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2007年12月19日

今年のコンサドーレに足りなかったもの。その1

と言っても、今更「お金が足りない」だの「スポンサーの数が足りない」だの「上手な選手が足りない」だの言っても仕方ないし、まあそれでも結果だけはいいものが残ったわけなので、「サッカーの戦術的に」今年は何が足りなかったのか、そしてその解決のためにはどうすればいいのかということを考えてみようと思います。


まず間違いなくなかったのは、中央からFWにスルーパスを出し、抜け出した選手がシュートを放つという中央突破の攻撃パターンです。今季の札幌は4-4-2のフラットなフォーメーションだったこともあり、特にカウエが控えになってからは中央のボランチが攻撃に絡むことはあまりなかったと思います。
これはリスクマネジメントを重んじる三浦監督のやり方でもありますが(サイドでボールを奪われてもゴールに直結しないから)、3クール、4クールと勝てない試合が多かったのは、サイドからしか攻撃が無い、という攻撃のパターンを読まれてしまったからだともいえます。
J1で常に西谷、藤田、砂川らがサイドで起点を作れ、チャンスをどんどん作れるとは限りません。中央にも攻撃の起点が必要なのです。

この解決策として一番手っ取り早いのは、選手を入れ替えることです。
しかし、ただ中央に攻撃の得意な、パスセンスに優れた人間を入れればいいわけではありません。サッカーは「バランス」が大事です。三浦監督の求めるつ中央での守備をある程度キチンとこなしつつ、パスセンスに優れるセンターハーフが必要なのです。より詳しいサッカー用語を使えば「第2ボランチ」です。

今年のコンサドーレは大体次のようにMFの選手が並んでいました。

西谷          藤田

   芳賀   大塚(ヨンデ)

今回必要なのは

西谷          藤田
        ●●
   芳賀

ここです。三浦監督のやり方でより強くなるためには、ここはストライカーと同じくらい重要で、ハイレベルな選手が求められると思います。というのは、さっきも言ったように、強固なブロックを作って守る方法をとっているので、守備のタスクももう片方のボランチ(図だと芳賀)と大体同レベルにこなせる必要があり、かつもう片方のボランチよりボールキープ能力に優れていてタメが作れ、パスもうまくなければならないからです。

一番いいタイプの例を挙げれば、ドイツW杯のときのヒデ。あるいは今のA代表で言えば中村憲剛。今季J1で優勝した鹿島でいうと小笠原。そういうタイプの選手が必要です。

今季、監督はこの位置にそのような素質があるかもしれない選手を何度か入れました。僕が覚えている中だと、カウエ、上里(湘南戦で圧倒的に負けている時)、西(最後の鳥栖戦)の3選手は、そのような役割を期待されて投入されていたと思います。

個人的にはこの中では西がなかなかいい動きをしていたと思います。鳥栖戦で西がそのポジションに入ってから、中盤でボールが収まるようになった上に、セカンドボールをかなり奪っていたからです。

ですが、西はフィジカルが強いとは言えず、守備もうまいとは言えないので、やはりこれは押せ押せの時間帯、ビハインドの時間帯の総攻撃のオプションにしかなりえないと思います。将来的に西がフィジカル面でより向上し、このポジションで輝くのを夢見ながら、ここにいかにしっかりした外国籍選手を連れてこれるかが来季J1で戦う上で大きな課題の一つだと思います。

posted by zenus |21:12 | コンサドーレ | コメント(2) | トラックバック(1)