コンサドーレ札幌サポーターズブログ

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2006年07月31日

ひぐまスポーツJ村版(2)

札幌ユース、グループリーグで敗退【福島】
 第30回日本クラブユース選手権(U-18)は30日、福島県楢葉町のJヴィレッジでグループリーグの2日目を行い、コンサドーレ札幌U-18はヴィッセル神戸ユースに0-3で敗れた。札幌はグループリーグ2戦2敗となり、上位8チームに与えられる決勝トーナメント進出の可能性がなくり、今大会2位以内に与えられる高円宮杯全日本ユース選手権への出場の道も絶たれた。
 31日は休息日で試合はなく、札幌は1日に名古屋グランパスユースとの間でグループリーグの最終戦を戦う。



「チーム」の熟成低く埋没する「個」
 午前中は断続的に細かい粒の雨が降り注ぎ、北寄りのやや強い風も吹き付けたJヴィレッジ。およそ「盛夏」とはほど遠く肌寒ささえ感じる気候で、各チームのスタッフや大会役員らの中にはジャージ姿も目立った。札幌ユースが登場した午後になって天候は回復し、時折り雲間から強い日差しが緑の芝に選手たちの影を映したが、それでも北国から来た選手たちにとっては昨日に続いての絶好のコンディションだったと言える。
 しかし前半は昨日のジェフ千葉戦同様か、あるいはそれ以上に札幌の選手たちの動きは重い。判断も動き出しも遅く、風上でありながら神戸陣内にまったく攻め込めない。身体を張った守備で何とかはね返し攻撃に移ろうとしても、チームとしての連動した動きがないため、焦ってミスから神戸にボールを奪われ、必然的に自陣に張り付く時間帯が続いた。
 前半の半ば過ぎから神戸の攻め疲れもあってか、多少札幌がリズムよくボールを回す場面も出てきたが、32分にDF廣中が集中を欠いたプレーを突かれて神戸FW辻にボールを奪われそのままフリーでシュートを打たれてしまう。勿体無い失点で札幌はきょうも先制を許す。
 その後はMF鶴野のミドルシュートがクロスバーを叩いたりもしたが、完全に神戸の守備陣を崩してのフィニッシュには至らず前半を終える。
 後半は前半とは変わって札幌に積極性が見えたがゴールまでのあと一歩が遠く、逆に24分に神戸に追加点を奪われてしまう。この場面、神戸MF曽我部が札幌ゴール前での競り合いで札幌DF谷川のユニフォームを引っ張って体制を崩させて自らはボールとともに裏へ抜けており、明らかな反則であったのだが主審・副審ともこれを見逃していた。札幌ベンチや選手たちの必死の抗議も無論認められず。これで気持ちが切れてしまったかもしれない札幌だったが選手交代やシフトの変更で何とか1ゴールを目指すも、33分に左CKからニアサイドで神戸DF佐川のヘディングシュートを見舞われ3点目を奪われ万事休した。
 このCKに至る前のプレーでも最後にボールに触れていたのは神戸選手の方にも見え、本来は札幌のゴールキックとなって然るべきプレーにも見えたのだが判定は神戸のCK。一方で神戸選手には矢継ぎ早に警告を出すなどレフェリングに問題があったことは否めない。試合終盤にはピッチ上に険悪な空気が流れ、神戸選手の1人が退場、またベンチから猛抗議した札幌のスタッフが退席を命じられるという、非常に後味の悪い試合となってしまった。
 しかしそういったことがなくともこの試合の勝敗という点では妥当な結果だっただろう。
 2試合を通じ札幌は選手個々のボールを扱う技術は対戦相手と遜色ない。が、サッカーという競技においてはボールを扱いながら相手のゴールを目指さねばならないわけで、その過程においては相手も当然ながらそれを阻止しボールを奪おうとタイトな守備を見せるわけである。そうした中で今回の札幌はチームとして、あるいはもっと少数のグループであってもトップチームの柳下監督が常々口にする「同じ絵を描く」ことができない。一人一人が何とか局面の打開を図ろうともがくものの、落ち着きを失って成功する確率の低いプレーを選択し、ミスにミスが重なって負のスパイラルにはまってしまった。守備においても前日の千葉戦と合わせ、どうしようもない力の差を見せつけられた失点というのはない。集中を欠かなければ、あるいはほんの僅かな注意を怠らなければ防げたゴールばかりだと思う。先の審判がファールを見逃した神戸の2点目も、札幌の選手たちにはその場面がしっかり見えていたため当然主審は笛を吹いてくれるだろうと「セルフ・ジャッジ」をして足を止めてしまったのである。これはいけない。
 勝ち点はおろか1つのゴールも奪うことなく2試合を終えてしまった札幌ユースU-18にとっては、非常に厳しい夏を迎えてしまったと言わざるを得ない。残念ながら高円宮杯への出場権は得られなかったが、もう1試合、名古屋戦も残されており、さらに秋にはJユースカップが控えている。厳しい夏を経たチームに実りの秋は訪れるのか、選手個々とチームとしての成長に注目していきたい。

P.S.なお、「本館」の方で、J村で見つけた懐かしいあの人たちをご紹介中!


posted by higuma |17:11 | コメント(0) | トラックバック(1)

2006年07月30日

ひぐまスポーツJ村版(1)

札幌・黒星スタート【福島】
 第30回日本クラブユース選手権(U-18)は29日、福島県楢葉町のJヴィレッジで開幕し、グループリーグの初戦に登場したコンサドーレ札幌U-18はジェフ千葉・市原ユースと対戦し、0-1で敗れた。札幌のグループリーグ第2戦はきょう30日にヴィッセル神戸ユースとの間で行われる。


意図見えず完敗
 スコアこそ0-1の接戦だったが、内容的には札幌の完敗だった。
 例年なら灼熱の太陽が照りつけ気温も30℃を超えることも珍しくないこの大会。この日の試合時点での気象条件は曇りで23℃。札幌にとっては願ってもないコンディションではあった。



 先の北海道プリンスリーグで予想外の5位に終わり、高円宮杯全日本ユース選手権への出場権を得られなかった札幌にとって、この大会は最後のチャンス。「全国の強豪と真剣勝負が出来る機会がなくなってしまうのが育成にとって痛いところ」(赤池GKコーチ)であるだけに、出場権を得られる決勝戦への進出がひとつの目標になる。
 試合は序盤こそ札幌が小気味よくパスをつないで攻め込むものの10分と続かず。フィジカルに勝る千葉がパスコースを切り、中盤での厳しいチェックを繰り返すと、札幌に何でもないミスが目立ち始める。

 ところが千葉の出来も決して良いものではない。ボール支配率で圧倒するものの攻撃の最後の詰めが甘く、再三放ったミドルレンジのシュートも枠を捉えられない。互いに煮え切らない展開のまま前半を終了する。
 後半に入ると札幌は左サイドの横野の位置を下げて4バックとし、守備の安定を図るが大勢は変わらず。千葉に主導権を握られ後手後手に回り3つも警告を受けるなど青息吐息の状態で時間が経過する。最後の最後の選手個々の球際での粘りと千葉の工夫のなさにも助けられスコアは動かなかったが、18分に与えたコーナーキックからの自陣ゴール前でのプレーでDF熊澤が相手選手を倒してしまいPK。これを千葉FW小井土に決められ、この1点を取り返すことが出来ずにタイムアップの笛を聞いてしまった。
 札幌は深い位置でマイボールになっても中盤から前の選手の動き出しが遅く、パスコースを作れない間に無理なパスや意図の見えないロビングボールを放ってボールを失う場面があまりにも多く、チームとして何をやろうとしているのかさえ見えない。昨年の藤田やかつての石井、新居といった絶対的な存在がいるのならともかく、全体的に小粒な印象を受ける今年はチーム全体がひとつにまとまって戦わねばならない。いや、先の彼らがいた時代も彼らの突出した能力を最大限に生かそうと、チームはまとまっていたのである。
 今大会は6つのグループリーグから8チームしか決勝トーナメントへ進出できない。つまり4チーム中の2位では他グループの2位との勝ち点・得失点差の関係で必ずしも進出できない。きょうの対戦相手であるヴィッセル神戸には2年前の日本クラブユース選手権U-15で対戦しVゴールで退けた当時のメンバーが多数いる。リベンジに燃える彼らは相手にとって不足はない。札幌は受身に回ることなく、終始主導権を握り攻めきる札幌らしいサッカーを見せてほしい。


posted by higuma |09:05 | コメント(0) | トラックバック(1)