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2008年04月17日

「日本サッカー再考」(日経)について

今日の日本経済新聞スポーツ面に、「日本サッカー再考・上」という記事が載っていました。
要約するとこんな感じです。


Jリーグの試合の入場者の大半がリピーターで新規開拓ができていない。これはテレビ中継の問題もあるが、論点を変えると、クラブが興行に価値を持たせることをおろそかにしているためだ。各クラブは魅力的なチームを作る強い意欲を持たなくればいけない。この連載で今のJリーグの問題点を洗い出す。


まずはJリーグのことを考えてこのような連載を組んでくれた日経新聞に感謝ですね。

魅力的なチーム作りをして行かなくてはいけない、ということに異論はありません。
が、「各クラブが横並びの縮小均衡経営を続けていたのでは、Jリーグは輝かない」というくだりは、ちょっと疑問。記事では、「身の丈経営」のため大物選手がおらずピッチに華がないことを、魅力不足の理由の一つとし、そのために新しい客が来ないとしているのですが、せめて収支とんとんじゃなければ、クラブが潰れてしまう。チームの勝利と観客増→収入増を当て込んで有名選手を呼んで来たとしても、そううまくはいかないことは、コンササポが身をもって知っているわけで。
また、「魅力が足りない」というのも、本当かな? と思います。
この間のFC東京戦、ずっと野球ファンだった小中の頃の友だちと行ったら、「すごく楽しかった。また誘って」と言われました。去年の雨の西が丘に連れて行った友だちでさえ、「得点シーンが見られなかったのが残念だった。今度は得点シーンを見たい。また行こう」と言ってくれました。あんな寒い中だったのに……。ありがとう!
そんなわけで、きっかけさえあれば、楽しい、また行きたい、と思わせる魅力は、今でも十分備えていると思うんですよ。大物選手がいなくても。

問題なのは、その「きっかけ」の方だと思います。
「魅力」は、一度スタジアムに来てくれた人をつなぎ止め、リピーターになってもらうためのもので、新しいお客さんを呼び込むのは「きっかけ」だと思うんです。
もちろん、大物選手がいるというのもきっかけにはなり得ると思いますが、それだけがきっかけじゃないと思います。
新潟は当時J2でそれほど有名な選手はいなかったにもかかわらず、タダ券ばらまき作戦で「きっかけ」を作り、そのままたくさんの人を熱狂的なサポーターにしてしまいました。もちろん、会場の盛り上げ方などでも工夫はあったんでしょうけれど。

だから、魅力の維持向上ももちろん大切ですが、いかにして最初にスタジアムに来てもらうきっかけを作るのか、というところまで、日経新聞には論じてもらいたいです。
ただ、結局のところ、地域に密着して地道に活動、という結論に落ち着きそうな気もするのですけどね。
ともあれ、次回の掲載が楽しみです。

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posted by 元多摩 |13:26 | 経営 |