2008年11月27日

オシムの練習

osim

買って読んでます。いやいや買うつもりなど毛頭なかったのですけど、立ち読みしてたら面白くて、つい・・・。自分は岡田監督時代からずっとコンサの練習を見てきました。練習を見る際には”今、この練習に何の意味があるのか”というところを考えながら、見るようにしています。そこを追求していけば、”今のチームは何を目指しているのか”がだんだん見えてきます。まぁ、余計なことも見えてくるんですけどね・・。そういう意味でオシムの練習内容が書かれているこの本に魅せられてしまいました。

この本にはやはりオシム語録が載せられてまして、そこから入っていこうと思います。

サッカーというものは紙に書いてすべてを説明できるものではない。いろいろな 情報やビジョン、アイデアがあり、それらが全部混ざって成り立っているものだ。

我々がストリートサッカーから学ぶものは多いです。路地裏には”それをしろ””それはイイプレー”だと怒鳴る監督はいません。選手はなんの制約も無い中から自分で判断せざるを得ない。同時に人数も足りないからすべての役割を担わなくてはならないのです。トータルな組織をそこで学ぶのです。

その他、いろいろな語録が並べられていますが、この言葉の意味を踏まえてトータル的に考えてみると”オシムの戦術はない”といっていいのかもしれません。練習方法は少しづつ書いていこうと思いますが、練習内容は複雑です。しかし、システムなどの戦術練習ではなく局面を打開するための練習が多く、局面における選手の能力や判断力、コンビネーションを上げる練習メニューになっていると感じました。要するに大枠がない。”守るんだよ””攻めるんだよ”がない。

日本人にとっては考えられない事なんですが、だからこそ日本人の劣っているところなんだと認識しました。選手に考えさせ、選手がゲームを作っていく。オシムのやる事は選手にアイデアを作らせるための練習メニューを与えることだけなんだろうと思いました。

・・・と同時に、このオシムの練習はヤンツーコンサの練習とかなり類似しているな・・と。もちろん、もっとレベルは低かったんですけどね。選手個人やグループの底力を上げていく。戦術に頼るサッカーには限界がありますが、限界そのものを上げていくということは日本のサッカーにとって改革ともいえる方向性ではないかと思います。監督が選手を戦術に縛ってしまった時点で選手は監督以上にはなれないのです。

結論はここに至ります。

日本人コーチに即興性、柔軟性、創造性が欠けているから、選手にもそれが欠ける。コーチが本や紙を見ながらやっているうちに選手には違う現象が起こっている。その現象を見てコーチが判断する。サッカーはそういうスポーツ。コーチが変わらないと選手は変わらない。

岡田監督も代表に監督になった時点ではオシムの意思を引き継いで”日本のサッカーの変革”を考えていたと思います。・・が、ワールドカップ予選で思わぬ苦戦をしいられて我慢出来なくなった。やったことはゾーンプレスを用いた守備の決まりごとを作っただけなんですけど、それでも方法としては過去と同じになったことは否めません。背景には”世論”があったと思います。要するにサポーターが我慢できなかった。やはり日本人は杓子定規な性格で目先の数字を無視できないんですよね。

最終的な数字を取るために目先の数字を捨てることが出来ない性格なんでしょう。それは一般社会においてもそうです。みなさんも経験がおありでしょう。自分が考えるに杓子定規なコーチに育てられた現状の選手達が自由奔放に能力を発揮して戦えるようになるまでには相当時間がかかると思います。そこをサポーターが我慢できるのかどうか・・が日本のサッカーを変えていけるかどうかの最大のポイントだと思っています。

実は日本の指導者達もそれに気づいているんではないかと思ってます。岡田監督も中途まで目指してましたし、彼に影響を与えた大木さんやヤンツーなどの東農大グループは頑固なまでにそこに執着しています。そしてコンサにおいても全く正反対の考えを持っているように感じる三浦さんも・・・。三浦さんの言葉がずっとずっと引っかかってました。”サポーターに話を聞くと100%勝つことを望んでいた”ともう一つある番組のインタビューで”今の形が三浦さんのやりたいサッカーなんですか?”の質問に一度”いいえ”と答えてました。あとで修正をかけてましたが・・。その時にもしかしたら三浦さんはサポーターの意思を尊重して、自分のやりたいサッカーをやってないのではなかろうかとちょっと思いました。実は横浜FCの元・監督の高木さんも似たような発言をしてました。サポーター重視”の・・。2人とも本来自分の目指すサッカーをやらなかったのではなかろうか・・と。コンサの選手たちに圧倒的な不評のこのサッカーをやらせたのは実はサポーターだったかもしれない・・・ということを認識して欲しいです。


結論ですけど、

サポーターは日本のサッカーおよび自分のチームの将来を担っている

自分は微力ながらそのお手伝いをするために一生懸命勉強してサポーターが結果が出なくても我慢出来るように情報を発信していきたいと思います。サッカーのためにコンサのために・・。

前にも同じようなことを書いたと思います。重複しているかも知れないですがご了承ください。それと気付けば練習と全く違う話になってる・・・・すいません。








posted by z-press |10:52 | CONSADOLE | コメント(0) | トラックバック(1)

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