2005年12月31日
年の瀬に思い出すこと
今年も残りあとわずかになりました。
皆さまそれぞれの年末を過ごしていることかと思います。
ウチは隣で年賀状の印刷音が響いている・・・そんな年末でございます。
コンサドーレも毎年のことですが本当にいろいろなことがありすぎて、
あれこれ思い出に耽ると止まりません。
ですが一つだけ、一番心に残っている試合を挙げてみるならば、
それは間違いなく第2クール緒戦の厚別開幕、水戸戦です。
その1週間前、衝撃的なニュースが飛び込んできました。
ちっぽけなクラブはいっぺんに吹き飛んでしまうのではないかと思えるような、後から思えばちょっと大げさで、でもその時は確かに感じた衝撃。
クラブが社会的に果たすべき責務とその出来事のギャップに、クラブは1週間大揺れに揺れていました。そして大口スポンサーの撤退。
その試合は元々観戦予定ではありませんでしたが、どうしても行かなければならない、この試合を見届けないと絶対後悔してしまう、そんな思いに駆られ、気づいたら飛行機の手配が終わっていました。
幸いなことにおともdeマイルがあり、ちょっと助かりました。
非常に寒い厚別、いつもの厚別開幕に比べたらちょっと寂しいスタンド。
しかしそこには危機感と使命感に燃えた本当のサポーターが集まっていた、そんな気がしました。
試合も調子のイマイチ上がらないチームの状況はあまり変わっていなかったけれど、プレーの一つ一つには今年それまでなかなか見られなかった、鬼気迫るものがあったと感じたのは私の気のせいでしょうか。
開始直後のオウンゴールと上里のロングパスをうまくトラップした中山が決めたゴール、そしてコンサ初出場の林とDFラインを中心に危ない場面がありながらもなんとか無失点に抑え、得た勝ち点3。
それは、いつもとはちょっと違う味がしました。
そして監督の力強い決意表明を聞き、「あぁ、これでクラブはなんとかやっていける」、そんな安堵感を感じ思わず目頭が熱くなってしまいました。
災い転じて福となす、とはこのことかもしれません。
チームはその後3連勝。第2クール終了時には3位につけるなど快進撃を見せました。
また撤退した大口スポンサー枠にはハウスメイトが新たにつき、その後もいくつかの新スポンサーが発表され、また教育大との提携も発表されるなど経営面でのダメージは最小限に食い止めることが出来たように思います。
最終的にはリーグ6位で1年を終えましたが、来期に向けては強化費も1億円増額され、来期の目標であるJ1復帰に向け戦力補強も着々と進み、また今年の決算も黒字と予想され、クラブの前途は順風満帆にも思えます。
まるで半年前にあんなこと、なかったみたいに。
確かに、もう忘れてしまいたい、二度とあってはならない出来事です。
ですが、その時クラブに、選手に、そしてサポーターに確かに芽生えた危機感と使命感、そしてスタジアムを包み込んだ不思議な一体感。
それだけ今後もずっと忘れないでいたい、そんな風に思います。
皆さま、良いお年をお迎えください。
来年もよろしくお願いします。
皆さまとコンサドーレにとって、来年が最高の1年になりますように。