2006年01月29日
昨年のおさらいと今年の展望~DF編(2)
巷では今季初の練習試合が行われたようです。
が、それには目もくれずまずはおとといの続きをだらだらと。
試合の感想もひとつふたつありますが、それはまた今度。
昨年のおさらいと今年の展望~DF編(2)
(1はこちら)
そんなこんなで2005年が終わり、選手のシャッフルが始まった。
まずは加入からの2年間一度もトップ出場機会のなかった上田と、レンタル先の水戸では序盤こそレギュラーだったものの次第に出場機会を失っていった吉瀬の二人が他チームにレンタルされるという話が持ち上がった。
当初はJ2など日本の他チームにという報道もあったが、蓋を開けてみるとなんとびっくり、アルビレックス新潟シンガポールにレンタル移籍することになった。コンサ初の海外移籍選手である(w
そしてそのアルビレックス新潟シンガポールから、ジェフで3年間のプロ経験がある22歳の野本安啓が完全移籍で加入した。
この変則トレードのような動きに、勝手な妄想がかきたてられる。
出場機会のないまま3年でジェフを戦力外となった野本は、昨年はシンガポールリーグで1年間フル出場する機会を得た。
それを糧に各地でトップ練習に参加し、コンサに認められた。
城福氏ら強化部がジェフ時代の野本をどこまで知っていたは定かではないが(サテで対戦したことがあるので、ある程度知っていた可能性は高い)、もしシンガポールでの成長を認めて獲得することを決めたのならば、シンガポールでの経験はDFの成長に非常に役立つ、というヒントを得たのかもしれない。
シンガポールリーグはリーグ全体のレベルはJリーグと比べて劣るが、FWは外国人選手を擁するチームも多くスキルの高い選手がいると聞く。
そのような選手たちを相手に公式試合という真剣勝負の場で1年間対峙できるのならば、それは日本で出場機会なく過ごす、あるいは下部リーグで出場するよりもはるかにDFとしてのスキルを磨くことができるかもしれない。
であれば、1年後、武者修行で大きく成長した吉瀬と上田の勇姿を札幌ドームで見られるかもしれない。そんな期待を抱いてしまう。
もちろん先ほど述べたように、これは私の妄想。
アルビ新潟Sにはアルビの若手選手が多くレンタルされ、そして数人はトップチームに帰ってきているが、彼らもトップではなかなか出番に恵まれていないのが現状である。甘美なサクセスストーリーなんてそうそう転がっているものでもない。
でも、今はちょっと夢を見ている。
後でそれが正しかったと私が胸が張れるような活躍を、今年の野本に期待したい。勝手な期待だがw
またセレッソ大阪から、道産子千葉貴仁がレンタルで加入することとなった。
紋別生まれの千葉は、高校時代は青森山田で腕を磨き名を上げ、U-17代表経験もあるストッパーである。
高校卒業時にはコンサをはじめ複数チームがオファーを出したが、その中で彼は当時J1復帰を決めたばかりのセレッソ大阪を選択した。
2年目の一昨年に多くの出場機会を得たが、昨年はそのポジションを奪われてしまい、今年レンタルの形で北海道に帰ってきた。
彼もまた現在のコンサのDF陣と同様のウィークポイント(1対1にはめっぽう強いが、すぐにマークを見失ってしまう)を持っているという話は気にかかるが、彼にはレギュラー陣を脅かすスキルをすぐにでも見せ、新たな競争を持ち込んでほしいものである。
そして残留組の西澤、曽田、池内、西嶋、加賀(レンタル延長)。
西澤の本格復帰は夏近くまで待つ必要があるだろう。それまでは去年のレギュラー組であり今年のDF陣の軸になるはずの曽田、池内、そして加賀の3人の奮起が求められる。昨年見られた弱点をどこまで改善できるか、そしてフルシーズン戦えるフィジカルをいかにビルドアップするか、それが目標のJ1昇格に向けたノルマである。
一方で西嶋にはDFとしてだけでなく、WBやボランチなど守備的ポジションをマルチにこなすスキルを求めたい。そういう選手が一人いることで、チームへの安心感は飛躍的に高まっていく。
この7人の力がうまく掛け合わせ融合された時、これまでにないDFの安定がもたらされるはずである。それだけの素地はある。
ただし現状のままではどんぐりの背比べ。
まずは、オフシーズンの間に大いに競争し成長してほしい。