2007年03月22日

???な戦評

オイラ個人は昨日の試合後、拍手せずへたり込んだ。
選手がゴル裏に来て挨拶に来ても、ノーリアクションを決め込んだ。
負けなかったのでブーイングはしないが、これでは満たされない、
というオイラとしてはかなり手厳しい不満表現のリアクションだ。

夜遅く帰宅して、あちこち(と言うほどではない。何せ疲れていた)
ブログを回った。今回の試合を冷静に評価している意見を聞いてみた
かったのだ。

負けなくて良かった、これも今のチームにはアリ、なのか。
勝てる試合をみすみす失った、チームに何らかの病弊がある、のか。

その判断が、正直オイラには不安だった。
プロフィールにもあるように、オイラはサッカーの戦術とかには
不案内だ。だが、ド素人なりにゴル裏で応援しつつチームのパフォー
マンスを見て不満を感じたからこそ、ノー拍手を選んだ。
その印象は果たしてどうだったのか。確認したかったのだ。

だが、その印象を覆すほどの根拠をもった意見をまだ見つけてない。

そんな中、日付が変わり、新聞の戦評も出てきた。
ところが、ネットで目を通した新聞のほぼ全てに共通することが…。

「守備も後半は最終ラインを固め、湘南の攻めの起点となるアジエルを
封じることに成功した。」(道新)
「それでも、守備陣は3試合連続の完封で黒星は免れた。前半は湘南に
決定機を許したが、後半は危ないシーンはほとんどなし。DFのメドは
立った。」(日スポ)
「3年10か月ぶりに3戦連続完封と守備は安定感抜群。」(スポ報)
「守備はピンチをしのぎきり、3試合連続無失点。昨年は2試合連続が
1度あっただけで守備の底上げは結果を出した。」(サンスポ)


はあっ?


守備が万全?なぜ揃いも揃って?

ゴル裏から見ていたオイラが最も不満を感じていたのが、DFの
不安定さだった。湘南の攻撃陣の突破に全く対応できず、簡単に
抜かれ、裏をとられ、クリアを相手に渡し、単純なミスパスに溜息を
さそう。
ブルーノを褒めちぎっているブログも散見したが、オイラが落胆した
いくつものポイント(あぶなっかしい池内の抜かれ方や、西澤の
致命的パスミス)と並んで、ブルーノの精彩の無さにはガッカリだった。
まだインフルの後遺症が抜けないのか、とすら思った。
後半で、ジャーンが楽々と2トップを封じているのを見ると、
その差が際だった。ブルーノに落胆したのは守備面だけでなく、
攻撃に転じたときに最終ラインからの組み立てが出来ずに
ただただ池内に回すばかりだったときもそう。ブルーノには
ぜひとも「最終ラインからの攻撃の第一歩」を、考えすぎて
失敗しがちな曽田にレクチャーしてレベルアップして欲しい、と
願っていたから、オイラはかなり肩すかしを食わされた。

ブルーノの個人攻撃をするのが本意ではなかったから話を戻すと、
守備は良いが、攻撃がふがいない、という論調で揃っているが、
オイラの印象は全くの逆だった。

守備が不安定で簡単に突破される脆弱さを露呈したからこそ、
攻撃に意識が向けることができなくなり、体の重さから来る
動きだしの遅さも相まって、思い切った攻撃プレーをかけられ
なかった、としか思えなかったのだ。
ダヴィや中山に非難集中だが、あの二人に攻撃的MFが絡んで
4枚で攻撃すれば、さしものジャーンや斉藤も対処しきれなくなる
場面が出たはずだ。なのに昨日は消耗した西谷は鋭い駆け上がり
ができず、藤田は全く消されてパスももらえない。それは、
思い切った攻撃に移れない、後ろ髪を引かれる要素があったから
だと感じた

守備が本当に鉄壁なら、西谷や藤田が慌てて引き返さなくても、
4枚のDF+芳賀西嶋の6枚で簡単に相手の攻撃を跳ね返し、
再び前線にボールを供給できるはず。ところがそこまでの信頼
が置けない守備に西谷藤田も引かざるを得ない。
畢竟、ツートップは孤立し、あっさり守られてしまう。

そもそも、あれだけの神セーブを高木に披露させといて
「万全の守り」もあったもんじゃなかろう。
GKにあくびでもさせておけるほどになってこそ「万全の守備」
ではないか。あれだけ突破され、裏をとられ、シュートをさせて
いては、守備の底上げもあったもんじゃない。

素人なりの結論。
やはり昨日は大いに問題のある試合だった。
札幌サポを納得させるパフォーマンスをチームが発揮したとは
いえない、と判断する。

アグレッシブな攻撃を裏打ちするものは、去年までは
DF両サイドすら駆け上がる前がかりの意識だった。
その諸刃の剣ぶりはある種のカタルシスもあったわけだが、
と同時にアキレスの踵でもあったわけで、そこは否定しない。

今年は守備を強化する、というなら(実際、池内があれだけ
最終ラインに残っていたのは明らかに意識的なのだろう。
去年までの池内なら、西谷と競争して前線まで突っ込んでいる
だろうから)、ブルーノを司令塔、曽田を最後の壁とした
金城鉄池とも言うべきDFラインを構築しなくてはならないだろう。
でないと、MFが不安で前を向けない。少なくとも西谷と藤田には
後ろを気にさせてはならない。(この辺は大塚が戻って芳賀と一緒に
MFの底を抑えてくれれば可能だろうか)

以上、素人の印象批評。
ご指正を乞う。但し論理的に。

posted by FT |19:52 | 070321vs湘南in札幌ドーム | コメント(2) | トラックバック(0)

スポンサーリンク

トラックバックURL
このエントリーのトラックバックURL:
http://www.consadole.net/minerva/tb_ping/296
この記事に対するコメント一覧
Re:???な戦評

こんばんは。

>>西谷と藤田には後ろを気にさせてはならない

まったく同意見です。
特に西谷の後ろには大塚・西嶋・そして徳島戦で途中出場した吉瀬の3人のうち2人はいてほしい所です。
西谷が気持ち良くチャレンジするには現時点でのベストな環境であると考えます。
和波や昨日の池内のように攻撃的な選手では厳しいと思います。
西谷が攻撃に専念できて、それにつられるように藤田が活きるというのが今の札幌でしょう。

本当は昨日のスタメンはあまりいじってほしくなかったのですが、ブルーノの絡みで吉瀬がベンチ入りしていなかったのは残念です。

昨日の守備に関しては私もまだまだだという認識です。
曽田が自分のゾーンに入ったアジエルを止めに行くことが今のやり方だということがわかりましたが、必然の無失点にはほど遠いですね。

posted by equip| 2007-03-22 23:00

Re:???な戦評

コメント感謝です。

中二日のアウェイの相手にあれだけ走られて
有利なはずのホームチームとしてはすでに情けない
のですが、とにかく走って切り替えしないと、
ゾーンディフェンスもただのパチンコの釘になって
しまいかねないと思いました。

オイラは、攻めるときにはDF両サイドがMFの中二人の
位置にまで上がってラインを押し上げ、MF両サイドが
FWと4枚で攻め込み、背の高いFWがくさびになって
西谷砂川(or藤田)がゴールゲットを狙う、とした方が
有効かなと思ってます。守備時には4-4-2,
攻撃時には2-4-4で、みたいな素人考えですが。

圧倒的なタレントを持つFWがいれば、MFやDFは
守備に専念してもいいでしょうが、そこまでの決定力
が無ければ、最後には数がモノを言う。
三浦監督がそこをどのように打開するか、早めに
回答となる采配を見たいですな。

posted by FT| 2007-03-23 01:20

コメントする