2008年04月21日
収穫
18日から20日まで研究集会に参加してきた。 今回の集会は実行委員でもあったため裏方の仕事も少々した。 自由人の集合なので実際に会を取り仕切るとなるとなかなか大変な側面もある。 でも無事終わって良かった。 この研究会は、わたしにとっては、研究上の議論はもちろん研究者としての生き方についても話し合うことのできる貴重な場だ。 housanと出会ったのも実はこの研究会だったのだよなぁと思い出す。 研究面での収穫: 子どもの無意識的情動表出に対する他者の意味づけが子どもの感情語彙(感情のカテゴリー化)の発達をどのように促進するか。おもしろいテーマだけれど、どういうやり方でデータを取るのかが問題だ。今のところ思いつくのは、 (1)絵本読み場面での子どもの反応と保育者のことばがけについての記録 (2)ごっこあそび場面での子どもの感情語彙の使用状況 を比較するということくらいか。 永井均が例に出している、子どもが「こわい」という語を学習する場面をイメージしてやってみたい。子どもが「実際に」どんな感情を経験しているのかはともかく、大人は子どものある情動表出を見て「こわいんだね」と言い、そういうやりとりを通じて子どもは「こわい」とはどういう状態を指すのかを知っていく。ターゲットは2歳児。 その他の収穫: 新人が女の子だとわかったとき。がっかりはしなかったけれど、期待を裏切られた感があった。と同時に、男の子を育てるのは難しいからやっぱり女の子でよかったとも思った。ちょっと複雑な気持ちだったのだ。 今回HさんやKさんの話を聞き、姉妹を育てるのが楽しみになってきた。 子どもが健康に育つ上で最も重要なのは母親の精神状態が安定していることだ。この母親の精神状態を脅かすものとして、経済的状況や夫婦関係や子どもの発達特徴(障害)などがあるのではないか。つまり全ては母親を媒介して子どもの発達に影響する、ということだ。子ども自身の気質・体質さえも。これは言い過ぎか。でも、母親自身が「快適」と感じられることを優先することが実は子育てをうまくやっていくコツかもしれないと思った。