2006年12月12日

回鍋肉

回鍋肉が大好きだ.若い頃から味の濃い肉料理が大好きだった.最近は年のせいか好みは薄味となり,魚を食べる日が多くなった.それでも時々無性に回鍋肉が食べたくなる.油が浮く位こってりしたヤツがいい.ほかほかのご飯に乗っけて食べるのがいい.キャベツで一口.豚肉で一口.一皿で丼飯が2杯は食べられる.一皿で二杯いけるおかずである.

週末,フクアリに遠征致しました.朝6時に家を出たときから気分はホーム.レプリカを着込んでマフラーを巻き出発します.道々サポーターらしき人たちを見かけましたが,「ホームだから」と不自然に感じません.俄然テンションが上がってきたのは新木場のホームで蘇我行きの電車を待っているとき.電車に乗り込んだときには臨戦態勢です.窓に映る自分の顔をにらみながら「やるぞ!やっちまうぞ!」と気合いを入れ込んでいきました.蘇我駅では多くのサポーターに会いました.人の流れに沿って進んでいくとスタジアムが見えてきました.とっても立派なスタジアムです.スタンドはほぼ屋根で覆われていて,天候は雨でしたが風向きにも助けられホーム側ゴール裏は殆ど雨がかかりませんでした.ゴール裏は知った顔・顔・顔.ホントは厚別に屋根が着いたんじゃない?って思う位.
俄然,力が入ります.普段以上にね.ミスもあった.ピンチもいっぱいあった.それでも試合中は全く気になりませんでした.勿論,点が入れば嬉しかったけど,失点したときも「これから!これから!」と自然と声が出ていました.選手達に下を向いて欲しくなかったし,なによりシーズン最後の笛が鳴るまでこのチームと戦いたかったから.なんの迷いもありません.ただただ顔を上げて“何も恐れず”戦おうと思いました.
新潟はとてもいいチームでした.J1とJ2の違いを実感しました.なにより体格が一回り違う.球際の厳しさだけではなく,当たりそのものが強い.J2でも愛媛や湘南などの寄せが早いチームに手を焼いていましたが,それ以上に厳しいプレッシャーの中で選手達は次第にアジャストしていきました.球離れを少しだけ早くし,ボディーコンタクトには体勢を取って対応しています.ミスも多かったし,それでも吹き飛ばされていましたが,試合中にあれだけ改善していけるというのはこの3年間目指してきた土台があればこそと確信しています.
確かにまだまだ強くないかも知れない.だけど,間違いなく“いいチーム”です.
まだまだこのチームのサッカーを観ていたい.

PKに入るとゴール裏の願いが次第に凝集されていきます.思いはキッカーより「ゆうや」に向かっていきます.彼を野次る気持ちなぞ生まれません.思いは一つ.「大丈夫.俺たちが付いている」
今,思えば相手キッカーに対するブーイング.あれは自分に対するものに聞こえていたのかも知れません.相手が決めるたびに背中を丸めてサイドに下がる姿をみて「胸を張れ.胸を!」そう叫びたくなりました.ペナルティースポットが荒れたためにサイドが変更になりゴール裏はブーイングしていましたが(僕もしましたが),あれは結果的にウチにラッキーだったかも知れません.ユウヤはブーイングを浴びずにプレーできたわけですし.何より足が滑りながらも失敗していない新潟の選手にとってみれば,サイドを変えて喜ぶってことはボクらのプレッシャーから逃げた事になりますから.
後から録画で確認しましたが,サポーターを背負って守っているゆうやの瞳孔は開ききっているように見えました.ところが,矢野のキックの時にはいい目をしています.やってくれました.

雨に打たれて蘇我の駅へと向かう道すがらこみ上げる喜びが止まりませんでした.羽田での待ち時間に感動がこみ上げてきます.チームが一つになって勝ったこと.そしてサポーターも一つになってチームと一緒に戦ったこと.最高のビールを飲みました.

そして今夜,晩飯を食いながら録画を観ておりました.3回目です.それでも目頭が熱くなります.自分はおかしいのかも知れません.何度みてもいい.僕にとっての回鍋肉です.

posted by 番台番 |22:29 | 天皇杯 | コメント(2) | トラックバック(0)

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この記事に対するコメント一覧
Re:回鍋肉

捻りの効いた大作をありがとうございます。こちらも喜びを反芻させていただきました。

今回は行けるところまで“こってり”行ってもらいたいですね。変に大人になることなく。

ユアスタへ行く予定はありませんが、頑張って欲しいです。

posted by MasaMaru| 2006-12-13 00:33

Re:回鍋肉

> MasaMaruさん
お褒めの言葉ありがとうございます.自分も信じています.元旦の正夢を.

posted by 番台番| 2006-12-13 21:13

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