赤黒徒然草

　鹿島との開幕戦と比べ、前進したと捉えるのか。そうでないと捉えるのかで、評価の分かれる試合だと思います。
　
　前半だけに限って言えば、シュート数やボール支配率こそ横浜でしたが、ゲームを支配していたのは確実に札幌でした。きわどいオフサイドやPＫをはずしたシーンなど、ゴールに直結する決定機の数は札幌の方が多かったと言えます。もっともこの決定機を決められないところで、勝利を逃がしたわけですが。

　この変化を生み出したものは、ラインの押し上げだったと思います。生観戦で比較したわけではないので、違うかもしれませんが、鹿島戦よりも何メートルか高くなっていたんじゃないでしょうか。
　ラインが高いので、ラインとゴールの間に距離があり、相手のシュートに対応する時間的ゆとり（といってもコンマ何秒ですが）があったように思います。　もう５メートルとか最終ラインが低かったら鹿島戦の二の舞だったでしょう。

　また、ラインが高いため、前線との距離が近く、鹿島戦よりもはるかに相手ゴールを脅かすシーンが増えました。また繋ぐ意志も出てきたと思います。後半も初めは前半の良かったイメージが引き継がれ、それがダヴィがうれしい今期初ゴールにつながりました。それこそ三浦監督の目指しているサッカーでした。



※最終ラインはセンターサークルのすぐ側まで上がっています。

　しかし、ラインを高いまま維持するのは大変なことなんだと思います。失点によって攻勢をかけてきた横浜の勢いに次第におされ、しだいに防戦一方に。そんな苦しい時間帯を何とかしのぎ、残り10分。池内の登場もまもなくかと思われたところで、痛恨の失点。それにおそらく気落ちしたんだと思いますが、すぐさま逆転されました。

　見ていてデジャビュ感というか、昔一度見た展開だなと思ったのは、札幌が前にJ1にいた2002年の試合にこんな試合が良くあったんですね。先制しても、後半に息切れして防戦一方になり、同点、逆転を食らう試合が多かった。http://www.consadole-sapporo.jp/info/topteam/2002/
　あのときも開幕が１－５で敗れ、続く第２節は0-1で、年間に５勝しかできないで降格でした。

　ただあのときは、ラインを上げると言うよりも、イバンチェビッチ監督の作戦で低いところで構え、ボールを奪ってからゴールにまで運ぶオートマチズムが徹底していたように思います。それに対して守りにはあまり策がなかったような。勝てない試合が続くと、イバンチェビッチ監督は、お手上げと言って札幌を去りました。

　しかし、今年はまだ始まったばっかりで、高さでは確実に相手を凌駕し、ラインを高く保てればJ1相手にも勝負ができることが、この２試合を通じて掴めたました。
　あとはこれをどうやって90分保つかということですから、課題はハッキリしているので、2002年よりも比較的やるべきことは、明解じゃないでしょうか。もちろん楽観論ですけど。




※大勢のマリノスサポ。こういう風景はJ2時代にはありませんでした。

この記事に対するトラックバック一覧

バーバリーブルーレーベル 【バーバリーブルーレーベル】

【第２節ホーム横浜戦】デジャビュ - 赤黒徒然草 | コンサドーレ札幌オフィシャルブログ

この記事に対するコメント一覧

次ぎは良い夢で逢いましょう♪

＞ラインを高く保てればJ1相手にも勝負ができることが、この２試合を通じて掴めたました。

コンサにお金は無いけど、ギャラは安くても高い身長の選手を確保する「ひばり」さんの
指摘された「ミウミウ日本一コンサ山脈計画」（だった？）がある限り以外とイケルかも？
それにしても曽田が居ない穴は大きいですね・・・。

横鞠の声援はコンササポに刺激になったでしょうネ♪はるばる大挙して札幌に来たサポはＡＮＡ
の格安ツアー？？でも鞠サポは声もデカイしマナーもどっか？と違い良いので感心しました。
ドームは緩衝ゾーンを取りすぎ？アウェイサポにもさらに座席配分する必要があるかも。

でも良く考えるとスタメンの選手はクライトンを除いて、みんな２５歳以下ですよね・・・。
「ひばり」さんの前々回のコメントどうり三浦監督は「若い世代の爆発」をシーズン中に期待し、
序盤のこの貴重な試合経験を、シーズン終盤できっと起こるであろう降格争いからの離脱に
賭けているでしょう・・・。

ところでオジェックが解任されました。ＡＣＬ優勝後のクラブと彼との対立が解決されず、
２試合連続完封負け！（コンサがもし引き分けだったらナァ・・・）ガンバも調子が出ない
ので今年のＪ１は荒れる？？

※以下の記載は全て架空のものです、実在する団体・個人等とは何の関係もありません。

中山元気「んんっ・・監督頼みますよョ次ぎはスタメンで・・・」
三浦監督「元気ッ！歳は幾つだったけ？」
中山元気「あのっ・・昭和５６年生まれですから今年で２８歳になるのですが・・・」
三浦監督「残念だが経費節減でスタメン保険を契約変更し２６歳以下しか保障されないのだ」
中山元気「まるで自動車保険みたいだなァ・・・」
アリコ担当者「そんな時スグにお電話下さい！アリコの終身Ｊ１保険！！五十八十入れます」
三浦監督「あのォ勝ち点４０でも入れます？」

posted by 大阪の道産子| 2008-03-17 21:22

Re:【第２節ホーム横浜戦】デジャビュ

オオドサさん　どうも

　やっぱり生観戦するとはじまったという感じがしますね。
　それにしても、J1はアウェイのお客さんも違いますね。

　J2の時にはあんなに広く見えたアウェイ席が、
　とっても狭く見えました。

　まぁ、せっかくのJ１だから精一杯楽しみましょう。

　ヒマになったら、各チームの平均身長を調べてみます。

posted by hibari| 2008-03-17 23:40

Re:【第２節ホーム横浜戦】デジャビュ

シーズン開幕時の監督は柱谷だったのでは？

posted by 隠れイカ| 2008-03-19 00:28

Re:【第２節ホーム横浜戦】デジャビュ

隠れイカ さん　ありがとうございます。

　おっしゃるとおり、開幕時は負けず嫌いの柱谷さんでしたが、名古屋に勝った試合以外は、一方的な負けばかりで、勝ち点まであとわずかというところまで立て直したものの、ラストに追いつかれ、ひっくり返されたというのは、イバンチェビッチ監督になってからの印象が強いです。

　ということで、私のデジャビュは、イバンチェビッチ監督コンサなのでした。

posted by hibari| 2008-03-20 00:11