2006年01月17日

「1月17日」というこの日に…

 今日は本来ならば新聞の一面に載るべき重要なニュースが、管見の限りでは四件もありました。「1月17日」だというのに…。
 以下、雑感及び回想。

  • 連続幼女誘拐殺人事件・宮崎勤被告、最高裁で判決

 中学生か高校生だった頃の事件。忘れかけていたけれど、蘇ってきました。
 世間で騒がれている数多の事件のみならず、私の身近なところでも「不審者」がうろついています。許せねぇ。

  • ライブドア、証券取引法違反の疑いで家宅捜索

 株やネットビジネス、ライブドアという会社については語るべき知識を持ち合わせていません。以前は「新しいことに挑戦する時には常にコンサバティブな人々からの反発がつきもの、だが、『金』>『人』という彼の言動・手法にはいつかしっぺ返しが来るだろう」と、同情三割・反感七割(ええ、私も保守的ですから)の見方を取っていたのですが、やはり「金」の問題で足下すくわれましたか。

 腹が立ったのは、午前7時頃の会見でのメディアの質問。「今、どんな心境ですか?」「今回の事態は社長にとって『想定外』ですか?」…
 聞くべきものを持たない人間には、人にものを聞く資格はない。恥を知れ。

  • ヒューザー・小嶋社長、国会証人喚問

 最も腹立たしいのがこのニュース。「自分の保身しか考えない人」は、最も醜い人種の一つだなぁ、と。

 少々うがった見方。「ライブドア」は、証人喚問から世間の耳目を逸らすため、わざと16・17日にぶつけてきたのではないか。

 自民党の判断:安倍晋三>>>>>元国土庁長官及び親族>ホリエモン

 小泉や自民党幹部は「困惑している」「遺憾だ」などとすっとぼけているが。
 さらにうがった見方。証人喚問を「1月17日」に持ってくることの意味に議員先生方が無頓着だとしたらこれまた腹立たしい。もし意図的に持ってきたとしたら…
 

  • 阪神淡路大震災から11年

 私の実家は西宮にあります。近所には祖母・伯母夫婦も住んでいます。震災では、壊れても構わないものばかりが壊れて、親族の命は壊れませんでした。弟は、とても大事にしていたラジカセが真っ先に胸の上に落ちてきてくれて、その後三方から倒れてきた家具に押しつぶされずに済みました。長らく寝たきりであった祖父が前年のうちに逝っていたことも天佑だったのかも知れません。
 このような日に「くだらない(誓って言いますが、一連の事件の被害者の皆さんを軽んじての言葉ではありません)」ニュースばかり…。

 以下、私事と戯れ言。


 今でも鮮明に蘇ってくるのは、地震が起きたことを知った瞬間です。私はある異国での長い滞在を終えようとしており、「滞在の締めくくりに」と考えた旅の最中にありました。

 その日、街をぶらついて夕方に宿に帰ってきて、何気なくテレビを付けたところ、「ある街が炎上する映像」が目に飛び込んできて、アナウンサーが何を言っているのか聞き取ろうとした次の瞬間、ニュースは終わってしまいました。
 現地のテレビ映像とは画質が異なること、左上に見えた字幕の二文字目が「戸」に見えたことから、何となく日本でのことかも知れないという予感があったものの、すぐに故郷には結びつきませんでした。前年の12月に青森・「八戸」で地震が起こっていたことを知っており、今回もそこでのことかも知れない、と思ったからです。「でも、一文字目は『神』に見えた気もする…」。楽観と動揺を抱えたまま一時間が過ぎ、19時のニュースで事態を知ることになりました。

 かの国では、19時のニュースは国家の要人の動静を伝えることを第一義としており、先に流れたのは「元首が日本の村山富市首相に、今回の神戸での地震について弔電を送った」というものでした。「確かに『神戸』と言った…」。長期滞在で身につけた語学力は日常生活に支障を来さないレベルに達していましたが、この時ばかりは聞き間違いであって欲しいと願わずにはいられませんでした。しかし、ニュースの終盤に流れた、NHKのものを借りてきたと思しき映像に映っていたのは、やはり変わり果てた神戸の街でした。
 「家族の誰かは確実に死んでいる…」、そう思わずにいられない程の衝撃でした。宿のロビーに駆け降り国際電話を掛けたところ、奇跡的に10回に満たないトライで実家につながりました。普段は安宿に泊まるのですが、長旅の疲れから大きなホテルで、しかもドミトリー(大部屋)ではなく個室を取っていたことで、ニュースを早く知ることができ、すぐに国際電話を掛けることができました。親族全員の無事を確認し受話器を置いた瞬間、私は大声を上げて泣き出し、「無事だった!ええと、地震があって…無事だった!」と電話係に向かって繰り返していました。ビックリしたでしょうね、彼ら(笑


 私の震災体験はこのように間接的なもので、実際に亡くなられた方・親しい人を亡くした方に比べれば何も起こっていないに等しいのですが、それでも言わずにはいられません。オマエら(偽装事件の関係者)はあの震災から一体何を学んだのだ、と。国が「地震の巣」に位置していることの意味を分かっているのか、と。
 地震が襲ってくるという危険性は、日本という国にとって「与件」です。その余儀なく迫られたリスクを織り込んだ上でものを作る・利益を上げる努力をする「覚悟」が、彼らにはないのでしょうか。それとも、社会がそうした努力ではどうにもならないようになってしまっているのでしょうか。

 北海道だって同じ。本州から帰ってきた人は言います。「雪に経済力を奪われているよなぁ」と。除雪・雪による交通障害等によって、北海道のGDPはかなりの部分を奪われているはず。道経済が本州よりも冷え込んでいるのは、全てとは言いませんがそうしたことが大きな要因となっていると思います。でも、与件として受け入れるしかないですもんね。都合の悪い条件に文句言っているだけではなくて、打開する方法を探さなければ。


 何だか最後はよく分からないことになっていますが、とにかく色々考えなければいけない一日が…、もうすぐ終わりそうだ(汗


posted by tottomi |22:35 | その他 | コメント(5) | トラックバック(0)

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この記事に対するコメント一覧
Re:「1月17日」というこの日に…

コメントありがとうございます。

tottomiさんは間接ながらも地震の被害者にあたる方ですね。
tottoさんの親族の方がご無事で何よりでした。

私はまったく被害者には当たらないのですが、当日はスゴイ衝撃を受けました。

決して風化してはいけないものだと思います。
くだらない(といっては失礼ですが)ニュースのために取り上げられないのが残念でなりません。

posted by TAK | 2006-01-17 23:48

Re:「1月17日」というこの日に…

失礼しました。
2回目のtottomiさんの名前間違えてしまいました。

posted by TAK| 2006-01-17 23:52

Re:「1月17日」というこの日に…

コメントありがとうございます。
気になさらずに>名前間違い

posted by tottomi| 2006-01-17 23:56

Re:「1月17日」というこの日に…

どうも。私がホリエモン v.s. 震災、 にしたのは、 新聞の一面がホリエモン、だったからです。

地検って、週明け朝からならともかく、月曜の夜に動くって事もあるんだな、 とか穿った見方をしてました。

新聞一面ホリエモンってのは、証人喚問を一面にするよりも楽なんでしょうね。新聞社としては。とか、穿った見方ばかり。

それよりも、ライブドアショックです。株価下がるの、止まるんでしょうかね。最近ようやく景気回復してきているのに…。

posted by うわばみ| 2006-01-18 21:48

Re:「1月17日」というこの日に…

おう。

>月曜の夜に夜に動くって事もあるんだな

そうだよな。NHKが家宅捜索前に「入った」って打ったのも「いかにも」だし。

>証人喚問を一面にするよりも楽なんでしょうね。新聞社としては。

富士山系(テレビ報道のみ。新聞未見)すらライブドアに冷たいし。みんなで次期首相に降りかかる火の粉を払えってか?「提携先」ぢゃねぇのかよ(嘲笑

29日はこんな馬鹿馬鹿しい話抜きで呑んだり飲んだり飲ませたり飲まれたりしようぜ。スケジュールと連絡は…、仕方ないんじゃないか?みんな忙しいし。オレはよくやっていると思うよ>chemi

ところで「黙々」、どうすんだ?(w
やめたら食欲出てきておなかも出てk(ウワナニスルヤメ…

posted by tottomi| 2006-01-18 22:48

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