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2009年04月26日

二つの逆風

 メンタルスポーツとして見ていこうというのが、今期の観戦テーマだった。そういう目線では、とても面白い試合だった。良いか、悪いかは別にして。

 一人少ない札幌が、アウェイで勝利したこの試合のポイントは、カゼ、家本、クライトンに相手監督だった。

 この試合、前半に風上に立った横浜は、風を利用してプレッシャーをかける。どうしても、強いあたりで止めようとする札幌にイエローが続出。そして早々に西嶋が退場になってしまった。

 たぶん今日の家本のレフリングよりも、彼が過去に積み重ねてきたイメージが、そうさせるのだろう。家本が笛を吹いて胸に手を当てるとギョッとする。明らかに札幌の選手は怖じ気づき、相手は明らかにファールをねらいに来た。

 しかし、家本審判はだいぶ改善されたんだと思う。横浜の選手が、家本にファールを取ってもらうことに明らかにねらいはじめると、それを見越して家本は逆にファールを取らなくなった。

 横浜は、札幌にカードが続出する状況を見て、審判におもねるような試合を行い、自らの力で勝利をたぐり寄せる努力を怠った。

 そして第2のポイントは相手監督の采配。非常に不可解だったのだが、前半、一人多い状況で、しかも風上に立ちながら、監督がゲームをスローダウンさせたのだ(スカパー!の解説による)。普通ならば、あの状況だったら、横浜はイケイケ、ドンドンで相手ゴールに選手を飛び込ませるべきだろう。

 ところが、それをせずにゆっくりとボール回しをさせた。後半になると、風上に立つ札幌がプレッシャーをかけてくることは予想できたはずだ。それとも前半0-0で終えて、風に乗って点を取りに札幌の裏を取る作戦だったのか。

 あまりに消極的すぎる。自ら勝利を手放すかのような、相手の采配に助けられた。

 そして最大の功労者は、何と言ってもクライトンだ。草津戦から、クライトンの意識が大きく変わったように思う。球離れも良くなったし、献身的に走るようになった。今日もあの重そうな体で、長い距離を走りきった。時にはマイナスだったキープ力が、本当に今日の試合ではチームを助けた。

 こういう活躍を見ると、昨年、もっと献身的になってくれればと思わないでもない。おそらく監督との相性もあるのだろう。生真面目な三浦さんよりも、石崎さんとクライトンは合いそうだ。

 外国人選手を中心にだいぶ回復してきたが、あとはやっぱり日本人フォワードの回復。やっぱり、頼みは、怪我から復活してきた中山なのか。
 

posted by hibari |18:45 | コメント(2) | トラックバック(0)