に陥った。
そこで得点することができれば、本当に申し分なかったのだが。

次第に千葉のペースに試合は戻されるが、これは仕方のないこと。
出来はよかったが、疲労もかなりのものであったに違いない内村をout→宮澤をin。
その後、三上をout→砂川をin。
三上はよい経験になったゲームであっただろうし、その経験値を与えたことにはとても価値があると思う。
が、個人的には"よい意味ではない"三上の"若さ"が目に付いたゲームでもあった。
ケガ明けの岩沼と三上が並ぶ左サイドは、ギリギリのところで持ちこたえていたと思っている。
高木が左に流れることも多かった。実際、高木が左サイドでプレーすることが得意だということも関係するのかもしれないが。

得点が動かず、千葉に焦りがあったのは間違いない。
が、押し込まれながらも、"雑なサッカー"をコンサがしなかったという点も評価すべき点。
それが、あの砂川の精度が高いクロス、その直前のサイドでのパス交換、宮澤のゴールを生んだと思う。
宮澤の前に2枚(高木と藤田だったか)いて、エリア内にしっかり人数をかけていた。
千葉にとっては悪夢の1点だろうが、コンサ視点で観れば、偶然性を必然性がはるかに上回るゴールだった。

数字を観れば、千葉が一方的な試合をしたと言える。これは間違いない。
だが、千葉はよく言えば"自らのサッカーを貫いた"だが、悪く言えば"一辺倒に陥った"である。
試合の中で、サッカーの"引き出し"を数多く開けて使ったのはコンサ。
そんなふうに思っている。

"自らのサッカーを貫く"というのは大切なこと。
使える"引き出し"が多くないのであれば、それは尚更である。
ナビスコカップの決勝を見たときにも、そんなことを思った。
2-1で磐田をリードした広島。
最後の交代カードを切る時に、どんな判断をするか…と注目したが、広島の選択は"守りきること"だった。
広島のできることの"引き出し"にそれがあったなら、あの状況ではその選択は理にかなっていて、当然の選択。
ただ、個人的には"嫌な予感"を感じたのも事実。
サッカーの"引き出し"としては、磐田のそれの方が広島を上回ると思っていたから。
結果は、前田選手のゴールで2-2に…延長に突入し、面白いゲームの果てに、磐田の優勝。
"たられば"はないのだが、もし、広島が最後のカードとして"佐藤寿人"を切っていたら…
結果は違ったかもと思わずにいられなかった。
佐藤寿人選手個人がどうこうということではなく、"サッカーの選択"という部分でのこと。
広島は"自らのサッカーを貫く"ことの方が、勝利に近い選択だったように思えてならない。

柏は順当に今日昇格を決めた。
千葉も今季のJ2では、抜けた戦力を保持している。
だが、思った以上に苦戦している。
"自らのサッカーを貫く"意識のあまり、サッカーの"引き出し"が少ないからではなかろうか。
ネルシーニョ(柏監督)が「勝つことは難しいが、勝ち方を知っている自信」というような話をしていた。
昇格を決めた後のコメントだが、"知的"な部分のコメントだったので、印象的だった。

今季のコンサは"大苦戦"の連続だった。
結果は、予想をはるかに下回るものになっている。
しかし、この1年で"できるようになったこと"は、そんなに少なくないと思う。
石崎監督が続投になるか否かはわからないが、もし、来季も監督を務めるのであれば…
この2年間で培った"できること=引き出し"を使って、"戦術"を組上げ、結果を出すこと当然が求められる。
2桁順位で終われば…監督が代わる可能性は高いか…。
石崎監督自体が、自ら退任する可能性だってある。
ただ、石崎監督が2年間で"できるようにしたこと=引き出し"に自信や手応えを持たれていて、来季も監督を務める意志をお持ちであれば、
それがコンサにとって、"よりよい道"であるように思えてならない。

まずは残り試合に注目。
観方は…内容重視で"楽しむ"方向で。

posted by はげお |20:47 | "観方"覚書 | コメント(0) | トラックバック(1)

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