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2006年04月13日

むかしむかし

それはそれは昔の事。とある人から”バスケットやってんだから走れるべ”という希薄な理由でラグビーの全道選手権(とはいってもGグループで、上から7番目のカテゴリー)に”出された”ことがあります。ラグビーは見るのは好きだったんですけど、その時点ではボールには触ったことすらない状態でした。”そんなの無理ですよ”といいながら、完全にルールは把握してましたし、有名選手のプレーは何百回も見ていましたし、自分にはバスケットのステップワークがあるし・・・ちょっと出来るかも、なんて今考えれば恥ずかしい根拠のない自信があったりしましたんで”2つ返事で快諾”しました。

とりあえず現地へ行って、ラグビージャージを渡されました。なんか、妙にピチピチして袖が7分袖。そして極めつけが”へそ出し”。”こんなもんだったけ?”というありえない疑問は”おっ!小さいけどそれしかないんだわ”という言葉で解決しました。っていうか、おいっ!他にないのかよ!というさらなる疑問はまわりを見渡して、自分のチームのラグビージャージがばらばらなののに気づいてこれまた解決しました。”いいのかよ?”という疑問はキャプテンが審判に叱られてたので、解決しました。まだ、疑問はある。”下はないからな”と実は私、バスケットパンツなんですけど・・・。でも隣の人みると、テニスのパンツはいてるからいいか・・一体、どんなチームなんだ?という疑問については、俺みたいなボールに触ったことのないやつが、”お前、走れるべ”という希薄な理由で左のバックスなんてかっこいいポジションにつくようなチームさと自分で納得しました。そんなこんなで試合は始まってしまうから恐ろしい。

やってみると、かなり楽しい。相手を試合中に”合法的に”吹っ飛ばせるなんて、ストレス飛ぶわー。なんて思ってたりしたけど”合法的ではなかった”みたい、ボールの持ってない選手にタックルするんじゃないと叱られました。さっきまで持ってたのに・・・。それから、左の守備の最後の砦としてタックルはずされて、トライされること4回。ボールが回ってきてハイパントを蹴ったつもりがゴロパントになって横から”うまい!”とほめらること1回。

そんな私にも見せ場がやってきました。自分のポジションにハイパントが飛んできました。センターライン上で見事にキャッチして、向かってきた相手を”得意のステップ”で2人かわしました。”俺、いけてるんじゃない”と思った次の瞬間、”空って青い”とばかりに仰向けに倒れてました。それでも2人を抜いたことに満足してましたけれど、立ち上がるときに自分の真下にセンターラインが・・・。つまるところ”一歩も進んでない”。ラグビーは前にパスをしてはいけないスポーツです。わかりやすく言うと、”ボールを持った人間が先頭になって進んでいかないと他の人間も前へはいけないスポーツ”なんです。つまるところ、”俺って、いけてる”と思った私のステップはまったく無駄でした。

ラグビーのステップは全速力で前に進みながら、ほんのちょっと横にフェイクをかけて抜くバスケットとはちょっと違うステップなんだと、あとで気づきました。スピードにのっているから、少しの横移動で相手を抜ける。うーん勉強になった。

・・・・と長ーい前置きです。関係ないこともいっぱい書きました。場を盛上げるということで、あしからず。さて本題ですが、この時のことをなぜかコンサの試合を見るたびに思い出します。

加賀君のドリブルはワンタッチの足が長いです。いつも、”前に出しすぎだろ、相手に取られるよ”と心配するが、取られた試しがないですね。また。横から見ると横にちまちまフェイクしている様子がないです。常に縦に突進する。まさにラグビーステップなんですよ。いつもあのドリブル見てると思い出すんだよな。

スピードがあるからできる技術だと思う。スピードを止められると、大胆不敵に前に転がしてルーズボールにして、よーいどんで相手と競争するみたいな、到底ドリブルとはいえない技を見せてくれるが、それで加賀君が取ったときは痛快そのものです。他の選手にはないプロの技を見ているような気がします。

ちなみに彼本人に”魅せるデフェンダーだね”と言ったことがあるが、無言だった。どうやら、ほめ言葉には弱いようです。


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posted by z-press |08:45 | PLAYER | コメント(5) | トラックバック(1)