2005年11月26日

アンチ気合派としては

もう数日経っているのに、いまだに前回の大敗を
「気合いが足りない」「精神力が足りない」で
非難している方々を散見する。
まあ、実際に前回はそこは確かに敗因の一つで
あったことは確かだろうね(汗)
 
ただね…。
前のエントリーにも書いたんだけど、私の考えでは
「精神力や気合いだけで勝てるなら、どこも苦労しないって!」
札幌サポの立場を離れて公平に見れば、甲府の方だって
とんでもないモチベーションで戦いに臨んでいたんだから
どっちが濃いとか薄いとかの問題じゃない。
 
だいたい、戦争でもスポーツでも精神力だ気合いだを
前面に持ち出して結果を求めだした側は、たいていダメだ。
精神力や気合いを云々して兵隊に成果を無理強いするのは
どこかサポートが抜けていて、それをごまかしてるときか、
もしくは勝てそうもない戦いを無謀に戦っているかの
どちらかだ。
(旧日本軍のことを引き合いに出せばよくわかるだろうけど、
そのへんで疑問のある方はいろいろ本など精選して読んで
勉強しよう。オイラも日々勉強しているつもりではあります)
 
もちろん、前回のはメンタルな要素が多いことは確かだった
と思う。だからこそメンタルとフィジカル両面を統合した
トレーニングが必要で、それは進行中なんだと思う。
(話がそれるが、そのためにもトップチームは同レベルの
戦力同士で紅白戦が可能な人数を揃えてほしいと思っていた
ので、次期補強でトップの頭数を増やすとの発表は嬉しい)
 
最終的に物を言うのは、適切な物量を(この場合は投資額だね)
適切に必要なパートに投じ、それを有効活用できる適切な
トレーニングによって、最高のパフォーマンスを引き出せるか、
という冷徹な物理的要件にかかっている、と思う。
そのどこかの破綻を「気合い・精神力」でごまかすことを
サポが求めるのは自傷行為ではないかとすら思うのですよ。
 
気合いや精神力ではない。
選手の皆さんは、これまでに蓄積してきた自分自身の
ポテンシャルを信じて、最高のパフォーマンスを発揮してほしい。
勝利はその先にある。


posted by FT |11:18 | サッカーから見えること | コメント(5) | トラックバック(1)

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アンチ気合派としては - FTの《ミネルヴァの瞳》 | コンサドーレ札幌オフィシャルブログ

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Re:アンチ気合派としては

 はじめまして。コメントさせていただきます。

 私も11.23直後は何が起きたかわけが分からず呆然としてしまったのですが、あれを良い機会と捉えて、「精神力」という語の定義を自分なりにしてみました。以下はあくまで私の定義ですので、本来は自分のブログに書くべきかとも思いましたが、同じようなテーマで書かれているのを目にして、ちょっと聞いてもらおうと…。御寛恕下さい。

 まず、「気合いが足りん!」の一言で片づける人たち(気合論者)には私も賛同しません。とりわけ「甲府の方だって…」云々の下りは全く同感です。
 ただ一方で、当の監督・選手達は「気持ちの差が出た」とか「甘かった」という言葉を試合後の会見で頻繁に使うのもまた事実です。そこで思ったのですが、傍観者と当事者の使う「精神力」という言葉の定義がずれているのかな、と。

 気合論者は、「強く願えば取れなかったボールも取れるようになる(そしてその気持ちを俺たちにも分かるように表情やアクションで示せ)」という、いわば「ど根性」というニュアンスで「精神力」を使っている。
 それに対し監督や選手は、FTさんの言葉を借りるならば、「適切なトレーニングによって」身につけた「最高のパフォーマンス」を常に発揮する能力として「精神力」という語を用いているのではなかろうか、と。ここにいわゆる「ボタンの掛け違い」があり、私などは気合論者の「吐き捨て」エントリーに違和感を感じるわけです(懺悔:つい最近までよく考えずに「気持ち」とか使ってました(苦笑))。

 つまり「精神力・気持ち」とは「常に一定の能力を発揮できるようにする力」である、というのが現時点での私の結論です。だから「ど根性」は要らないけれど、この意味での「精神力」は絶対必要で、11.23及び今シーズンの敗因の一つだ、と思っています。

 長々すいません。

>旧日本軍のことを引き合いに…
 私もしっかり勉強しているわけではありませんが、監督には作戦室に籠もって徹夜で戦術考えた挙げ句に出来た気になっちゃう、なんてことのないように願いたいですね(笑)。絶対そんなことしそうにありませんが。

posted by tottomi | 2005-11-26 20:34

Re:アンチ気合派としては

コメントいただき、ありがとうございます。
いい年こいてさっぱり言い尽くせない文意を
極めて性格に捉えていただき、たいへんありがたいと
思いました。
 
追いつめられたときに「まだあきらめない」という
気持ちを維持するのは、物心両面の「余裕」だと
思います。その余裕をもたらすのは何かと言えば
すでに古人の言うとおり「天の理、地の利、人の輪」
であって、勝手にこれを札幌に置き換えれば
「企業としての潤沢な支援体制・監督スタッフの適切な
理論によるゲームプラン・サポーターも含めたチームの
向上心と結束」ではないかと。
残念ながらその余裕がまだ札幌には足りなかった、
ゆえのあの甲府戦の破綻だったのだろうと思います。
 
であるならば、希望は必ずありますよね。
来季はまた恐るべきJ1仕様のチームが複数参戦して
来ますが、この余裕を育てる体制がある限り、札幌は
まだまだ向上すると思っています。

posted by FT| 2005-11-26 21:41

Re:アンチ気合派としては

 いやー、あちこち回ってきて戻ってみれば早速のコメント、嬉しい。しかも次にブログでやろうと思っていたようなことを先に言われて悔しい(笑)。

 「クラブの力」というものを色々考えてみようと思いまして。といっても取材力などないので雑誌にとりあげられている他クラブの話を参考に考えるしかないんですが。

 目下のところネタ本としている雑誌は『サッカーJ+』Vol.2です(ご存じかも知れませんね)。これ、結構読み応えあるんですけど、なかなか話題になっていないような…。しかも札幌特集やっているのに。
 こういうマニア向けは早くに消えてしまう(店頭からではなく世の中から)危険があるので、みんなで買い支えして欲しいなぁ、と(笑)。\500です。

 勝手ながら、私のブログにリンク貼らせていただきます。これからもよろしくです。

posted by tottomi | 2005-11-26 21:58

Re:アンチ気合派としては

相互リンクいたしました。
 
当方のコメント欄程度ではたいへんもったいないこと
だと思いますので、どうぞ貴ブログにてサポ全体に
伝えてくださいませ。当方はサッカーの理論面など
全くの門外漢同然ですので、お気になさらず。
 
余談ですが、今日降格のヴェルディが、実はあんまり
恐く感じません。あのチームは上記した
「天の理・地の利・人の輪」を何年にもわたって
みずから破壊してしまったとしか思えないのです。
どうでしょうか?

posted by FT| 2005-11-26 22:49

Re:アンチ気合派としては

人、大事ですよね。
サッカーの場合、選手としてのキャリアを終えてもスタッフ・指導者として活躍する道もある(そういう形でサッカー界に残れる人はもちろん限られていますが)ので、OBは大事にして欲しい。
逆に「引退しても貢献したい」と思わせるチームになる必要もあり…。我々も努力、ですね。

posted by tottomi| 2005-11-29 22:32

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