2012年07月26日
「桐島、部活やめるってよ」
この夏必見!(確定)
単純にタイトルに惹かれて原作はとっくに読んでいました。「桐島」を巡る5人の人物(文庫版では+1人)の独立したモノローグで綴られており、これを映像化するのは難しいと感じておりましたが、映画化が発表されたときに監督があの「腑抜け」「野ばら」の吉田大八と聞いて、「彼ならやれるだろう」と期待が膨らみました。
原作に比すると5人の内面の掘り下げが浅くなるのは仕方がないところですし、宣伝文句の一つにもなっている「日本映画史上に残る圧巻のグランドフィナーレ」には「それ撤回せぇや」と突っ込みも入れたくなりましたが、むしろその後の夕暮れの屋上での「2人」のシーンが秀逸で、ここは原作でのやり取りをアレンジして膨らませたもので、映画ならではの強みが如何なく発揮されていたと感じました。
現役高校生よりも、むしろ自分が高校生だったことをわずかでも憶えている人に響く作品だと思います。現役でも共感できるシーンや人物はあると思いますけれど、最後の2人のうちの1人の心情がどれだけ理解できるかなぁ…と懸念もあり。
あと「エレファント」とか「明日、君がいない」のような手法なので、それらが気に入っている方にもお勧め。
個熊的には橋本愛より大後寿々花、神木隆之介より前野朋哉がGoodでした。↑ビジュアルは神木クンですが、彼は「桐島」ではありません。ってゆーか、「桐島」は、それらしき人物がチラッと2シーン3カットだけ出てきますが(演じている俳優の名前はあえて書かない)、基本的に原作にも映画にも登場しません(本当)。
それにしてもこれをモノローグ一切ナシで103分でまとめたのは称賛に値します。「告白」が全編特殊効果だらけの映像に出演者がやたらと独り言を(笑)べちゃくちゃ喋ってあれだけヒットしたのなら、これも当たっていいと思う。
封切られたら少なくともあと3~4回は見る(決定)。!
posted by higuma |10:21 | コメント(0) | トラックバック(0)