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2007年06月25日

【23節】ゼロイチの作り方

 今日は、鼻から大塚を入れた逃げ切り布陣でした。東京の攻撃力を三浦監督はよっぽど警戒したということでしょう。まずは負けない。引き分けでも良し。そんな入り方だと思います。

 3ボランチとなった前半は、前が薄くチャンスらしいチャンス(芳賀の惜しいミドルはありましたが)もなく、我慢の展開が続きました。しかし、今年になって思うのは、相手をロースコアーに引きずり込むのが格段にうまい、ということ。攻められ、劣勢に立たされているように見えても、全体的には札幌が描いている絵の通りに事が運んでいったのでしょう。

 その証拠に、後半開始と同時に畳みかけるように攻めて、フリーキックを奪取。これを曽田がヘッドで決めて1-0。あっという間に先取点を奪い取りました。ゴールにすら近づけなかった前半が嘘のようです。

 後半開始早々の得点。ここで守りに入るとかえって反撃を招いて、逆転を食う恐れがあると、去年のチームならば追加点を狙いに行ったでしょう。しかし、今年のチームは、この1点を守れるんですね。「ゼロイチの接戦をモノにする」というのと「ゼロイチの接戦を創れる」というのは実は大きな違いがあるのかも知れませんね。

 第1クールで仙台相手に同点を食らってから、修正を重ねてきた強敵相手のアウェイの戦い方は、ほとんど完成の域に達してきたと思います。先制してからの、同点、逆転を狙う相手の勢いを見事にいなして、ロースコアに持ち込む手腕は、スペインの闘牛を見ているようでした。実際には、相手の撃ち急ぎや幸運に助けられたというのが本当ですが。

 首位を独走しているとは言え、他からいつかは崩れる、と言われ続けてきました。実際、一時期札幌の上にいた山形は大きく崩れて、今7位です。
 そして私もそう思っていたし、そして崩れるとしたら、愛媛に負け、ホームで徳島に引き分けた後のアウェイ、ベルディ戦。つまり今節だと思っていました。ここでもし負ければ、今の山形のような転落も十分あったと思います。大塚先発というのは、そうした危険を見越した上での三浦采配でもあったんでしょう。

 さらに付け加えれば、最後まで集中力が途切れずに完封で終えれたというのも、味スタをジャックしたサポーターの力は、大きかったんじゃないでしょうか。スカパー!を見ただけですけど、アウェイなのに、応援の人数で東京を圧倒していましたね。ホームであるはずの函館や室蘭だって、あそこまでの動員力はないですよ。

 さて次の課題は、下位チームを相手した戦い方です。実はこれがまだできていないんです。

posted by hibari |01:02 | 試合の感想 | コメント(3) | トラックバック(0)