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2008年03月30日

雨の日立台 濡れて初勝利(2008-J1-#03 vs柏レイソル@日立柏/現地観戦)

14時開始だったら雨に打たれることもなかったのに。
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今日は雨でメモを取ることができないどころか、日立台を堪能できるピッチすぐそばの席だったから反対側のタッチラインすら見えないし、ましてや反対側のゴールなんて何が起きてるのかさっぱりわからんし(とはいえ、最初の失点は「またファーサイドか!」とすぐにわかったが)、おまけに途中からはメガネについた水滴で前がよく見えなくなってきて、さらには気温が下がってきて体が冷えてきて(靴の中に水が入ってきていたのは試合が終わるまで気づかなかった)、試合展開を目で追うのが精一杯だった。

柏は、10日前のナビスコでは縦に攻め急ぐことが多かったのに、今日は両サイドを目いっぱい使って、片方のサイドに両チームの選手が集まってくると逆サイドのスペースに散らすといった攻め方をしてきた。ナビスコのときとはメンバーも、選手の並びも異なるので、単純比較はできないものの、前半の半ばからコンサがほとんどボールを取れなくなったときには、これはいくらなんでも最後まで持たないだろう、これだけ揺さぶられたら最後には足が止まるだろうと思っていた。

しかし、実際には、先に足が止まったのは、柏だった。前半、得点するまでの間、あれほど攻め続けられながら無失点でしのげたのが大きかったにしても、柏が選手交代後にむしろバランスを崩してしまったようにみえたのは不思議だった。今日は、俯瞰ではなく、ボールの音が聞こえてくるほどのピッチサイドで見ていたから、どうしてそういうことになったのかは、よくわからないのだが。

クライトンからダイゴの決勝ゴールは、反対側のゴールだったのでよく見えなかったのではあるが(千葉テレビの録画放送で復習して理解)、今日のMVPは、あの得点のみならず、攻守に奮闘した西だ。西は、試合を重ねるごとにうまくなっていて、見ていてとても楽しい。フィジカルの弱さは仕方ないにしても、飛び出しのタイミングの、あるいは自分がボールを持ったときの判断は、間違いなく、早く、確実になってきている。

クライトンは、もはや別格だ。前半、ほとんど攻められっぱなしになっていたときに、たった一度のフリーキックのチャンスで同点に追いつけたのは、あの精度の高いキックあってこそ。相手が2人、3人と来ても、ひょひょっとかわしてしまう。おもしろいし、頼もしい。

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試合が終わってすぐ、センターサークルに整列する前に坪内がゴール裏に駆けてきて、続いて曽田がやってきて、ゴール裏のみなさんとハイタッチ、まではよかったが、さらに遅れてやってきたクライトンは、もうあまりに遅すぎて、試合終了の両チーム挨拶に間に合わなくなりそうになって、最後は全速力でピッチ中央へ走って行った。そういうところも含めて、ホントにいいヤツだ。前半、札幌サポーター側のコーナーキックのときに、ゴール裏に向かって両手を振り上げたのもよかった(室蘭の川崎戦でもやってましたね)。

それと、クライトン、よくしゃべってるんですわ。何語で何を言っているのかわからないけれど、ダヴィのみならず、日本人選手にも、しょっちゅう声かけてる。

よく濡れたけど、ナビスコ@柏の葉に比べると、風がなかった分、楽だった…ような気がするのは、勝ったから、なんでしょうね。

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posted by issey11 |22:49 | 2008遠征 |

2008年03月23日

最大の収穫は柴田の攻撃的守備!(2008-ナビスコ-#02 vs川崎@室蘭/現地観戦)

もちろんこの試合に限っていえば勝利によって手にした勝ち点3が最大の収穫なのだが、シーズンを通して考えたときには、柴田のセンターバックが最大の収穫であり、僕にとっては今日の最大の発見だった。

柴田のプレーで感心したのは、相手の選手と駆け引きができること。ボールのないところでのジュニーニョとの攻防なんて、もう、ホント、おもしろくって、ボールを持ってる選手を見ないでこの二人ばっかり見てた時間もあったぐらい。

前の試合までは、平岡にしても(今日はサイドバックだった)坪内にしても、今季に入ってからセンターバックを務める選手がやたらと自分の位置取りを気にするのが見ていて怖くて仕方がなかったのだが、柴田は、あくまで相手との関係で自分のポジションを取っていて、しかもそれがかなり細かい。そのうえ、というか、だから、なのか、味方が近くにいるとき(=仮にミスしてもカバーしてくれる選手がいるとき)には、相手を抑えるだけでなく、ボールを奪いに行く。ただ体の強さで奪おうとするのではなく、頭を使って(パスコースを読んだり、相手のパスの送り先を限定させたりして)奪おうとするから、見ていてとてもおもしろい。

こういうタイプのセンターバックは、コンサには、しばらくいなかったように思う。おどおどすることなく、自信を持ってやっていたのが、気持ちよかった。ジュニーニョとの対決は、いい勉強になっただろう。

ノナト(マタドールの歌は覚えるまで時間かかりそうだ^^;)は、なんだかさっぱりわからなかった。一度だけ、ペナルティエリアに向かって突っ込んだときに「おお、ゴール前では俊敏なんだ!」と驚いたのと、中盤に下がってきて今野ばりのショルダータックルから相手ボールを奪ったときの印象がある、ぐらいで。

今日は僕はメインホーム側のベンチ裏で見ていたのだが、前半残り10分ぐらいで三浦監督はもう西の投入を決めていたようだった(監督が西を呼んでピッチを指差しながら何かを説明し、その後、西のアップが激しくなった)。ああ、これは中に入りすぎちゃう砂川が替えられるんだなと思ったのだが、あの時点で、もう、今日のノナトは見限られていたってことなんだろうな。

ノナトは前からのディフェンスをまじめにやっていたとは思うのだが、前半は、クライトンが自由に動くことと、砂川がオリジナルポジションを離れることが多いことにより、芳賀の守備の負担が重すぎて4-4-2の2列目が上げられず、結果的に2トップとその後ろとの間の距離が開きすぎてしまったように感じた。そこを修正するために、後半から、クライトンをFWに入れて、自分のゾーンを忠実に守る西を芳賀の隣に置いたのかなと思ったのだが、それによって西嶋のポジションがおそろしく高くなったのには驚いた。

相手が3-5-2でコンサにとってはサイドで数的優位を作りやすい状況だったこともあろうが、西嶋が高いポジションを取ったことは、相手のトイメンの森を自陣に押し込めることにつながり、その結果、川崎は片翼飛行を強いられることになった。その点では西嶋の貢献は大だが(もちろん、最後のゴールもね)、攻撃参加時に簡単にボールを失いすぎるのは、(元)和製リトマネンらしくないぞ(^^;)。クライトンのフリーキックから相手GKと1対1になった(のにまともに打てなかった)ときには、「ヒデにパスした岡野」並みの怒りを覚えてしまった(^^;)。

開始早々にまたしても「コーナーキックからファーサイドに飛び込まれてズドン」で失点したのはいただけないが(メンバーが多少違っているにしても、だ)、こればかりは、ちゃんと練習してくださいとしか言いようがない。確かに寺田はでかいから、新井場に合わせられるのとはちょっと違うんだけど、ゾーンの外から入ってきた選手がノーケアになっちゃってるところは、同じでしょ。

元気のない川崎フロンターレが相手だったとはいえ、勝ててよかった。「いい試合してるんだけど勝てない」のが、いちばん、対応が難しいですから。これで、自信を持って、いまの戦い方を進化させていくことができるであろうと期待したい。

でもやっぱり曽田は早く戻ってきてくれ。

posted by issey11 |20:21 | 2008ホーム |

2008年03月22日

ようやく見えてきた2008年バージョン?

杉山茂樹氏の『4-2-3-1』を読んだら、人の並びが妙に気になりだした(この本、杉山氏がこれまであちこちで書いてきたことのまとめ的な内容なので、目新しいことは書いていないものの、頭の整理になっておもしろかった)。

リーグ第2節の横浜F・マリノス戦でコンサがよく守れたのは、コンサの選手ががんばったのは認めるにしても、3-5-2(マリノス)と4-4-2(コンサ)のマッチアップゆえ、サイドの人数でつねにコンサがマリノスを上回っていることで得たアドバンテージも小さくなかったのではないか…とも思っていた(三浦監督も会見でそれらしいこと言ってるし)。

鹿島アントラーズに(後半だけとはいえ)完膚なきまでに叩きのめされたのも、サイドの人数が同数になると「個の力」の差が出てしまうからではないか、だから、サイドの人数が同数になる柏レイソルとの対戦では、マリノス戦のようにはいかないだろう…

そんな予想は、見事に覆された。

柏戦(3/20、ナビスコカップ第1戦)の何がよかったって、マリノス戦の得点シーン(サイドハーフの藤田がゴール前中央に入ってきてクライトンからのパスを受けた)のごとく、攻撃時に、両サイドの選手がゴール前のいいポジションに顔を出すことが増えたことだ。

いまのコンサの戦い方だと、サイドの選手が中に入りすぎると、守備時にあいたスペースを使われるリスクが大きくなって、それが砂川を先発で使いにくい理由だとも思うのだが(砂川にその仕事を意識させると砂川のよさが消えてしまう)、柏戦での西や岡本は(マリノス戦でダヴィの先制ゴールをアシストしたときの藤田も)、ゲームが膠着したときにその状態を壊すために自ら先に動くのではなく、攻撃のテンポが上がったタイミングで自分のポジションを離れ、ゴール前に顔を出した。

だから、ボールをめぐる攻防だけを見ていると、いつの間にか「あれ?なんでそこにサイドハーフの選手がいるの?」というところに、西や岡本が待っている。マリノス戦までは、ダヴィのドリブル突破なしに局面を打開するのは難しそうにみえたのが、柏戦では、局所的にではあるが「人もボールも動くサッカー」ができていた。

それを可能にしたのは、中盤に入ったクライトンだ。クライトンが簡単にはボールを奪われないことがわかれば、西や岡本は思いきって前に出られるし(それでも岡本はまだまだ遠慮しているように見えたが)、前に出れば(柏の戦い方が「高い位置で相手ボールを奪おうとする古典的プレッシングサッカー」だったこともあって)わりと簡単に裏のスペースに抜けられる。そこに運動量豊富な2トップ(ダヴィ、中山)が流れてくると、サイドバックが上がってこなくとも、わりと簡単にサイドでの数的優位が作れる。そして、相手の守備陣が引き出されればゴール前にスペースができて、逆サイドの選手がゴール前に入っていくことも可能となる。

そうやって考えていくと、このチームでのサイドの選手に求められるのは、ドリブル突破からのセンタリング、よりも、機を見て飛び出す賢さや、まわりの選手を使いながらペナルティエリアに入っていくことなど、攻撃的MFというか、セカンドストライカー的な能力なのかもしれない(ただしこれはもちろん相手によることでもあり、3-5-2でサイドに一人しか置かない相手との対戦であれば、藤田のようなスピード+クロス系の選手が求められてくると思う)。

この辺の(と、あえてぼかして書きますが)ことは、僕が熊本キャンプで見た練習(たった一日ではありましたが)はこういうことだったのか!と、ようやくアレとアレとアレがつながった、みたいなことでもありますので、練習を非公開にしたりむやみに情報を流さないように注意したり、というのは、よくわかりますわね。

あの形がもっと頻繁にできるようになれば(そのためには、出ている選手全員の頭の中に同じ絵が描かれることが必要だが)、父オシムが率いたジェフの2年目から3年目ぐらいのようなサッカーも見られるかもしれない…は、妄想しすぎだな(笑)。

柏戦のような形が作れれば、川崎フロンターレが相手でもわくわくするような攻撃がみられるのではないかと期待したい(シュートが入らないことはとりあえず置いといて)。ああいう崩しであれば、川崎山脈の高さはさほど関係ない。ただ、問題は、あの高い最終ラインでジュニーニョを封じられるかどうか?だろうなあ。

いずれにしても、去年とはだいぶ様相が違ってきているので、あまり「守備的」「つまらない」と言うのはやめたほうがよさそうだ。

posted by issey11 |19:52 | 2008その他 |

2008年03月21日

あまりに寒くて試合の記憶がおぼろげ…かも?(2008-ナビスコ-#01 vs柏@柏の葉/現地観戦)

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↑ゴール裏からピッチまでが遠すぎるけど、今日は屋根のおかげで助かったから許す(^^;)

厚別で試合だったら出かけるのをためらってしまうような雨と風、といっても、柏の葉のメインスタンドには大きな屋根があるので雨は気にしなくてもよいのだが、足元に置いた荷物が飛んでしまいそうになるほどの北風には参った。お彼岸の関東だからと、手袋を持っていかなかったことを後悔した。メモを取る手はかじかみ、13と書いているつもりなのに15にしか見えなくて書き直したり。

この悪天候がピッチ上に影響しないはずがなく、序盤はやたらとボールがタッチラインを割り、試合進行のリズムはまるでラグビーのようだった。その後も、両チームともボールがつながらず、どちらも攻撃はピッチの横幅をほとんど使わない、縦へのドリブルないしロングボールが中心となった。ショートパスをつなごうにも、ボールが走りすぎて出し手も受け手もうまくコントロールできない。柏は最終ラインの選手が次々に負傷していく。

そんな状況で、しかも先制されたにも関わらず1-1の引き分けで試合を終えられたことは、妥当な結果だろう。また、負傷者が出なかったことは、なによりの幸いであった。

あまりに寒くて、試合を見ている間は「まだ前半の30分だよー」「ロスタイムいらねーよ」「これ何の罰ゲームなのよ」などと悪態をついていたのだが(実際、1-1となってからのラスト20分は、試合全体がかなりダレた感じになっていたのだが)、試合記録を起こすべく、自分のメモを見直してみると、どうしてどうして、けっこうおもしろい試合だったような気がしてきた。

試合をおもしろくしたのは、クライトンだ。なるほど、やっぱり、この人は、中盤にいるべき選手だ。ゾーンの守備はまじめにやるし、それでいてチャンスとなると前線に近いところにいつの間にか登場している。ダヴィの突破という単発の攻撃だけではなく、両サイドの選手がオーバーラップしてゴールに近い位置で攻撃に参加できたのは、クライトンが中盤で落ち着きを作ったからだ。強くてうまいから相手にボールを奪われないうえ、アイデアも豊富だ。え、そこにそんなボール送るの?ってところへ、スピードや高さに変化をつけながら、パスを出してくる。自分で行けると思えば突破も図るし、シュートもねらう。

それなのに1点しか奪えなかったのは、両サイドの西と岡本に「消えていた」時間が多かったからだ。若さゆえといっていいのかどうか、彼らは、ボールを持っていないときには、まったくといっていいほど仕事ができない。岡本は必死にスライディングタックルを仕掛けて相手ボールを奪いに行っていたが、まったく効果がない。西は、相手に体をぶつけられると簡単にボールを失ってしまい、自分がボールを得てもほんの一瞬の迷いで次の選択肢を消してしまう(この辺の、考えることも含めたスピードへの戸惑いは、1998年にJ昇格したばかりの頃の吉原宏太を思い出す)。

砂川が、出てきた途端に見事なゴールを決めたのを見て「やっぱり役者が違うね~」と思ったぐらいに、西は、まだまだ感いっぱい、だった。

そんでテーマは変わって守備の話。

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上の写真は前半15分過ぎ、柏がボールを保持しているときなのだが、この直前まで、コンサは、吉弘が大きく手を動かして、ラインを上げ続けていた。写真でわかるように、最終ラインの裏には広大なスペースがある(そしてそこを突かれたのが菅沼の先制点だったわけだが)。これほど高い最終ラインをさらに上げて相手ボールにプレッシャーをかけようとするのだから、このチームの戦術は、けっして守備的とはいえない。最前線にいたかと思えば最終ラインの中でハイボールをクリアしている中山あってこその戦術ではあるが(「中山何人いるんだよ?」と思った)、これを極めていったら、おもしろいチームになりそうな気がする。

ただ、問題は、これを90分続けられるかどうか?であって、今回も、同点に追いついた直後、柏が攻勢をかけてきたら、最終ラインがペナルティエリアの少し前あたりに張り付いてしまって、芳賀が前に出て来いと身振り手振りで指示を出しても、まるで地面に足を固定されてしまったかのごとく、動くことはなかった。スタンドから見ていても、ああ、怖くてラインを上げられないんだなとわかるぐらい。

とはいえ、これでもまだ曽田は出てないんだと思えば、かなり安心できるレベルにはなってきた(平岡のセンターはちょっと怖いんだけど)。曽田復帰後もあの高いラインを維持するのであれば、ゴールキーパーの守備範囲はかなり広くなる。だから、曽田の復帰は、高木と一緒のタイミングのほうがいいのかな。

でも、やっぱり、このチームの肝は、中山(の前からの守備)だなあ。ノナトが使える状態になったとしても、中山ははずせないんじゃなかろうか。

それにしても寒かった。深夜に札幌に帰ってきたが、これなら札幌のほうがまだマシってぐらいに、柏の葉は寒かった。。。


posted by issey11 |00:37 | 2008遠征 |

2008年03月20日

ナビスコカップ柏戦 試合経過

テレビ中継がなかったので、まとめておきます。
時間は手元の計測なので、公式記録とは異なる場合があります。

■試合開始前

10分前 柏選手紹介のBGM(場内放送)はGメン'75のテーマ曲

 2分前 強風で札幌ベンチ裏に掲げられたメンバー表のうち「岡本」が飛ぶ

天候は強い雨に強い北風、スタンドはかなり寒い。

■前半(札幌のキックオフで試合開始)

58秒(柏)11ボボが遠めから低く抑えたシュート、大きくはずれる

 4分(札幌)柏側のペナルティエリア手前右でパスを受けた10ダヴィがターンしたところを柏DFが阻止しファウル、15クライトンのフリーキックは両チーム選手と柏GKの間に入るが、飛び込んだ6西嶋はさわれず

 8分(柏)選手交代:3近藤→5古賀(近藤は4分~5分の札幌FK時にゴール前で負傷した模様)

 8分(柏)27大津が左からドリブルで持ち込み、札幌18芳賀が張りつくもかわされて、大津がゴール前正面からシュートは札幌GK1佐藤の正面

13分(札幌)相手陣内ペナルティエリア右側でクリアボールを拾った15クライトンが前方の10ダヴィに短いパス、ダヴィがキープする間にクライトンがエリア内に侵入してダヴィからのパスを受け、クライトンがドリブルで進むも柏DFがコーナーキックに逃れる

13分(札幌)右コーナーキック、15クライトンが蹴ったボールはファーサイドの6西嶋に渡るが西嶋の右足シュートは大きく上へはずれる

14分(札幌)13中山が後方からのロングボールを落とし、これを拾った15クライトンがタメを作ってからゴール前中央へスルーパス、10ダヴィはわずかに追いつかず

17分(柏)左サイドからの攻撃、札幌右SB19坪内がかわされ柏4石川がフリーでクロスを上げるが大きくはずれる

19分(柏)ハーフウェイから少しだけ札幌陣内に入ったところの右サイドからフリーキック、11ボボがゴールを直接ねらうが、札幌GK1佐藤がパンチングで逃れる

22分(柏)15菅沼が札幌22西のクリアボール(パス?)を拾い、ゴール前正面からペナルティエリアに入ってシュート、右にはずれる

28分(札幌)18芳賀に警告(柏17永井に対するジャンピングニーパッド)

31分(札幌)15クライトンが相手陣内ペナルティエリア手前でルーズボールを拾い、ゴール正面に持ち込んで右足でシュートするも大きく上にはずれる

33分(柏)左タッチライン際ゴールラインから25メートルの距離でのフリーキック、11ボボが低く蹴ったボールは札幌ゴール前の人壁の間を抜けるも、枠をはずれる

34分(札幌)右サイドを攻め上がり、ゴールラインまであと15メートルの距離から左コーナーへ大きなサイドチェンジ、これを受けた6西嶋が後方の22西に戻し、西から中央に入ってきた17岡本へとボールが渡って岡本がゴール前正面ペナルティエリア外から左足でシュートするもはずれる

34分(柏)33菅野のゴールキックを14太田が札幌陣内深くで裏に抜けて受け、右からペナルティエリアに入ったところでシュートするが札幌GK1佐藤がキャッチ

36分(柏)15菅沼のドリブルに札幌21平岡がファウル、ペナルティエリアの左(札幌にとっては右)から15菅沼のフリーキックはゴール前の混戦からこぼれ、拾った11ボボがエリアの右隅から低いシュートを打つが大きく左へはずれる

37分(柏)27大津のドリブル突破からゴール前で混戦となり、こぼれ球を拾った11ボボがシュート、札幌選手に当たって柏のコーナーキックになる

38分(柏)(すぐ上の続き)左コーナーキックは札幌選手がクリア、こぼれ球を拾った11ボボが右から鋭いクロスを入れるも札幌2吉弘が頭でクリア、さらにこぼれたところを柏選手がシュートするが札幌GK1佐藤がぎりぎりのところで手を伸ばしてセーブ

43分(柏)5古賀の体に札幌10ダヴィの脚が入り(ダヴィが蹴りを入れた状態)、倒れた古賀は四つんばいになって自らピッチ外へ

45分 前半のロスタイムは2分

46分(札幌)中央の18芳賀から右前方のスペースへパス、タッチライン際を上がってきた19坪内がこれを受けドリブル、17岡本がその内側から相手の裏に出たところで坪内から短いパス、岡本の低い折り返しに10ダヴィが飛び込むがわずかに届かず(体のどこかに当たっていればゴールだった!?)

■後半

開始(柏)選手交代:5古賀→18山根(2鎌田がセンターバックに下がる)

25秒(札幌)10ダヴィが中央でドリブルから、右サイドを上がってきた17岡本の足元へパス、岡本は柏選手に前方をブロックされるが中央へ向かって少しドリブルの後、ペナルティエリア内ファーサイドで待つ22西へ浮き球、西の折り返しを13中山が右足でシュートするも枠をはずれる

 5分(札幌)15クライトンが裏のスペースへ浮き球のパス、10ダヴィが柏13小林と競り合いながらコーナーキックを得る

 5分(札幌)右コーナーキックは柏選手がクリア、こぼれ球を2吉弘がペナルティエリア外からシュートするが柏GKの正面

 8分(札幌)相手陣内深くの左スローインを10ダヴィが受け、ダヴィは相手選手を背負ったまま体を反転させてペナルティエリア内に侵入、ゴール前に低いクロスを通すがファーサイドに飛び込んだ15クライトンは間に合わず、ボールは逆サイドのタッチラインを割る(これもさわってさえいればゴールだったかも)

 9分(札幌)相手陣内深くの右スローインから、10ダヴィがゴールに背を向けた状態で中央寄りの13中山に短いパス、中山も相手選手を背負ってゴールに背を向けたままダヴィからのパスを止めずに右足のアウトサイドでさらに中央へと流し、ゴール正面からフリーの22西がダイレクトで右足シュートするが大きく上へはずれる

11分(柏)【GOAL!】前線に送られたロングボールを15菅沼と札幌21平岡が追いかけ、札幌GK1佐藤はペナルティエリアぎりぎりまで飛び出してくるが、佐藤と平岡の間に体をねじこんだ菅沼がいち早くボールにさわり、佐藤の頭を越すシュート、平岡がカバーにまわるが間に合わず、ゴールへ

13分(柏)中央の11ボボから左前方の菅沼へパス、菅沼は札幌ゴール前の人壁を避けるように中央へとドリブルしてから、フリーになっていた27大津へとパスするが、大津のシュートは当たりそこねとなってタッチラインに向かって飛ぶ

14分(柏)14太田が右サイドを突破、札幌6西嶋をかわして攻め上がり、最後は27大津の右からのクロスを11ボボがヘッドで合わせるがシュートは札幌GK1佐藤の正面

17分(柏)札幌22西が自陣深くで持っていたボールを奪ってカウンター、14太田が右タッチライン際の長い距離をドリブルした後クロスを入れるが、ゴール正面の15菅沼のヘディングシュートは上にはずれる

21分(札幌)13中山がマルセイユルーレット気味の華麗な足技で柏選手をかわしてドリブル突破(失いかけたボールがたまたま足元に戻ってきただけのような気もするが)、中山から右前方に開いた15クライトンにパス、クライトンはゴール前で待つ10ダヴィのさらに奥で待つ22西にパスを出すが、西はシュートを打てず

23分(札幌)右タッチライン際で17岡本が縦にグラウンダーのパス、13中山が右に流れてオフサイドぎりぎりでこれを受け、ゴール正面で待つ22西と10ダヴィに向けてマイナスの折り返しを入れると、西の前に岡本が飛び込んできてボールをかっさらうようにシュートするも枠をはずれる

23分(札幌)選手交代:22西→8砂川(柏観客席からの反応はとくになし)

27分(札幌)【GOAL!】中央の15クライトンから(だと思うがここは自信なし)左前方のスペースへスルーパス、8砂川がこれを受けてドリブル、マークについていた23蔵川をまたぎフェイントで振り切ると対角線上にグラウンダーのシュート、柏GK33菅野はまったく届かず

30分(柏)選手交代:14太田→20李

31分(札幌)選手交代:17岡本→9石井(石井はそのまま右サイドハーフの位置-坪内が上がったときにはサイドバックの位置に下がることもちゃんとやっていた)

33分 本日の入場者数は4,838人(雨だし、とにかく寒いですから)

39分(柏)右サイドからのマイナスの折り返しを、ファーサイドでフリーになっていた15菅沼が強烈なボレーシュート、札幌GK佐藤がはじいて逃れる

44分(札幌)中央の15クライトンから、右前方に抜け出した9石井へとパスが渡るが、石井は中央へ向かってドリブル、シュートコースを探しているうちに打てず

45分 後半のロスタイムは3分

46分(札幌)2吉弘にイエローカード

46分(札幌)19坪内から右タッチラインと平行にグラウンダーのパス、10ダヴィがこれを追いかけ、柏選手と競り合ってコーナーキックを得るが、15クライトンのショートコーナーを受けたダヴィのリターンパスが強すぎてタッチラインを割ってしまう

※試合評は、またあらためて(しっかし、いま飛行機の機内でこれ書いてるんですが-もちろんアップはここではできないのですが-、同じ便の中に華麗な足技を見せた中山とか、ダメダメだった西とか、みんな乗ってるんだよなあ…隣でなくてよかった…って、隣がチーム関係者だったら、さすがにこんなものは書いてないか)

この「岡本」が強風で飛んだ↓
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posted by issey11 |22:17 | 2008遠征 |

2008年03月15日

勝たなければいけない試合だった(2008-J1-#02 vs横浜FM@札幌ドーム/現地観戦)

それまでほぼパーフェクトといってよかった佐藤優也が前に飛び出して、いわゆる「かぶった」とき、あっ!と思ったら、もうやられていた。その直後の2失点目は、それまでペナルティエリア付近ではつねに体を寄せて相手にまともに前を向かせなかった守備陣が、山瀬との間に少しだけ距離をあけてしまい、それまではがっちりキャッチしていた優也が山瀬のシュートをはじいてしまった。

それですべてが帳消しになってしまうのだから、守備の仕事は厳しい。ただ、救いは、試合終了後、バックスタンド前に挨拶に来た優也が、誰も寄せ付けないようなオーラを発しながらグローブを自分の体に叩きつけ、その前を歩く平岡と坪内と芳賀が、激しく何かを言い合っていたことだった。バックスタンドから拍手を受けようとも、選手たちは、もう次の試合に向けて戦い始めている。

そう、バックスタンドは、選手たちを大きな拍手で迎えたのだが、僕はこれが気に入らなかった。以前なら「こんな試合で拍手なんかするなよ!」と言葉を発して周囲を凍りつかせたりしたものだが、そんなことをして初めて見に来た人たちをコンサから遠ざけてしまうようなことになってはいけない、ぐらいの分別はつく年齢になったので(笑)、何も言わずに、人の波が引くまでずっと席に座ったままでいた。

いや、まあ、拍手しようが罵声を浴びせようが、見た人によって思いが異なるのは当然なのだから、かまわないんですけどね。でも、これで「負けたけどよくやったよ」「しょうがないよね」などと思ってしまってはいけないのだ。「負けたけど内容は…」とか言ってるうちに、気が付けば上位との差がどうしようもないほどに開いていて、それまでチームがとってきた戦い方を変えてでも勝ち点を取りに行かねば…となって、泥沼にはまることは、よくある。近いところでいえば、2002年の監督交代後や、2003年の序盤がそうだった(<全然近くないか)。

だから、今日の試合は、きっちり勝たねばならなかった。でも、そういう僕自身も、試合が始まる前から「今日はマリノスだし、負けてもしょうがないかなあ」と思っていたし、同点に追いつかれたときには「やっぱりな」と、頭の片隅で考えていた。見ている側がそういう気持ちでいると、何かふわふわしたものがスタジアムに漂ってしまい、ピッチ上の選手にも伝染してしまう。そんなことを考えていた自分は、勝つつもりでやっている選手たちに失礼だったと思うし、サポーター的姿勢としてはまったくダメだ。もう、何年サポーターやってるんだよ>自分。

サポーターは、いい子になっちゃいけないし、評論家になっちゃいけません(<自戒)。試合が始まる前から負けたとき用の理屈を準備しておく、なんてことは、やっちゃあいけないのだ。

反省してください(>自分)。

直接の敗因は、終盤に起きたGK含む守備陣のミスではあったが、試合全体を通じてみれば、2点目が取れなかったことが痛かった(もちろん、クライトンのPK失敗も)。

あの最後の数分間以外は、守備陣は、信じられないような集中力を保ち、「これぞ札幌!」と言いたくなるような、打たれても打たれても取られない、粘り強いディフェンスを続けていた(やっぱり、コンサには、こういうカラーのほうが似合うような気がするなあ)。マリノスが高い最終ラインの裏をねらってきたのに対し、GK含む後ろの5人がしっかりとケアできたことには、正直、驚いた。後ろの5人の関係は、PSM以来の3試合を続けて見てきている中では、今日は格段によかった。

ただ、前節の鹿島に比べると、今日のマリノスは中盤の運動量が少なく、くさびのボールをもらう選手は立ち止まったままだった場合が多かったので、コンサとしては守りやすかっただろうから、前節の0-4が1-2になったことは、かならずしも進歩とは言いきれない(むしろ、相手の力量の差のほうが大きかったように思う-そのぐらい鹿島は強かった、と思う一方で、鹿島とマリノスの中盤の人の並び方の違いゆえかな、と思わないでもない)。そもそも、いまやっているのは本番であって、もうテストではないのだから「改善された」「前よりはよくなっている」などと言っている場合ではないのだ。

まあまあまあ、落ち着きましょうよ(>自分)。

1点リードのまま勝っていれば、今日のMVPは、西嶋か芳賀だったと思う。

最終ラインの4人のうち3人が、自分のゾーンがどこなのか、その間に入ってくる坂田を誰がみればよいのか迷いながらどうにかやっていた中で、西嶋の手堅い守備と機を見て仕掛ける攻撃とは、大きなポイントになっていた(前節はお話にならなかった西が生き生きとやれたのも、後ろの西嶋が安定していたからだろう-ということを考えると、左サイドは西谷の早い復帰が待たれる)。

芳賀は、前節では守備の仕事に追われていた印象しかなかったが、今日は(マリノスが鹿島ほどには厳しいプレスをかけてこなかったこともあってか)周囲に指示を出してボールと人を動かし、全盛期(?)の野々村ばりの司令塔的役割を果たしていた。最終ラインでの大きなサイドチェンジが何度かあったのも、芳賀の指示あってこそだ(もちろん、すべてのサイドチェンジが芳賀の指示によるものではないが)。ああいうふうにピッチ上でしゃべれる選手は、近年のコンサにはいなかっただけに、今日の芳賀はいつにも増して頼もしく見えた。

そんでここからは柏と川崎との4試合ですか。へんな日程だなあ。

posted by issey11 |23:07 | 2008ホーム |

2008年03月13日

ハム焼と指定管理者

Jリーグ会場で販売されている最強の食べ物は、博多の森バックスタンド下の牛ステーキ串400円であると信じて疑わなかったのだが、カシマスタジアムのバックスタンド裏のハム焼400円は、なるほど大行列も納得のウマさだった。

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僕は並ぶのがダメなので、大行列を見た瞬間に関心外になったのだが、友人が並んでくれた(買うまでに要した時間は少なくとも20分、もしかすると30分ぐらいだったかも)。

ハム焼だけではない。もつ煮(大)500円も、具がたくさん入っていて(これだけあればご飯いらないぐらいのボリューム)、とっても美味。その他にも、博多の森のバックスタンド屋台村のごとく、地元業者による売店が並んでいる(売店の数は博多の森より多いんじゃないか?)。そのうえ、テントの裏で肉を焼いている常陸牛すき焼き弁当(800円)がものすごく高いものに見えてしまうほど、どこも安い。

その傍らではキックターゲットのようなイベントも行われていて、大勢の観客がコンコースにひしめく様子は、まるでお祭りなのである。

僕は前回のカシマ訪問時(2002年10月27日)の記憶が、試合以外はほとんどない。どうやって帰ったのかすら覚えていない(電車で帰ったんだとは思うんだけど)。ゆえにこんな楽しげなものを見落としていたのかと思ったのだが、前回も一緒だった友人の記憶でも、これほどにぎやかではなかった由。

ふと思い出したのは、試合翌日になってから。

カシマスタジアムは、06年から、鹿島アントラーズが指定管理者になっている。

それがこの賑わいにつながっていると言えるほどには材料を持ち合わせていないのだが(というかそもそも02年の経験と今回の比較以上の材料はないのだが)、クラブの立場で考えてみるに、これほど観客が楽しんでくれて、しかも売店の売り上げの一部がクラブに入るのであれば、クラブもやりがいがあるだろうし、売店を出店するほうにもより強い動機が生まれるだろう。

前のエントリーのコメントでお勧めいただいたハム汁は、発見したときにすでにもつ煮(大)を食べてしまっていたので、食べられなかった。来年の課題だな。


posted by issey11 |21:44 | 2008遠征 |

2008年03月08日

なぜ中山を交代させたのか(2008-J1-#01 vs鹿島@現地観戦)

疲れた。

前半の札幌は、鹿島がリスクを回避して単調な攻めに終始したことに助けられた面はあるにせよ、ほぼ完璧だった。最終ラインをかなり高い位置に設定することで、裏をねらうマルキーニョスをことごとくオフサイドに追いやった。全体がコンパクトになっているから、バイタルエリアでは人数をかけて守ることができ、鹿島の選手に前を向かせなかった。

それが可能になったのは、最前線での中山のあり得ないほど激しすぎるチェイシングがあったからだ。ときに自陣深くにまで戻ってきて凡ミスをすることもあったが、あの前からの追い込みは、上から俯瞰で眺めているともうたまらなくなるほどスゴイ。

後半に入ってから、鹿島は、マルキーニョスが(中央に張るのではなく)サイドに流れたり、中盤に引いてきたりするようになって、札幌の2列目と3列目の間のスペースに中盤から後ろの選手が入ってくるような攻撃を仕掛けはじめた。それで混乱した札幌の最終ラインが開始早々にPKを与えてしまい、小笠原のキックこそ優也が見事に読みきったものの、そのすぐ後にコーナーキックから失点してしまった。

失点の直後に中山がとの交代でクライトンが入ってきたとき、札幌は、4-4-2の3ラインから4-1-4-1に切り替えたのかと思った。

写真↓
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上の写真は鹿島のゴールキックに備えて西嶋が本来のポジションから離れ、そこに芳賀が下がっているから最終ラインが5人になっているようにみえるが、いちばん左側にいるのがダヴィ、その後ろ(2列目の中央)にいるのがクライトンで、最終ラインの前に一人で立っているのがマーカスだ。

なるほど、3ラインの間を使われ始めたから、最終ラインの前にアンカー(大宮でいえば斉藤)を置いたのだな…と思ったのだが、そのうちクライトンはダヴィと横並びの関係になってきて、必然的にマーカスは芳賀の横のスペースを埋める仕事に戻らざるを得なくなった。

一方で、クライトンは、入ってきた直後こそ前線からよくボールを追ったものの、時間が経つにつれて、中盤から前線までを動きまわる体の強い選手、という役割になってしまった(しかしあのフィジカルコンタクトの強さは期待大だな)。前からボールを追うのがダヴィ一人ではあまり効果もなく、前半は昨年の札幌ではあり得なかったほど高いラインを保っていた4バックが、ずるずると下がり始めた。

中山の交代は、結果的には、自分たちをさらに窮地に追い込んでしまったように思える。

まあ、この辺は、どちらが原因でどちらが結果かは定かではなく、スコアをリードしたことで余裕のできた鹿島が、前半(攻撃の組み立てはひたすら縦パスだった)とは違って、札幌の2列目と3列目の間にいわゆるダイアゴナルな動きを入れてきて、彼らの早い判断を札幌の2列目がつかまえきれないから、札幌の最終ラインが怖がって下がってしまった、という面もある。

もっとも、前半は、札幌の4バックが勇気を持って高いラインを維持していたから、鹿島がそうした動きをするスペースもなかったわけで、だから、こういうことは、原因と結果を明確に分解することはできないわけで。

それもこれも、鹿島には二度にわたるPK失敗の直後に二度とも得点するしたたかさがあったから、だろう。双方スコアレスだった前半は慎重に攻め、2点のリードを奪ってから(前半にはなかった)横のゆざぶりを見せてくるのは、さすが王者の試合運び。あれを最初からやられていたらもっと早い時間帯に失点していたかもしれないが、逆に、鹿島のちょっとしたミスから、札幌がカウンターで得点できる機会も多かったかもしれない。

本来のセンターバック2人を欠く鹿島は、本当は終盤のようなショートパスとポジションチェンジを最初からやりたかったのかもしれないが、確実にリードを奪うまでは我慢して、とても現実的な戦い方を選択したのではないか。

選手のコンディションが万全ではなく、チームに合流したばかりの新加入選手をほとんどぶっつけ本番のような形で使っているチームが勝てるほど、現実は甘くない。まだ始まったばかりだから、などといっていると、あっという間にシーズンは深まってしまう。FW陣はシュート練習を、中盤から後ろはあらためてポジショニングと各人の役割の確認をしてほしい。そして曽田は早く腰痛を治してほしい。

厳しいぞ。

本日はあまりに緊張感のなかった自分を反省。ハム焼とか食って喜んでちゃいかんよ>自分(でも、とっても美味かったぞ>ハム焼)。

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posted by issey11 |23:51 | 2008遠征 |

2008年03月07日

「かならずもどる」から1959日

JFLにいた頃は、試合前にエールの交換が行われることが多かった。今では信じられないことだが、アウェーチームのサポーターがホーム側のゴール裏に来てホームチームの名前を叫び、逆にホームチームのサポーターはみんなで声を合わせてアウェーチームの名前を呼ぶといったことが、わりと普通に行われていた。

Jリーグに昇格することは、もちろん嬉しいことではあるのだが、ああいう美しい光景は古きよき時代になっていくのだろうなと思うと、寂しさもあった。実際には、J昇格後に、エールの交換が皆無になったわけではないが、JFL時代のような儀式的な(まるで学生のスポーツのような)交換は、なくなった。

牧歌的なJFLで戦っていた身からすると、Jリーグは怖いところだ、とのイメージがあったが、1998年の駒場は、終了間際にペトロヴィッチの見事なロングパスからベギリスタインのゴールで相手チームが勝利したこともあってか、そうでもなかった。在京サポーターの方が、いわゆる「出島」で「帰りは気をつけてください!ここは厚別じゃないんだから、コンサのユニホームはかならず脱いでから出てください!」と叫んでも「おおげさだよねえ」と苦笑いが起きるぐらいに、緊張感がなかった(だから、落ちちゃったんだろうなと、10年経った今では思うが、それはまた別の話だ)。

まあ、あまりに弱くて、相手にされてなかった、ってことかもしれないけどね。

2002年は、かすかな希望を持てたのは雨の厚別での古川伝説あたりまでで、秋になってからは、降格決定の日を待つだけだった。あるアウェーゲームでは、「ウィ、アー、サッポロ、ウィアーサッポロ!」に対する相手チームのゴール裏からの返答が「ジェイ、ツー、サッポロ、ジェイツーサッポロ!」だったこともあった。

勝っても負けてもお互いを称えあうなんてことは、J1では、ないんだろうな。ましてや、よくも悪くも熱いサポーターの多いカシマでは、降格が決まったら、さらに痛めつけられるんだろう…

勝手にそう思い込んでいたから、2002年10月27日、カシマスタジアムでJ2降格が決まった直後、ホーム側のゴール裏から「こーんさどーれっ!」コールが起きたときは、びっくりして、感激して、びっくりした。アウェー側からは、これに呼応して「かならずもどる」コール。そしてホーム側から拍手。

アントラーズのサポーター、ちゃんと、わかってるじゃん。いや、そのときは、そこまで考える余裕はなかったんだけど、チームが成績を残せるのはこのサポーターがあってこそだと、カシマスタジアムの空気(誤解を恐れずにいえば、観客のレベルの高さ)に、感心した。

あれから6シーズンもかかってしまったが、カシマスタジアムのホーム側から送られたエールに応えて、コンサドーレは戻ってきた。一般的には「J1王者とJ2王者のマッチアップ」と評されるのだろうが、ぼくらにとっては、J1帰還の挨拶だ。

あー、明日の今ごろは、ぼくはスタジアム…現地に行ったら「あそこにころころとボールが転がって、あそこで洋平が転んでたんだよねえ」なんて話をするんだろうな。。。

posted by issey11 |14:21 | 2008思い |

2008年03月02日

PSM熊本戦-現地観戦記

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ロスタイム表示2分に対し、手元のストップウォッチは47分10秒を過ぎていた。札幌は、左コーナー付近で、岡本と西嶋に石井も絡んで、狭い範囲内で短いパスをつないでボールをキープし、相手の網に穴が空いたところを一気にドリブルで突破しようとしていたのだが、とにかく時間がない。

もうそんなことしてないで、早くゴール前にボール入れろよ!と思っていたら、どこからともなく現れた芳賀が「おまえらもういいからオレによこせ」みたいな感じで少し引いたところでボールを受けると、唐突に(それまでに流れていた時間をぶった切るかのように)ゴール前へ放り込み、その先にフリーで立っていた中山がジャンプ、きれいにヘディングシュートを決めた。中山があまりにどフリーだったから、一瞬、オフサイドなんじゃないかと思ったのだが、あれは、それぐらいに熊本の選手たちの足が止まっていたということなのだろう。

白いユニホームの札幌の選手たちが喜ぶ中、主審のホイッスルが吹かれ、試合終了。

そのすぐ後↓
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まったく、相変わらずのセレモニークラッシャーぶりである(笑)。

試合全体を通じてみると、札幌が主導権を握れたのは、前半28分の芳賀のスライディングタックルからの15分間ほどだけだった。後半17分にダヴィがベンチに下がってからは、攻撃にまったく迫力がなくなってしまった。昨日の練習と見比べると、ああなるほどねと思えて納得する部分もあるのだが(ここはあえて詳しくは書きませんのであしからず)、開幕直前の試合としては、ちょっと寂しい。

もっとも、攻撃がどうこう以前に、このチームは守備にベースがあるのだから、守備が安定しなければ、効果的な攻撃は難しい。前半の札幌は、自陣ゴール前に放り込まれる相手のクロスをことごとく競り負けていた(曽田いないとつらいなあ)。ナニワのゴン(旧称?)に勝てなければ、田代との勝負なんて、話にならない。

前半の4バックは、左から西嶋、坪内、吉弘、平岡と、西嶋を除く3人が新加入選手。先発11人の中でみても、今年からの新加入選手は、この3人だけだ。そして、彼らは、まだ迷っているようにみえる。

前半、中山が落としたボールが右のスペースでルーズになり、平岡が前へ出て拾おうとしたのだが(上から見ている限りでは両チームの選手の中でもっとも近い位置にいたのは平岡だった)、平岡は、2、3歩前に出てから歩みを止めてしまい、ボールはそのままタッチラインを割ってしまった。

熊本の両サイド(とくに札幌から見て右=車と有村のサイド)からのアーリークロスは、何度も札幌の最終ラインの裏に入ってきた。ラインを高く上げようとしているのはわかるのだが、中途半端なので、キーパーとの間にクロスを通されてしまう。後半の途中、負傷者が出たか何かで試合が中断したとき、優也が芳賀と坪内を呼んで話し合っていたが、あれは、早いうちに解決しておかないとまずい。

2列目と3列目の間のスペースを相手にうまく使われると厳しいのは、去年から変わっていない。横から入ってくるボールに対し、熊本のFWが下がってボールを受ける、あるいは、2列目からこのスペースに飛び出してくると、まったくつかまえられない。昨年の第3クールの水戸戦@笠松の失点シーンや、第4クールの東京V戦@味スタでのセットプレーでの失点シーンを思い浮かべてもらえれば、想像がつくのではないかと思う。

セットプレーといえば、熊本のコーナーキックやフリーキックを、ゴール前できれいに合わされるのは、勘弁してほしい。これまた去年からの課題と同様で、ゾーンで守っているゆえの弱点とはいえ、後ろから飛び出してくる選手の頭に合わせられると、誰も競れない。

前半の途中で相手と接触した吉弘がハーフタイムでベンチに下がり、池内が出てきたら守備が安定した、って、そりゃないだろって思うわけですよ。でも、現実は、そうだったんだなあ。

曽田、早く戻ってきてくれ。

ただ、最後まで気持ちを切らさずに戦えたことは、素直に称えたい。熊本の選手たちが(かなり交代していたのに)足が止まっていた中、おそらく試合を通じて最長距離を走ったであろう中山が最後にゴールを決めたのは、エライ。やっぱり先発2トップは中山とダヴィかなあ。でも、中山は、ゴール前で足元に受けたボールを、何度も失ってるんだけどね(苦笑)。

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posted by issey11 |20:55 | 2008遠征 |