コンサドーレ札幌サポーターズブログ

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2016年12月03日

数字で見る2016年

 さて、前回の記事では2016年新加入選手がどのように戦力となりえたか、また若手選手の活躍による戦力の底上げについて触れた。そこで今回はざっくりと2016年のチーム戦術について振り返りつつ、来季への課題について考えていきたいと思う。
 何といっても今季のベースは堅守を誇ったクソンユン、増川隆洋を中心にしたDF陣だ。無失点試合は20試合。過去J2優勝を果たした2001年、2007年とも無失点試合は20を超えており、データ通り優勝しての昇格となった。ただ彼らの仕事は「守る」だけではない。そう、彼らが攻撃の起点となったことで、前線に陣取る都倉賢やジュリーニョらFW陣の爆発につながったのだ。左CBの福森晃斗は言うまでもなく、中央に陣取る増川、そしてシーズン途中にサガン鳥栖からレンタル移籍で加入し右CBとして定位置を確保した菊地直哉、彼らのフィードから数多くのチャンスが産み出された。どうしんウェブコンサドーレJ2優勝特設サイトに掲載されている吉原宏太氏へのインタビューの中でもこの点に言及されている。以下に内容を引用させていただく。「福森選手の左足の精度は説明不要ですが、増川選手も菊地選手も、長い距離で正確なボールを蹴ることができます。そうなると、慌ててボールを奪いにいかなくても、一歩下がって相手に合わせながら、じっくり守ることができるため、守備も安定します。」
 これを裏付けるデータがある。たびたび参考にしているFootball LABに掲載されている9月8日付のコラム、「北海道コンサドーレ札幌・首位を走る原動力は」で紹介されている「タックルのエリア比率とボール奪取ライン」のデータがそれだ。タックルをしたエリアを見てみると、ディフェンシブサード(ピッチの全長を3つに分割し、自陣に最も近いエリア)での比率はリーグでも最も高い60.1%。2位が56.4%で讃岐、3位は55.2%の横浜FC、ようやく5位に54.2%でセレッソ大阪が顔を出してくる。また、ボールを奪取した平均位置ではゴール前から32.3mとほぼディフェンシブサードとミドルサードの境目にあたる。これはJ2で4番目の低さである。これは1位が讃岐の30.8m、2位が北九州で31.8mと押し込まれているチームが上位を占める結果となっているが、その中に首位のチームが加わっているのは異様に映る。しかし、下位チームと違う点が自陣PA内での空中戦の勝率だ。勝率57.2%と押し込まれても増川を中心としたDF陣が最後に攻撃を跳ね返すことができた。押し込まれたところでボールを奪取し、前線へロングフィード一発。敵陣に攻め残っている状況がカウンターの餌食に最もなりやすいのは自明の理だ。この効率的でシンプルなカウンターの起点となったのがDF3人衆だったというわけだ。
 また、氏は「適当にクリアすることも少なかった。『一つのクリアは、10本のパスをつなぐ機会を失うのと同じ』という言葉があります。ビルドアップが下手なチームは守る時間が長くなり、失点も増えます。」と今季の奮闘ぶりを讃えながらも、今後J1で戦ううえで重要なポイントも浮き上がらせてくれた。いかにJ2でできたことをJ1でも同じように行うか。これが今後の課題になってくるだろう。
 攻守の「守」の部分に目を向けてきた。であればこちらもカウンター。福森からのフィード受ける「攻」の部分を掘り下げていくとしよう。先ほども触れたが、今年のコンサドーレの基本スタイルは「堅守からのカウンター」と言える。どこのチームも突き詰めれば「堅守からのカウンター」となるのだが、今年はその精度が高かった。それを示しているのがリーグ2位の得点数であり、二桁得点者3名というチーム史上初となる快挙達成である。開幕前に漠然と思っていたのが、前線のFW2人が合わせて30点取れれば昇格できるかなという夢物語だった。2人合わせてというトコロがミソで、誰かスペシャルな点取り屋が爆発するのではなくコンスタントに2人して得点を重ねていく点を重要視していたのだ。そしてこれが叶ってしまった。都倉19点、ジュリーニョ12点、内村11点、ヘイス7点…。チーム編成に携わった三上GMもこれほど上手くいくとは考えなかったのではないかと思うほどだ。この得点源の分散は無論いい面に作用する。序盤から快調にゴールを積み重ねてきた都倉が、9月11日の群馬戦から11月3日まで7試合2か月近くゴールから遠ざかってしまう。その間の成績は2勝2敗3分け。エースの不調とともにチームの成績も低迷してしまったが、その中でもヘイス2ゴール、ジュリーニョ2ゴール、内村1ゴールとドロー沼に入り込むことなく勝利をもぎ取ることができた。やはり大きかったのはジュリーニョの加入。彼のおかげで故障明けの内村をベンチに置くことができ、ベンチワークの選択肢を増やすことになった。内村本人としては全試合先発出場を目指していたと思うが、ベンチに置かれることで負担軽減にもなり結果として全試合出場につながったのではないだろうか。
 ここでもFootball Labのデータを参考に今年のコンサドーレの攻撃面を客観的に見ることとしたい。開幕前から野々村社長がこだわっていた「ゴール前のクオリティ」、これがどのように改善されたか。そこを「チャンス構築率」・「1試合における平均ゴール数」,「シュート数に対するゴール決定率」、「総ゴール数」の4つの数字から確認することにしよう。

年度 チャンス構築率 平均ゴール数 決定率   ゴール数   
2013 10.4% (9位)       1.4 (6位)       9.5%(7位)    60 (7位)
2014 9.7% (12位)    1.1 (14位)     8.4%(11位)  48 (15位)
2015 10.9% (3位)     1.1 (7位)       7.8%(11位)   47 (8位)
2016 10.7% (5位)       1.4 (3位)      10.8% (2位)   65 (2位)
※()内はリーグ順位

 J2で戦った近4年のデータを列挙したものが上記のデータになる。チャンス構築率の高さの割にゴールに結びつかなかったここ数年の苦闘が数字から見て取れる。昨年と比較して飛躍的に伸びているのはやはり「決定率」。3%の向上というのは簡単にできることではない。チャンス構築率を維持したまま、「ゴール前のクオリティ」を上げることができた、その証左である。最後までプレーオフ圏内を争っていた2013年は比較的今年と似たような数値が出ている。ただこの年はイチかバチかというところがあり、引き分けに持ち込めず負けてしまう試合も多かった。その点から攻守ともに秀でていた今年のチームはやはり優勝チームにふさわしい成績を収めたと考えられる。そしてこの「決定率」向上に貢献したといえるのが、都倉賢・内村圭宏・ジュリーニョのコンサドーレ史上初3名の二桁ゴーラー達だ。
 都倉賢。1986年生まれ、30歳。187cmの体格を活かしたポストプレー、フィジカルの強さを生かした長身から繰り出すヘディングと左足でのシュートが武器。今季19ゴール、7アシスト。J2ゴールランキング2位。決定率15.1%。(昨季10.7%)
内村圭宏。1984年生まれ、32歳。スピードに乗ったドリブルとDFラインの裏をつく飛び出しから得点を量産するストライカー。今季11ゴール、2アシスト。J2ゴールランキング19位タイ。決定率16.2%。(昨季11.5%)
ジュリーニョ。1986年生まれ、30歳。独特のリズムに乗ったドリブルで相手ディフェンスラインを切り裂くドリブラー。今季12ゴール、3アシスト。J2ゴールランキング13位タイ。決定率15.8%。
  彼らなくしてゴール前での精度改善はならなかった。そして彼らの存在が「堅守速攻」の軸にもなっていた。その根拠となるのは「ボール支配率だ」。ポゼッションサッカーが持て囃される様になって久しい。そんな中、今季のコンサドーレの支配率は50.3%。これがどの程度の位置にいるのかと言えば、22チーム中10位である。トップのレノファ山口で57.2%。昇格のライバルとなったセレッソ大阪が53.4%で3位。爆発的な攻撃力で2位に滑り込んだ清水エスパルスが51.8%で6位となっている。比較的相手にボールを持たれているコンサドーレが強みにしていたのが、パスの成功率である。少し前のデータになるが数値は75%を超え、上位4チームに食い込んでいる。カウンター攻撃の成功は前線の選手がカギになる。このパス成功率の高さは前線で頑張る彼らが的確にボールをキープしてくれた結果だろう。
 このカウンターが手詰まりになってしまった時、チームを救ってくれるのがセットプレーだ。今まで攻守両面で弱点となっていたセットプレー。今季はこれが劇的に改善された。「守」では増川隆洋。「攻」ではそう、福森晃斗だ。直接FKで3点、そしてアシストは10と彼の左足から13ものゴールが産み出された。川崎フロンターレから完全移籍が秒読みとなっている若きレフティーの存在はチームの浮沈を左右するまでに高まっている。最終戦の消化不良は彼の不在に端を発したとも言えるのではないだろうか。
 キーマンの不在がチームの低迷につながる。このチームの好不調のバイオリズムをいかに一定に保つか。来年J1を戦うにあたって重要なのはその点に尽きる。今年はボランチの不在に悩まされた。稲本潤一の離脱。クラッシャーとして獅子奮迅の活躍を見せた深井一希も勝負の夏場に離脱してしまった。深井の離脱とともにアウェイで引き分けることが増え、そしてあの崩壊を招いてしまった。ボランチがフィルターとして攻撃の芽を摘んでいたからこそ、ウノゼロでの5連勝を成し遂げることができたのだ。そう、まだまだコンサドーレの選手層は薄い。J1に残留、定着するにあたってチームのスケールアップは欠かすことはできない。
 引用させていただいた吉原宏太氏は、来年J1を戦うにあたり「今シーズンやってきたパスサッカーが出来れば、ある程度は通用すると思います。」と今季のチームの完成度について評価していた。そのうえで「ただ、ゴールを決めるべきところで、しっかり決められるようにならないと駄目ですね。」と釘を刺す。前回J1を戦った2012年は25ゴールにとどまり、あっけなく降格してしまった。ゴールを奪うことができれば勝ち点3はグッと近づく。そこで次回は各ポジションを見直し、補強ポイントを検討したいと思う。

posted by kitajin26 |16:34 | 雑記 | コメント(0) | トラックバック(0)

2016年11月23日

2016年(J1昇格、J2優勝)

 まずは皆さま、J1昇格、ならびにJ2優勝おめでとうございます。…おめでとうございます!最終戦の試合内容には触れません。ええ、触れませんとも。むしろ、あんな稀有な試合を見ることができたことを喜ぶとしましょう。得難い経験をしたと。昇格と優勝を決める試合を見れただけで眼福じゃないですか。そうですとも。…そう自分に言い聞かせたところで、無駄に対戦相手を分析したり、アジッてみたりと駄文を書き散らかしてきた当ブログらしく今回と次回は2016年シーズンの振り返りと2017年シーズンに向けての展望なぞを述べていきたいと思っています。
 25勝10分7敗、勝ち点85。得点65、失点33、得失点差32。北海道コンサドーレ札幌が2016年シーズンに残した結果である。2位清水エスパルスとは勝ち点1差とはいえ、優勝でJ1昇格を決めた。得点65は85点のエスパルスに次ぐ2位、失点33は30店の松本山雅FCに次ぐこちらも2位と高いレベルで安定していたことが昇格の要因となった。
 コンサドーレは比較的守備をベースにチームを組み立てている。降格した2013 年は最小失点である長崎の40点に対し49点で8位。翌14年は5位、昨年は11位。大崩れはしないものの肝心なところで踏ん張れず、失点を喫してしまう。昇格したチームがことごとくコンサドーレより失点を喫していないことが、勝負弱さを浮き彫りにしている。
 「2点取られても3点取れば勝てる。」これも自明の理である。しかしコンサドーレは点が取れない。降格初年、ガンバ大阪旋風が吹き荒れた。99ゴールを記録したガンバに対しコンサドーレはそれでも健闘し、60ゴールで7位。しかし、それ以降は点が取れず得失点差が一ケタに収まる都市が続く。14年は15位、16年は8位。14年が顕著だろう。失点はプレーオフ圏内の5位にも関わらず、得点は15位。これは結果に如実に表れ15勝13敗14分でプレーオフ圏内と勝ち点5差の10位。引き分けた試合のいくつかを勝利に変えていればと悔やまれるシーズンだった。これは無論13年15年にも言えることであるが、「勝ちきれない」これが近年のコンサドーレに付き纏う宿痾になっていた。
 野々村社長は双方の課題を克服するために「パッチ」を充てることにした。「大巨人」増川隆洋とブラジル人トリオの加入である。
名古屋グランパスを初のJ1優勝に導いた増川の加入で、昨年の主な失点パターンとなっていたクロスからの失点が12点から4点まで減少した。もっともクロスを上げられた回数そのものに変化はなかった。1試合平均で15年は13.9本、16年は14本と大差はない。ゴール前に経験豊富なセンターバックが加入したことで、クロスを跳ね返すことが可能になった。加えて、両サイドに控える進藤亮祐・福森晃斗ら経験の浅い選手に対する現場監督としてその経験を余すことなく伝え成長を促してくれた。これもまたベテラン獲得のメリットだろう。
 翻って攻撃陣だ。「ゴール前のクオリティー」この向上が至上命題となっていた。クロスの精度向上のためマセードを獲得し、ストライカーとしてヘイスを、そしてサイドからテクニックを活かしたドリブル突破を期待してジュリーニョを獲得。マセードは期待通りの活躍で、すぐに定位置を確保し豊富な運動量と精度の高いクロスで得点機を演出した。意外だったのがジュリーニョだ。サイドではなくトップ下として定位置を確保。変幻自在のポジショニングで相手を幻惑し、あれよあれよとハットトリックを含む12ゴールを挙げた。ヘイスもコンディション不良が続きなかなか出場機会に恵まれなかったが、勝負どころとなる夏場に本領を発揮。貴重なゴールをあげコンサドーレを再び上昇気流に乗せた。彼らがそろって離脱した後半戦に失速し、松本・清水に追いつかれる体たらくを演じてしまったのも彼らがいかに重要な戦力となっていたかの証左であろう。
 補強が当たり、まさしく「補強」となったことが昇格の一因になったことはご理解いただけただろう。だが、それだけでは優勝をつかみ取ることまではできなかったはずだ。そう、戦力の底上げ。若手選手の台頭があったのだ。シンデレラボーイといえば、背番号35、進藤亮祐の名前を挙げねばならないだろう。開幕スタメンを勝ち取り、足の裏でアシストをしてしまうファンタジスタに僕らは狂喜した。その勢いに乗せられるかのようにチームの成績も上昇し、5月4日のツェーゲン金沢戦に勝利しJ2首位に躍り出た。その進藤起用の理由を四方田監督は優勝特番に出演した際にこう話していた。「キャンプを通じてアピールを続けていた」「今年のコンセプトとしている『チャンスがあれば後ろから仕掛ける』という形をトレーニングから実践してくれた」「どんな選手にもチャンスがあるんだというところを示すために起用し続けた」、要点をまとめるとこのようなところだ。進藤のアピールも勿論だが、ある程度チームの活性化も見込んでの起用であったことがうかがえる。実際今年の若手の成長は目覚ましく、進藤をはじめボランチとして獅子奮迅の活躍をした深井一希、左サイドで輝きを放った堀米悠斗、ケガに苦しんだが最後の最後にいいところを持って行った荒野拓馬、忘れてはならないチーム最年少出場記録を更新した菅大輝。彼らの活躍なくして今シーズンは語れない。
 一方で、若手の登用はしばしば「重用」につながる。傍から見れば当然とも思える世代交代も、プレーする選手にとっては理不尽に感じるところもあるだろう。某名門チームが数年ごとにフロント主導の世代交代を行い、選手・サポーター双方から不興を買っていることは他山の石とは思えない。このあたりを四方田修平監督は積極的なコミュニケーションと気配りで解消した。ユース出身では最年長の石井謙伍やディフェンスラインを束ねる増川隆洋などを先発起用から一転ベンチ外とする際には、なぜ外すのかについて細かく丁寧に説明をしたうえで納得・理解を得る様に心がけたと新聞各社が報じている。この心配りがチームの一体感を産み、若手選手の遠慮することなく伸び伸びとプレーすることができたのだと思われる。そしてキャプテンとしてチームをまとめた宮澤裕樹の成長も大きかったようだ。優勝特番に出演した四方田監督も彼の成長を評価し、今シーズンのMVPだと讃えていた。
 ここまで長々といかに今シーズンが素晴らしかったかを述べてきた。というより述べ足りない。目の前で「フクアリの奇跡」を目撃し号泣した身としては、まだまだ歓喜に浸っていたい。だが、そうもいかない。月日は流れていく。今日にもCS第一戦、川崎フロンターレVS鹿島アントラーズが開催される。彼らと来年は勝負し、勝ち点を積み上げなければならないのだ。14時からの試合を観戦し、レベルの違いに頭を抱えるとしよう。さて次回は戦術面の振り返りとJ1残留に向けた現状の確認をしたいと思う。なるべく早く更新する予定ではあるが、気長に待っててくださいな。

posted by kitajin26 |08:11 | 雑記 | コメント(0) | トラックバック(0)

2016年11月20日

天国と地獄

 久しぶりのエントリーである。肝心な負けが込んでいるときに記事を書かずに、今更書き込むのかとお叱りを受けるのは百も承知だ。だが書かざるを得ない。今日決まる。泣いても笑っても今日決まるのだ。
負ければプレーオフ、負ければ降格。これほど痺れる試合があるだろうか?まさしく天国と地獄。両者明暗くっきりと分かれる天王山。ここまで来れば両者を分かつのはただ一つ、「気持ち」である。この違いを我らは目の当たりにしたであろう。前節のジェフユナイテッド千葉戦。後半アディショナルタイム5分過ぎ。そこに神は居た。諦めず、愚直に、「お前だけはゴールを狙ってくれ」という言葉を信じて走り込んだ。両脚を攣ろうとも走り続けた男が居た。声の限り鼓舞し続けた男が居た。その姿を力に変えピッチに立ち続けた男が居た。チームの勝利を信じ、声を嗄らし続けた者たちが居た。
 気持ちである。勝利を信じ、声を嗄らし、走り続け、ゴールネットを揺らす。巧拙の議論を待たない、泥臭く、愚直に、結果を追い求めた結果が結実するのだ。5年ぶりだ。あるいは9年ぶりの歓喜の時だ。遠慮はいらない。勝負は一瞬。万感の思い、溜め込んだその思いを一瞬の力に変える時が来たのだ。腹の底から、メインだ、バックだ、ゴール裏だ、カテゴライズはどうでもいい。ただコンサドーレが好きだ、その気持ちを爆発させよう。
 90分先の未来を悲観するのは止めにしよう。目の前の試合に向き合ったから前節の結果があったのだと、私は思う。ただただ一瞬一瞬に向き合い、狂喜乱舞し選手と感情を共有し合った時、最良の結果を得ることができる。溜息を吐く場面が多い試合になるだろう。だが、声援が絶えることはない。拍手が鳴りやむことがない。そんな3万人を超える観衆が居れば、昇格、そしてJ2優勝は難しいことではない。
 一騎当千。一意専心。皇国ノ興廃此ノ一戦ニ在リ。各員一層奮励努力セヨ。悔いのない一戦としたい。明日は月曜日?だから何だ?明日をも知れぬ彼らのためなら、声帯の一つや二つ惜しむことはあるまい!?
 試合開始前の声援一発。度肝を抜く声援をドームに木霊せようじゃないか!

posted by kitajin26 |01:15 | 雑記 | コメント(0) | トラックバック(0)

2016年08月20日

後半戦…スタート…済み、なのでここらへんで振り返り

 後半戦がスタートして早8試合が経過している。デスクトップPCを使っていることもあり、クーラーの利かない密室での記事作成に心が折れ涼しくなってからの活動再開となりました。前回の記事からひと月以上空いてしまい、心待ちに…してくれていた人が居たら嬉しいです。ということで、ここまでの後半戦で好調不調明暗分かれた各チームと、我らが北海道コンサドーレ札幌の現状を振り返ってみたいと思っております。それでは、お付き合いのほどよろしくお願いします。
 まずご覧になっていただきたいのが、以下の順位表です。後半戦の8試合のみ抜き出して順位付けをしたものになります。

01位 札幌 △△○○○○●○ 勝点17 +9 
02位 横縞 ●△○△○○○○ 勝点17 +4 
03位 長崎 ○○○●○○●△ 勝点16 +3 
04位 松本 ○○●○△△△○ 勝点15 +4 
05位 清水 ○△●○○●○△ 勝点14 +7 
06位 岡山 ●△●○○○△○ 勝点14 +4 
07位 京都 △●○△△○△○ 勝点13 +3 
08位 山口 ○○△△●○●△ 勝点12 +4 
09位 水戸 ○○●△○△△− 勝点12 +3 
09位 徳島 ○○●○△●△△ 勝点12 +3 
11位 東緑 ○●○●○●○● 勝点12 0 
12位 群馬 △●△○●○○− 勝点11 +2 
13位 愛媛 △△△●○△△△ 勝点09 -1 
14位 熊本 ●△○△●●△○ 勝点09 -2 
15位 金沢 ●○○△●△●△ 勝点09 -6 
16位 桜大 △○●●△●○● 勝点08 -1 
16位 町田 ○●○△●●△● 勝点08 -1 
18位 千葉 ●○△●●△○● 勝点08 -3 
19位 讃岐 △●●○○△●● 勝点08 -5 
20位 北九 ●●△△●△●△ 勝点04 -9 
21位 岐阜 ●●●●●△△△ 勝点03 -10 
22位 山形 ●●△●●●△● 勝点02 -8

 自作ではなく、2chの「●●2016J1へ昇格するチームは?part18●●」から拾ってきました。非常に見やすいので引用させていただきます。失速が目立つセレッソ大阪、FC町田ゼルビアに対し、コンサドーレは着実にどころか引き離す勢いで勝ち点を積み上げ、後半のみの順位でも首位に立っている。引き離されまいと勝ち点2差で松本山雅FC、同3点差でファジアーノ岡山、清水エスパルスが追う展開。とはいえ、折り返し地点の接戦を考えると思いのほか差が開いてしまったという印象だ。その印象を裏付けるのが次の表だ。同じく、2chの「●●2016J1へ昇格するチームは?part18●●」から転載させて頂く。

J2上位陣星取表 
 札幌松本桜大京都岡山町田清水山口 
札//○●○△○ー○△ー●○○○○26(残2) 
松○●//●○ー○ー●○ーー△▲ー14(残5) 
桜▲●●○//●△○ー●○ー○●○17(残2) 
麿ー●●ー▲○//ー△○△○ー○△16(残4) 
雉▲●○ーー●▲ー//▲ー▲ーー△08(残6) 
町○ーー●●○▲●ー△//●ー●○11(残4) 
清●●▲ー●ーー●ー△ー○//▲○08(残6) 
口●●ー△●○▲●▲ー●○●△//10(残2)

 上位8チームにおける直接対決の星取表だ。コンサドーレ同様1試合少ない勝ち点40の横浜FCと同37のV・ファーレン長崎が表には記載されていないが、後半戦から調子を上げプレーオフ圏内に殴り込みをかけに来ている両チームだけに、記載漏れも致し方ないだろう。残り2試合を残すだけのコンサドーレの上位陣との対戦成績は8勝2敗2分けで奪った勝ち点は26。同じく残り2試合を残すセレッソ大阪が5勝5敗1分けの勝ち点17に留まっていることから考えると、今季のコンサドーレの安定した強さが見て取れる。
 後半戦でも維持されているコンサドーレの好調の要因は「選手層の厚さ」に尽きるだろう。オフの補強で獲得してきた増川隆洋、マセード、ジュリーニョ、ヘイスそれぞれ戦力になっているだけでなく、シーズン途中から加入した菊地直哉が更なるアクセントを加えている。7月9日のセレッソ大阪戦から進藤亮佑に代わりスタメンに名を連ね、さすが世代別代表経験者と言うべき視野の広さと技術の高さでコンサドーレ守備陣に安定感を与えている。進藤が対応に拙さを見せ始めている時期だったこともあり、非常に大きな補強になっている。
 いつも参考にしている「football lab」のデータから引用し、進藤と菊地を比較したいと思う。「守備」の数値を比較しようと思ったのだが、どうやらこの数値は攻められば攻められるほど数値的に向上していくようなので単純比較が難しかった。ちなみに進藤は8.62、菊地は7.40となっている。そのため、視野の広さを比較する指標として「パス」の項目を参考にしたいと思う。進藤が平均0.88に対し、菊地は1.11だった。参考までに守備の要である増川の平均値は0.65、正確なロングフィードで攻撃を牽引する福森が1.62となっている。菊地に関して特筆すべきは、やはり視野の広さにあるだろう。「ここは相手を引き付けてパスを通す」であるとか、「ここはシンプルにフィードを入れる」だとかの判断が的確だ。この印象を客観的に裏付けたいという意味も込めての比較になったが、その印象通りの結果が出た。左の福森、右の菊地とパスを散らせる起点がDFラインに増えたことは、コンパクトな陣形を保ち相手を引き出して崩すコンサドーレにとって非常に大きな意味を持つ。
 もう一人の嬉しい誤算が上里一将の復活だ。肉離れで離脱した宮澤裕樹に代わり、7月9日のセレッソ大阪戦からスタメンに起用された。途中出場となったジェフ千葉戦とは打って変わり、持ち味である大きな展開と強烈なミドルシュートで相棒である深井一希にはないアクセントを加えている。一番の変化がワンタッチでボールを捌くことを意識している点だ。安易に相手選手を背負うことをせず、ワンタッチで相手を交わし前線に数的有利を作り出す。ただ、この意識が裏目に出て最近ボールロストが目立ってしまっている。事実、前節のモンテディオ山形戦でも彼のボールロストから失点が生まれている。とはいえ、彼の活躍は目覚ましいものがあり、先ほど比較として持ち出した「パス」であるが、上里の平均値は1.72。他方、宮澤は1.81と遜色のない数値を叩き出している。激戦区のボランチであるが、頼もしい男の復活によりスタメン争いは目が離せなくなりそうだ。
 他方不安な面もある。トップ下だ。今のコンサドーレのトップ下に求められているのは「キープ力」と「推進力」の2点だ。これを完璧にこなしていたヘイスが肉離れで離脱してしまったことが、コンサドーレの泣き所となりつつある。第28節の横浜FC戦。夏場の連戦ということもあり、ジュリーニョのベンチ入りも見送りジョーカーとして小野伸二、内村圭宏をベンチに入れて試合に臨んだ。トップ下に入った宮澤も奮闘したが、推進力を発揮するまでには至らない。その結果相手の苦しい時間帯に先制を許し、内村、小野とカードを切ったものの、「もうちょっと、良い距離とか、連動してやりたかった。(攻撃が)単発っぽい感じしかなかったので。」と内村が語ったようにスタメン出場選手だけでは打開することができなかった。ジュリーニョが疲労からか途中出場が続いている今、新星の登場が待たれるといったところだ。推進力なら荒野拓馬、キープ力なら宮澤裕樹。ブラジル人コンビ不在時にどのようにカバーしていくのか、四方田監督の悩みは尽きない。
 ここまでコンサドーレの後半戦を振り返ってきた。改めて思うことだが、いつの間にこんなに選手層が厚くなったんだと戸惑いを覚える。FWやCBに一抹の不安を覚えるものの、元気一杯走り回る背番号9を見ていると、それも杞憂のように感じてしまう。J1に昇格したらとかは昇格してから考えることだ。まずは目標を見据えて着実に勝ち点を積み重ねていくこと。これが肝心だ。いよいよ週末には鬼門が大口を開けて待っている。灼熱の京都、西京極。この鬼の腹を食い破り、最高の結果を勝ち取ることを願っている。

posted by kitajin26 |07:44 | 雑記 | コメント(0) | トラックバック(0)

2016年03月30日

若手の明暗

 先日札幌ドームで行われた試合で不思議な歓声が上がった。一人の選手がフリーキックを蹴ろうとボールを据えた時、一際大きな歓声と拍手が鳴り響いたのだ。観客の目を独り占めにしたのは進藤亮佑。若干20歳のDFがなぜこんなに注目されているのか。この歓声にはそもそも裏がある。ことの発端は前節の対清水エスパルス戦。前半34分、清水ゴール正面約25m付近でコンサドーレはFKのチャンスを得た。チームのフリーキッカーは福森晃斗だったが、その彼に「僕に蹴らせてください」と迫ったのが進藤だった。「自分が蹴るつもりだった。(進藤の言葉は)無視した。」とあっけなくこの申し出は却下され、このFKを起点にコンサドーレは追加点を得ることになった。そして迎えた第5節対京都サンガFC戦。3-0と点差も開き、福森も直接FKを沈めて満足している状況でFKという場面。進藤がボールを抱えた瞬間に、笑い声交じりのざわめきと拍手が札幌ドームを包んだ。ゴールを直接狙ったブレ球でのFKはあえなく宇宙を開発し、「何かやってくれる」進藤亮佑の伝説に新たな1ページが加わることになった。
 この試合進藤だけではない。プロ初スタメンの阿波加俊太は勿論、攻守の要である3ボランチには深井一希、前寛之、堀米悠斗。3バックの左にはリオ世代の櫛引一紀が陣取る。堀米はキャプテンマークを腕に巻くなど責任重大であった。特に目立っていたのは前寛之ではないだろうか。3ボランチそれぞれ役目を果たし、チャンスを産み出していった。以前ではバックラインからの組み立ては河合竜二が担い、「どっせいフィード」が前線に供給されていた。彼のプレーを否定するわけではないが、もう少し中盤の選手が攻撃を組み立てるほうがクリエイティブなサッカーになるのではないかと思っていた。それが3ボランチこと「宮澤過労死システム」に変更して前線との連動した攻撃が見られるようになった。いわゆる攻守の切り替えスピードが上がり、カウンターの「鋭さ」が増したのだ。これは宮澤裕樹が体調不良で欠場した京都戦にもいえ、決定的なスルーパスを決めた前寛之は長い距離を走ってきた上で、あの位置取りであり、あの判断だった。開始直後のプレーにしては落ち着いている。その成長が見られたからこそ、前寛之をMIPとしたい。
 山瀬功治に年季の差を見せ付けられ裏を取られたものの、無難に今季初スタメンを勤め上げた櫛引一紀。リオ五輪代表選出のため猛アピールが必要な時期にスタメン陥落という憂き目にあっているが、準備を怠らなかったことが見て取れるような気持ちの入ったプレーをしていた。特にオフサイドライン上でパスを要求するその貪欲な姿と、その場所に走りこんでいたという攻守のメリハリの部分は現状を打破しようというチャレンジングな部分が感じられる。そのシーンでなにより驚いたのが、櫛引より先に抜け出してラストパスをもらった増川隆洋だったが…。なにより、自分の居場所は安定ではないという危機感を持って切磋琢磨している彼らの姿が眩しい。タクマといえば荒野拓馬はTVhの試合中継にゲストで参加し、解説を務めた吉原宏太と丁々発止の掛け合いを披露していた。彼も故障で出遅れているが、復帰したからといってスタメンが確約されているわけではない。彼も櫛引同様、リオ五輪代表を狙っている。眼の色を変えてこれからの試合に臨んでいくはずだ。事実29日の練習から全体練習に復帰した彼は、「しっかりアピールして頑張りたい」と闘志をにじませながら報道陣の取材に答えている。先ほどのゲスト解説として出演した際に、更なる進化を求めてDFラインの裏を突く動きについて内村圭宏の動きを参考に学んでいると語っていた。荒野に必要なのはゴールであり、目に見える結果だ。技術は持っているのだから、復帰後は師匠の都倉賢と息のあったコンビネーションを試合でも見せ付けてもらいたい。
 …さて、光差すところに影あり。明暗とタイトルをつけているのだから、暗にも触れておこう。京都戦のベンチ入りのメンバーは以下のようになっていた。控えGK、杉山哲。控えCB、河合竜二。ボランチ、稲本潤一。FW/SH、内村圭宏。FW、ヘイス。SH、上原慎也。SH、イルファン。以上7名がベンチ入りしている。神田夢実、中原彰吾。彼らの話題を聞かない。練習場に足を運ぶ時間がないので、練習での動きを確認することは出来ない。なので新聞報道などでしか近況を知ることが出来ないが、特に怪我での離脱もないような状況で彼らはベンチに入れていない。京都戦の翌日に行われたコンサドーレU-18との練習試合で、ヘイスとともに神田は2ゴールを挙げたと公式ホームページで発表があった。ひとまず何かしらかの結果は出しているようだ。おそらく彼らはイルファンと最後の1枠を争うことになると思う。にもかかわらず、この中間に怪我で一部離脱したイルファンにあっさりとベンチ入りを奪われてしまったのは痛恨事だ。U-18相手とはいえ、とりあえず神田は2ゴールという結果を出した。これに加え、どのように自分をアピールするか。進藤のようにとは言わない。言わないが、彼は自己アピールが上手い。走れるというのは大きな武器だ。ある程度サイズもあり、足元の技術もしっかりしている。この前提のうえで「何かやってくれる」からスタメンでの起用が続いているのだ。神田しかり中原しかり、「何かやってくれる」この空気を纏えるかどうか。彼らの前途に光は差すのか。この戦いからも目が離せない。

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2016年03月13日

幕が上がる

 一人の男がピッチに別れを告げる日。多くのサポーターに愛され、「俺たちの」という冠をつけて鼓舞されてきた男。砂川誠がピッチに別れを告げる。
 北海道コンサドーレ札幌の新たな一日となる。名称変更して最初のホーム開幕戦。この週末の北海道新聞1面にはホーム開幕をPRする広告が踊っていた。「何人くらい来るんだろうか」チームの人気を図る一番分かりやすい指標が観客動員数である。『圧倒的入場者数 北海道のチカラを見せ付けろ!』コンサドーレの公式ホームページは刺激的な文句で開幕戦を煽り立てている。
 ひとつの時代が終わり、新しい時代が来る。進藤、深井、堀米、中原、荒野、櫛引、神田。さぁ、扉をぶち破れ!!行こうJ1!!

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2016年03月05日

明日になれば

 「伸二は多分、本当に痛いんだと思いますよ。」重ねてこうも言った。「まあ、でもスタートは出たいんですよね!いくつになっても!」開幕戦の魔力とは恐ろしいものだ。昨日のラジオで野々村社長は左でん部の違和感で別メニュー調整となっている小野伸二の状況についてこのように語った。動きにキレがなく、数人に囲まれてはボールを失っていた彼の精彩を欠いたプレーの理由はそこにあったようだ。
 僕らだってそうだ。無理をする。「せっかくだから」この言葉でどこまで行っただろう。試合がないと行く機会がないからと何処まで行っただろう。ましてそれが開幕戦なら。2011年3月5日愛媛。晴れた空とは無縁のどんよりと暗澹たる気持ちにさせる試合内容に、明るいうちから自棄酒を呷った。4200人。よくもまあ集まったものだ。全国各地津々浦々から90分を見届けるためだけに。「本当にもうアレですよ、『なにしてんだッ!』って本気で思って本気で言ってました。」社長が口にしたこの思いは僕らの思いだ。僕ら以上にプレーしている選手たちも同じように思っていたのではないだろうか。「なにやってんだ、俺!」と。
 明日の試合は開幕戦とメンバーを大分入れ替えてくるだろう。昨夜のコンサにアシストにおける予想と今朝のスポーツ各紙の予想ですら異なっており、四方田監督の苦悩の跡が見え隠れする。必要以上に守備的になりズルズルと下がっていたラインは、福森・進藤という両サイドの勇気に掛かっている。頭はクールにハートは熱く。陣形をコンパクトに保ち、岐阜のゴールに襲い掛かるには最終ラインからの押上げが不可欠だ。ふわふわしていた気持ちにキツイお灸を据えられた形になった開幕戦。凝りも解れて肩の荷が下りたことだろう。さぁ反撃と行こうじゃないか。

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2016年02月21日

1週間前

 1週間前。…になってしまったと言うべきか、それともなった、なってくれたと言うべきか。ブラジル人トリオのチームへの融合がイマイチであるとか、若手中心の大分に伸されたとか不安要素は勿論ある。でも開幕だ。心が躍るじゃないか。練習試合はあくまでも練習。プレシーズンマッチはあくまでプレ。開き直ってしまえばこういうことだ。どんな結果が出ようとももはや開き直るしかない。
 たった1週間、されど1週間。時間は有限である。もはや1サポーターである諸兄に出来ることは少ない。出来ることは祈ることと叫ぶこと。そうテレビの前でもいい、味の素スタジアムでもいい。彼らを支えることだ。内村圭宏が帰ってきた。彼はかつてこう豪語した。「撃てば入る!」打ち出の小槌のようにゴールを量産し、2011年チームをJ1昇格へ導いた。順位は乱高下したが楽しいシーズンだった。
 「面白くなければ人は動かん!」草刈正雄扮する真田真幸はこう喝破した。後半1点でも勝ち越していれば四方田監督は迷うことなく5バックに布陣を整えるだろう。それを「つまらない」とぼやくか、「勇気ある決断」ともてはやすか。それは各個人の主観にまかせたい。だが。昨年喫した引き分けは15。失った勝ち点30という数字をどのように捉えるかも各人の主観に判断を委ねるしかない。楽しもうじゃないか。今年のJ2に漕ぎ出す航海は今年しか味わえないものだ。一喜一憂しよう。負けが続くこともあるだろう。近年は大型連勝は少ないが、もしかしたら今年は8連勝ぐらいするかもしれない。
 今年も面白いシーズンが幕を開ける。ピッチで躍動する彼らと面白おかしく駆け抜けていこう!

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2016年02月07日

沖縄キャンプ

 1月17日からスタートした沖縄キャンプも早3週間となった。10日から熊本に移り、戦術練習をメインとした総仕上げに入る。フィジカル面を苛め抜いて1年間戦い抜ける体を作るのは勿論のこと、更なるレベルアップを図らなくてはならないというのも地獄のキャンプの地獄たる由縁だろう。
 0-1、0-1、4-2、1-2、1-0。3勝2敗。東京ヴェルディ、FC東京、FC琉球、湘南ベルマーレ、そして川崎フロンターレ。天候に左右された試合が多かったように思われるが、その中でJ1チーム相手に無失点で凌ぐことができたというが収穫だと思われる。得点については寂しいものがあり、都倉賢の好調振りが目立つ結果になっている。やはり新加入のヘイスの存在が良い意味でハッパになっているのではないだろうか。都倉が得点王争いに加わってくるとJ2中位からの脱却と自動昇格圏争いまで見えてくるだろう。
 ここで気になるのが相棒選びになる。昨季後半から師弟コンビとして名を売った荒野拓馬。そして「暴れん坊」ヘイス。ここに怪我で出遅れている内村圭宏。もしくはようやく初ゴールを決めた中原彰吾、昨日の練習試合で2トップに入っていたジュリーニョあたりが候補となるのではないかと見ている。
 やはりゴールの数だ。昨年のコンサドーレの総得点は47。自動昇格圏を争った4チームは60~70点取っている。ゴールネットを揺らさない限り勝ち点3は奪えない。「ゴール前のクオリティ」。今年の補強ポイントは明白だ。チャンスは作れるが、決め切れない。ならばチャンスの「質」を上げたうえで、ゴール前での「決定力」を底上げする。そのためのマセード、ジュリーニョでありヘイスなのだ。ヘイスがまだ試合に出ていないので何ともいえないのだが、評判どおりならば「決定力」はかなり向上が見込まれる。
 小野伸二曰く、「今年の外国人はアタリ」なんだそうだ。今までのところ目立った怪我人もなく順調に経過してきている。あとはヘイス。彼のプレーが待ち遠しい。

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2016年02月03日

湘南戦にむけて

 昨晩から今朝にかけて札幌に降った雪はまた歩道を覆いつくし、踏み出す一歩が道となる、さながらアントニオ猪木的試練を僕に与えてくれる。暖かい沖縄が羨ましいと思いつつ、あそこは戦場であったことを思い返す。
 今週は明日の湘南戦、6日の川崎戦と間をおかずに練習試合が2試合組まれている。1勝2敗で3位に終わったニューイヤー杯から1週間経たないうちの2試合。アピールの場が多いというのはプレーする選手にとってもそうだが、僕らサポーターもお気に入りの選手の仕上がり具合を確認できるので大変ありがたい。
 沖縄でフィジカル面を追い込み、熊本に移って戦術面を煮詰めるというのがここ数年のコンサドーレのキャンプだ。だから結果は二の次とは思うものの、戦術面が整備されていないこの時期。この時期だからこそ見えてくるのが、普段から選手が心がけている連携面の構築だ。荒野-都倉の師弟コンビは置いておくとして、かつての砂川ー内村というホットラインのような連携を誰が見せてくれるのか。楽しみに結果を待ちたいと思う。というか出てきてくれないと困るのだが。 

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2016年01月26日

クラブビジネス戦略パートナー

 1月16日早朝。キックオフ2016の開催日となったこの日、コンサドーレサポーターに衝撃が走った。「【札幌】博報堂DYMPと戦略パートナー契約へ…1年2億円、7年契約」。もともと「本社を東京に置く大企業が北海道コンサドーレ札幌と2016シーズンから2年数億円のスポンサー契約を結ぶ」という噂はあった。年末に道新スポーツにおいて掲載された2015シーズンを総括するコラム欄でも触れられるほど、公然の秘密となっていたのだ。野々村社長も守秘義務に抵触するとして明言は避けていたものの、その存在は認めていた。昨シーズン終了後からサポーター間を賑わせた噂はこの日遂にヴェールを脱ぐことになった。
 改めて博報堂DYメディアパートナーズとの報道における提携内容を整理しよう。

①	株式会社コンサドーレと博報堂DYMPは「クラブビジネス戦略パートナー」として7年契約を結ぶ。
②	コンサドーレはクラブのプロモーションなどを担当する3人程度の常勤者を含むスタッフを招くほか、2年間で数億円の支援を受ける。
③	札幌の売り上げが増えるとともに収入増加分の一部が、博報堂DYMPにマージンとして支払われる。
④	資金支援のうち年間約1億円を選手の人件費に充てる方針。
⑤	新規ファン開拓のため、支援を元手に今季のホーム全21試合で地上波テレビ中継の実現を目指しており、優先放映権を持つスカパーなど関係者との交渉を既に進めている。大型契約で得た金銭は、露出の拡大と選手人件費に注ぎ込み、クラブ力の強化を図っていく。

 以上の5点が報道されている提携内容になる。この内容についての野々村社長がどのように説明するのか、この生プレゼンを観に札幌ドームへ足を運んだ。
 大型ビジョンにスライドを示し雄弁に語る野々村社長。まさか新外国人選手のスカウティングビデオまで公開するとは思わなかった。松山光プロジェクトなどサポーターから寄付を募るなどしてチーム強化に臨んでいるチームであるので、このような資料の公開は評価したいと思う。エゾデン設立に関しても触れていたが、これについてはまた後日触れたい。
 「皆さん今朝の報道で知っていると思いますが」と社長はスライドを切り替え、遂に提携内容の説明が始まった。おおむね報道の通りであり、「1年推定2億円」という報道については「数億円」と幅を持たせた。「今季のホーム全21試合で地上波テレビ中継の実現」についてはスカパー側との交渉を認め、今季からのホーム全試合中継の実現は困難で数試合はスカパーのみでの中継になるかもしれないという展望を示した。これはJリーグとスカパー側での契約内容との兼ね合いもあるためだと説明があり、ただ粘り強く交渉していくという前向きな姿勢が垣間見えた。
 大手広告代理店との提携に浮かれていた僕だったが、あくまで周囲のサポーター達の反応は醒めたものだった。③の「収益増加分をマージンとして博報堂DYMPに支払う」という点を悲観視し、彼らの良い様にされるのではないかという見方をする声がちらほら聞かれたのだ。
 あらためて広告代理店の業態とはなんぞやというところをネット辞典からの引用ではあるが示すことにする。「メディアの広告枠を広告主に売り、手数料を得るというのが基本的企業形態である。従来は純粋にそれだけを行っていたが、時代とともにその役割は広がっており、その枠に載せる広告を制作指示するのも広告代理店の業務となっている。」
彼らの良い様にされるかもしれないという危惧は「その枠に載せる広告を制作指示するのも広告代理店の業務となっている」という点だろう。人気のある選手を優先的に起用するよう現場に働きかけたり、稼働率の悪い高額選手を解雇するように提言するなど、現場を無視した改善案を「パートナー」という立場から振りかざしてくるのではないか。このような不安が燻っているように思われる。
 不安はもっともである。利益を上げるように迫ってくるのは「出資」した企業としては当然であろう。個人的な予想ではあるが、2年に分割して「出資」した数億円を7年かけて「返済」するため、年間の「返済額」は決まっているのではないかと考えている。そのうえで「出来高契約」として、増益分の一定額を「マージン」として支払う。このように考えると④の「資金支援のうち年間約1億円を選手の人件費に充てる方針」といういささか慎重な強化費の使い方が、至極妥当に見えてくるのだ。このように考えると初期投資の回収は可能であり、更なる増益のために「金の卵を産むガチョウの腹を割く」というような無体なことを百戦錬磨の大手企業がするとは思えない。勿論考えが甘いと言われればそれまでだが、7年という長期契約だ。中長期的に利益を上げていけるような「サポート」をしてくれるのではないだろうか。
 まずは露出の増大が必須だ。全道への露出という面ではファイターズに一日の長がある。ホーム問わずビジターゲームでもどこかしらの局で生中継が組まれている。そのうえ応援大使として各市町村に選手が赴き、より身近な存在になろうと努力を重ねている。コンサドーレとしても、試合の中継を通し露出を拡大し、今後予定しているユースの拠点拡充を活用しファンの裾野を広げていかなくてはならない。
 「最高のファンサービスは勝つことだ」と嘯いた某監督がいたが、一理あると思う。勝てない試合を見ても面白く思わない層も一定数は居るだろう。今年からはホームゲームの地上派中継の拡大がある。スタジアムに詰め掛けるサポーター以上にテレビの前のファンのために、ホーム戦は一層負けられなくなる。J2に降格して4年目を迎える2016年シーズン。今年も勝負のシーズンがやってきた。

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2016年01月20日

オリンピックと複合型スタジアム

 いよいよ北海道コンサドーレ札幌が本格始動した。広々とした札幌ドームに多数のサポーターが集い盛り上がったキックオフ2016。新加入選手の紹介や新背番号の発表、選手がMCとして繰り広げるトークショーに野々村社長による経営方針プレゼンなど、多岐にわたる内容で我々に飽きる暇を与えなかった。そんな大成功に終わったキックオフに水を差すわけではないが、改めて札幌ドームは「立派」だなと考えさせられてしまう。「過ぎたるは猶及ばざるが如し」という故事がある。出典は『論語・先進』にあるとされ、孔子が二人の門人子張(師)と子夏(商)を比較して言った言葉に基づく。「水準を越した師も水準に達しない商も、ともに十全ではない。人の言行には中庸が大切である」と説いたという故事から。「何事も程ほどが肝心で、やり過ぎることはやり足りないことと同じように良いこととは言えない。良いと言われることでも、やり過ぎは害になるということ。」という意味で用いられる故事だ。
 なぜ長々とこの故事を引いたのか。その理由はと申せば、味の素スタジアムと札幌ドームという立派「過ぎる」スタジアムを有するJ2クラブが開幕で激突するためだ。東京ヴェルディの羽生英之社長は、Jリーグ・ディスラプション(https://newspicks.com/user/9179/ )における金子達仁氏とのインタビューで、「東京23区内に3万人以上を収容できるサッカー専用スタジアムを作る方策はあるのか」という質問に対し、このように答えている。「現在、どこかは言えませんが候補地もすでにあります。そこの首長さんやデベロッパーの方々とは、資金調達の方法などいろいろな話を進めています。今は2020年の東京五輪があり建設費が高騰してきているので、タイミング的には、東京五輪が終わったときに走りだせるような建設スケジュールでいければと思っています。そのスタジアムが手に入れば、われわれはJ1の中堅クラブ並みの収入を手にできると考えています。」東京ヴェルディが味の素スタジアムから離れたがっている理由は社長の弁を借りるとするなら、「調布と府中、三鷹エリアというのはFC東京のホームタウンになります。ですから、われわれはスタジアム周辺の営業活動ができない。サッカークラブは、スタジアムを中心に半径1キロ、3キロ、5キロ、10キロ、20キロにおけるマーケティング戦略を考えるべきだと思っていますが、それができないということが大きい。」という近隣からのサポートを受けられないというデメリットが大きいと思われる。加えて1試合約2000万円(警備費含む)に上るという高額な使用料を軽減するという経営的側面もあるだろう。
 「高額のスタジアム使用料」。資金が潤沢でない両チームとも頭を悩ませるのはこの問題だ。コンサドーレ札幌の野々村芳和社長はフットボールチャンネル(http://www.footballchannel.jp/2015/12/19/post127620/ )のインタビューにおいて、自前のスタジアムを持つことのメリットについて、このように解説している。「いまと同じ売り上げしかないとしても、札幌ドームの借用料がなければ1億円以上は他のことに使える。当然今よりも売り上げを伸ばすことを考えるけど、自前のスタジアムができることはクラブを大きくしていくためには絶対必要だと思う」。また、「スタジアムだけでなく、商業施設のような多くの人が常に集えるサッカーとは別のものを用意していく必要があるんじゃないかな。ガンバのスタジアムも周りにいろいろできる。多くの人が日常的に行き来する中にあるスタジアムは面白いと思う」と認識を示し、ヨーロッパで主流となっている多機能複合型スタジアムを志向していることを窺わせた。スタジアムの使用料軽減は勿論のこと、施設として収益を上げ企業として体力を強化していく。何度も経営危機に見舞われてきた北海道コンサドーレ札幌が次のステージに進むためには、多機能複合型の新スタジアムの建設は悲願になるだろう。
 また別の側面から東京ヴェルディと北海道コンサドーレ札幌の新スタジアム計画を見ると、もうひとつ共通点が見えてくる。そう、オリンピックだ。2020年東京オリンピック、2026年札幌オリンピック(?)。招致段階であるので(?)を付けさせてもらったが、成熟し切った人口100万都市が古い殻を脱ぎ捨てて更なる成長を迎えるチャンスになる。散々話題に上がり醜態を見せ付けてくれたが、国立競技場の新築はオリンピックが招致されなければ1490億円という巨額な予算は組めなかっただろう。残念ながら東京ヴェルディに対しては五輪に向けて高騰する建築費が夢実現の障害になってしまったようだが、東京オリンピックが成功すれば首都圏の景気の上昇の後押しを受けてスムーズに本拠地を移転することが叶うかもしれない。
 2026年冬季五輪の招致を向けて札幌市も動いている。年明け1月4日の北海道新聞に「冬季トレセン、強化に弾み 真駒内競技場、札幌市が指定要請へ」の見出しが躍った。内容としては「札幌市が2026年の招致を目指す冬季五輪・パラリンピックのスピードスケート会場の候補地としている道立真駒内公園屋外競技場(札幌市南区)について、秋元克広市長は4日の記者会見で、「ナショナルトレーニングセンター(トレセン)の指定を国に要請したい」と表明した。指定が実現すれば、地元選手の強化に弾みがつくほか、国から運営費などの補助金を受けられるなど大きな利点がある。」。この記事で大事なことは「市は、1970年に造られた真駒内屋外競技場について、五輪で使う場合は約200億円かけて屋内型に建て替えることを想定している。五輪後はフィギュアスケート、ショートトラックでの利用も見込んでいる。」と施設の立替まで踏み込んでいる点だ。財政が逼迫している道としては難色を示しているとの報道もあるが、札幌市が積極的にスポーツ施設の改築を提案していく姿勢を見せたことは、オリンピック会場としても活用できるような複合スタジアムを検討している野々村社長の構想を後押しするものとなりそうだ。(http://www.footballchannel.jp/2015/12/19/post127620/2/)
 各チーム新スタジアムの構想を持ち、現実にするためのタイミングを狙っている。東日本大震災からの復興や東京オリンピック特需など建設費用が高騰している現在。資金面や建築用地など都合が付かずなかなか実現に至らず切歯扼腕する日々を送っていることだろう。ガンバ大阪の新スタジアムが2月にこけら落としを迎える。募金により建築費を賄ったという浪漫の塊だ。俺が街のチームの顔であるスタジアム。用地や構想などまだ机上の空論とも言える段階ではあるものの、誇りを持って他チームのサポーターに自慢できるような「立派な」スタジアムが、この札幌の街に出来るであろう日を夢見たいと思う今日この頃だ。

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2016年01月16日

楽しみなキックオフ

 さあキックオフ2016だ。待ちに待ったお披露目がやってきた。当日になり遂に新規スポンサーならぬ新規パートナーが判明した。博報堂DYメディアパートナーズ。2003年10月に、博報堂、大広、読売広告社のメディア部門を分割移転して設立され、博報堂DYグループを構成する3社をつなぐハブ機能を持つ日本初の総合メディア事業会社だ。同社と7年契約を結び1年推定2億円とみられる金額が、札幌に入るととなる。一方で札幌の売り上げが増えるとともに、同社にマージンが支払われるため、ただ安穏と大型スポンサーだと浮かれるのは考え物かもしれない。このあたりの展望については本日の野々村社長の説明を待ちたいところだ。
 先日の記事の中で「エゾデンに関してFパワーと手を組むのだから、胸スポンサーは『エゾデン』だろう」としたり顔で述べてしまった己の不明を恥じるばかりだ。・・・でも博報堂だよ。電通に売り上げ面で離されてるとはいえ、あの博報堂だよ。予想できないじゃない。噂の段階でさえ「本社東京で2年総額4億の短期契約」までしか漏れてきてないしさ。こんな大手が、片田舎の下部リーグ所属チームと手を組むとか考えられないでしょうよ。
 なんてぼやいても仕方ない。なんにせよ、キックオフが俄然楽しみになった。さて、そろそろ札幌ドームに向かうとしよう。皆様、会員証はお忘れなきように。

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2016年01月13日

開幕カード決定

 待ち焦がれた発表だった。1月13日、北海道コンサドーレ札幌の公式サイトに「2016明治安田生命J2リーグ 北海道コンサドーレ札幌 開幕カード決定のお知らせ」の文字が躍った。2月28日にアウェイで開幕を向かえ、札幌に凱旋するのは3月13日。せっかくなので、発表になった対戦カードを昨年の対戦結果とともに記載していきたいと思う。

第1節 AWAY
2月28日(日) 東京ヴェルディ vs 北海道コンサドーレ札幌
■会場:味の素スタジアム(東京都調布市西町376−3)
H.1-1(CS:ナザリト 東京V:南 秀仁)
A.2-0(CS: 小野 伸二、上里 一将)
1勝1敗

第2節 AWAY
3月6日(日) FC岐阜 vs 北海道コンサドーレ札幌
■会場:岐阜メモリアルセンター長良川競技場(岐阜市長良福光大野2675-28)
H.1-2(CS:上原 慎也 岐阜:渡邉 将基、レオミネイロ)
A.1-0(CS:都倉 賢)
1勝1敗

第3節 HOME
3月13日(日) 北海道コンサドーレ札幌 vs 愛媛FC
■会場:札幌ドーム(札幌市豊平区羊ヶ丘1番地)
H.0-1(愛媛:瀬沼 優司)
A.0-0
1敗1分

 お得意さんはいないのは勿論だが、一歩間違えれば3連敗までありうる対戦カードが続く。AWAYの連戦が続くことはすでにJリーグ側へ要望として提出しており、昨年11月26日付の報知新聞によれば「今年(注.2015年)も沖縄と熊本で6週間のキャンプを実施したように、長期間を道外で過ごすのは札幌の通例。来季(注.2016年)は1月18日から沖縄で体力作りから始め、2月10日過ぎをメドに熊本へ移動。そこを拠点に開幕後も再び熊本に戻って調整し、2戦目に備える。クラブ幹部は「熊本は環境も良く選手も慣れている。札幌と行ったり来たりより負担にはならない」と最良の方策を執る。」となっている。
2戦目がFC岐阜となったことも熊本からの移動を考えれば大きなプラスになりそうだ。近隣の中部国際空港と熊本空港は1日3往復する直通便が就航しており、乗り継ぎなどによる選手への疲労軽減が見込める。懸念事項としてはキャンプ地との気温差による体調不良が挙げられるが、これはこの時期の全てのチームに当て嵌まることなので問題視するだけ無駄だろう。
 とはいえ懸念しなければならないこともある。こちらを見て欲しい。

2016明治安田生命J1リーグ 1stステージ
■第1節 2月27日
FC東京	vs	大宮アルディージャ	味の素スタジアム

2016明治安田生命J2リーグ
■第1節 2月28日
東京ヴェルディ	vs	北海道コンサドーレ札幌	味の素スタジアム

これは単純にJリーグのサイト(http://www.jleague.jp/release/post-41230/)からコピーしてきたプレスリリースから抜粋したものだ。味の素スタジアムで2日続けてプロサッカーの試合が予定されているのだ。懸念材料は、そう「芝」だ。かつて味の素スタジアムを運営する株式会社東京スタジアムは芝の状態保全に関し、FC東京と一悶着起こした苦い過去がある。(http://www.j-cast.com/2008/06/06021385.html 参照)改善がなされ、Jリーグベストピッチ賞に選ばれないものの2016年元日に開催となった第95回天皇杯の決勝の地に選ばれるなど一定の評価がなされていると言える。グラウンドキーパーの腕の見せ所とサッカーファンとして関心が尽きることはないが、コンサドーレサポーターとしては懸念材料として取り上げざるを得ない。まして1年を占う開幕戦だ。その開幕戦を不良なピッチコンディションのために、本来目指すサッカーを展開できずに蹴り合いに終始するようなことはあってはならないと考える。なにより両チームのサポーターが不憫だ。
 何にせよ、北海道コンサドーレ札幌として迎える開幕戦。開幕戦が関東開幕戦となり、味の素スタジアムにはホームに負けないほど熱く大勢のサポーターが詰め掛けるだろう。一足早い春の訪れを勝ち点3という結果でともに味わいたいものだ。

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2016年01月10日

エゾテン?いいえエゾデンです。

 「今、例えば世界はヨーロッパの特にイングランドプレミアリーグが1番盛り上がっているというか、潤沢なリーグになっていますけど20年前はそうではなかったわけで。サッカーはどこで何が起こるのか分からなかったりすると思うんですよね。ちょっとしたチャンスを、もし日本が上手くつかめると凄く世界でも大きなリーグになる可能性は十分あると思うので、そういうチャンスが来た時に、しっかりチャンスをつかめるように準備をしながらやっていきたいなと思っています!」金曜日の野々村社長が出演しているラジオでのコメントである。何が起こるか分からないというのは昨今のJリーグでも言えることだ。監督をうっかりマイアミの奇跡から素人に変えてしまったために降格した青黒の某チーム。一点豪華主義を狙いウルグアイ代表を獲得し内紛を招き世紀のグダグダを見せて2016年シーズンも残留した某ピンクチーム。そして「繰り返す」ジェ(ry某チーム。・・・まずコンサドーレに小野伸二と稲本潤一が並び立つとは思わなかったよね。
 「特定規模電気事業者」という言葉がある。何をこのように言うかというと、「電力供給を事業とする会社のうち、北海道電力や東京電力といった一般電気事業者ではない、50kw以上の高圧電力を必要とする需要家を対象として電力の小売り供給をする事業者。さらに一般電気事業者の電線網を借り受けて特定の需要家に電力を供給している事業者。現在では新電力と呼ばれることが多い。」
 何ゆえこれを取り上げたかと言えば、エゾデンのニュースにあまり触れてなかったなと思ったからだ。
そもそも「電力の自由化」って何?というところもあるが、端的に言えば、2016年4月から電力会社に卸電力を供給する発電事業者(IPP)から一般家庭などでも購入できるようになるということ。一般家庭などでもというところに引っかかる方もいると思うが、1995年の時点ですでに大型ビル群など特定の地点を対象とした小売供給が特定電気事業者に認められていたのだ。僕らの見えないところで既に電力自由化の動きは進んでおり、今回の一般家庭向け電力の自由化という花火の打ち上げにより、一躍注目を浴びることとなった。
 2015年12月31日北海道新聞1面(道新スポーツではなく北海道新聞)「サツドラとコンサ、電力参入 共同で新会社、4月から契約仲介」の見出しが躍った。記事の内容を抜粋すると、「ドラッグストア道内大手のサッポロドラッグストアー(札幌、富山浩樹社長)と、サッカーのコンサドーレ札幌を運営する北海道フットボールクラブ(同、野々村芳和社長)は、来年4月からの電力小売り全面自由化に合わせ、電力販売事業に乗り出す。新電力大手F―Power(エフパワー、東京)と提携した上で、新会社「エゾデン」を設立、知名度を武器に道内で数万件規模の顧客開拓を目指す。サツドラなどの共通ポイントサービス「エゾカ」のポイントを電力利用に応じて付与するほか、売り上げの一部をスポーツ振興などに充て、道民に還元する。F―Power(エフパワー、東京)は道内での知名度は高くない上、営業基盤もない。このため、160以上の店舗網をもつサツドラや幅広い年代層に支持されるコンサと連携することで、顧客開拓を優位に進めたい考えだ。」とのこと。2016年1月2日の日刊スポーツの後追い記事によると「事業を行うために新たに設立する「エゾデン」社長に、札幌の野々村芳和社長(43)が就任する。クラブは、知名度を生かし新電力会社をPR。サツドラは共通ポイントサービス「エゾカ」のポイントを電力利用に応じて付与するなどし、売り上げの一部を、道内のスポーツ振興や札幌の若手選手の育成費用などに充てていく。軌道に乗れば、年間数千万円規模の収入が見込まれる。1月中旬に詳細を発表し、会見を行う。」とされている。
 そもそも「新電力大手F―Power(エフパワー、東京)」ってどんな会社なのだろうか?会社のホームパージ(https://f-power.co.jp/info/)から引用すると、事業内容は「電力の売買業務及び売買の仲介業務、発電及び電力の供給業務、蒸気、温水、その他熱エネルギーの供給業務並びに送配電業務等」。代表者は「代表取締役 洞 洋平」。設立年月日は「2009年4月1日」。資本金は「1,814百万円(資本準備金2,977百万円)」。という会社なようです。その後も色々調べたところ、エフパワーは新電力業界No.2のシェア率10%を誇っているとのこと。また備考の親会社などの項目については「みずほ証券系」と、割と硬い会社がバックについている。シェア10%とはいえ、販売量(MWh/月)では首位株式会社エネット(親会社 NTT40%:東京ガス30%:大阪ガス30%)の937,433に対し500,814と2倍近く話されているという状況。2016年4月の電力自由化に向けて、必死にシェア拡大に向けて露出拡大を図っていると見ることができる。
 そこに振って湧いた2年4億の新規スポンサーの噂だ。「1月中旬に詳細を発表し、会見を行う。」という「エゾデン」の詳細発表を待つしかないが、おそらく胸スポンサーになるだろうと考えている。理由としては2010年の「住生活Jでアジア戦略 鹿島にロゴ検討」の記事だ。その記事の中から抜粋すると「「リクシル」は、アジア進出をもくろむ住生活グループが、相次ぐ合併でまとまっていなかったブランドイメージ再構築のために立ち上げたもの。毎年アジア全域を舞台にするACL常連クラブの鹿島は、プロ野球球団以上(プロ野球の横浜買収を検討したが不成立に終わっていた。)に、ブランド告知の媒体として価値が高いとの見方もある。」。北海道の一般家庭に対しシェア拡大を図るのであれば、コンサドーレの胸に「エゾデン」の文字は欠かせないものであるだろう。生きるか死ぬかの「ヨーイドン」。「エゾデン」がどの程度北海道で新電力のシェアを獲得するのか。「サッカーはどこで何が起こるのか分からなかったりすると思うんですよね。」この野々村社長の言葉通り、目が離せないシーズンが目の前に来ている。

posted by kitajin26 |10:00 | 雑記 | コメント(0) | トラックバック(0)

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