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2009年11月30日

曽田雄志、あふれる。

曽田さんが登場したのが87分30秒。ロスタイム5分30秒を入れて、8分間。
そのわずか8分の中に、曽田雄志のサッカー人生そのものがつまっていたように思った。

跳ぶ高さに「天空の覇者」と言われた全盛期の力強さはない。フィジカルの強さもかなり失われた。
それでも彼は跳び、相手と競り合い、相変わらず1人独特のオーラを身にまとっていた。

そしてPK。これが他の選手であるならば、あっさり決めるなり、もしくは外すなりして終わるのであろう。
一回外す、なぜか蹴りなおさせてもらえる、そして決める。なんとも曽田さんらしい結末である。

曽田さんはかっこよい選手ではなかった。かといって泥臭いタイプの選手でもなかった。
彼は「曽田さん」だったのだ。
だからこそ、変わる素晴らしさも、変わらない美しさも、両方兼ね備えて、サッカーを続けてこれたのだと思う。

曽田さんのゴールのおかげで勝った試合もある。
曽田さんのミスのせいで負けた試合もたくさんある。
僕らは曽田雄志に、喜ばせてもらったし、怒らせられたし、哀しまされた。
けど、昨日の試合を見て間違いなく、「9年間、僕らも楽しかったです」と言える。


曽田さん、本当にお疲れ様でした。
そしてコンサドーレの選手でいてくれて、ありがとうございました。
一生忘れません。

posted by zenus |15:45 | コンサドーレ | コメント(0) | トラックバック(0)