コンサドーレ札幌サポーターズブログ

スポンサーリンク

2016年11月23日

2016年(J1昇格、J2優勝)

 まずは皆さま、J1昇格、ならびにJ2優勝おめでとうございます。…おめでとうございます!最終戦の試合内容には触れません。ええ、触れませんとも。むしろ、あんな稀有な試合を見ることができたことを喜ぶとしましょう。得難い経験をしたと。昇格と優勝を決める試合を見れただけで眼福じゃないですか。そうですとも。…そう自分に言い聞かせたところで、無駄に対戦相手を分析したり、アジッてみたりと駄文を書き散らかしてきた当ブログらしく今回と次回は2016年シーズンの振り返りと2017年シーズンに向けての展望なぞを述べていきたいと思っています。
 25勝10分7敗、勝ち点85。得点65、失点33、得失点差32。北海道コンサドーレ札幌が2016年シーズンに残した結果である。2位清水エスパルスとは勝ち点1差とはいえ、優勝でJ1昇格を決めた。得点65は85点のエスパルスに次ぐ2位、失点33は30店の松本山雅FCに次ぐこちらも2位と高いレベルで安定していたことが昇格の要因となった。
 コンサドーレは比較的守備をベースにチームを組み立てている。降格した2013 年は最小失点である長崎の40点に対し49点で8位。翌14年は5位、昨年は11位。大崩れはしないものの肝心なところで踏ん張れず、失点を喫してしまう。昇格したチームがことごとくコンサドーレより失点を喫していないことが、勝負弱さを浮き彫りにしている。
 「2点取られても3点取れば勝てる。」これも自明の理である。しかしコンサドーレは点が取れない。降格初年、ガンバ大阪旋風が吹き荒れた。99ゴールを記録したガンバに対しコンサドーレはそれでも健闘し、60ゴールで7位。しかし、それ以降は点が取れず得失点差が一ケタに収まる都市が続く。14年は15位、16年は8位。14年が顕著だろう。失点はプレーオフ圏内の5位にも関わらず、得点は15位。これは結果に如実に表れ15勝13敗14分でプレーオフ圏内と勝ち点5差の10位。引き分けた試合のいくつかを勝利に変えていればと悔やまれるシーズンだった。これは無論13年15年にも言えることであるが、「勝ちきれない」これが近年のコンサドーレに付き纏う宿痾になっていた。
 野々村社長は双方の課題を克服するために「パッチ」を充てることにした。「大巨人」増川隆洋とブラジル人トリオの加入である。
名古屋グランパスを初のJ1優勝に導いた増川の加入で、昨年の主な失点パターンとなっていたクロスからの失点が12点から4点まで減少した。もっともクロスを上げられた回数そのものに変化はなかった。1試合平均で15年は13.9本、16年は14本と大差はない。ゴール前に経験豊富なセンターバックが加入したことで、クロスを跳ね返すことが可能になった。加えて、両サイドに控える進藤亮祐・福森晃斗ら経験の浅い選手に対する現場監督としてその経験を余すことなく伝え成長を促してくれた。これもまたベテラン獲得のメリットだろう。
 翻って攻撃陣だ。「ゴール前のクオリティー」この向上が至上命題となっていた。クロスの精度向上のためマセードを獲得し、ストライカーとしてヘイスを、そしてサイドからテクニックを活かしたドリブル突破を期待してジュリーニョを獲得。マセードは期待通りの活躍で、すぐに定位置を確保し豊富な運動量と精度の高いクロスで得点機を演出した。意外だったのがジュリーニョだ。サイドではなくトップ下として定位置を確保。変幻自在のポジショニングで相手を幻惑し、あれよあれよとハットトリックを含む12ゴールを挙げた。ヘイスもコンディション不良が続きなかなか出場機会に恵まれなかったが、勝負どころとなる夏場に本領を発揮。貴重なゴールをあげコンサドーレを再び上昇気流に乗せた。彼らがそろって離脱した後半戦に失速し、松本・清水に追いつかれる体たらくを演じてしまったのも彼らがいかに重要な戦力となっていたかの証左であろう。
 補強が当たり、まさしく「補強」となったことが昇格の一因になったことはご理解いただけただろう。だが、それだけでは優勝をつかみ取ることまではできなかったはずだ。そう、戦力の底上げ。若手選手の台頭があったのだ。シンデレラボーイといえば、背番号35、進藤亮祐の名前を挙げねばならないだろう。開幕スタメンを勝ち取り、足の裏でアシストをしてしまうファンタジスタに僕らは狂喜した。その勢いに乗せられるかのようにチームの成績も上昇し、5月4日のツェーゲン金沢戦に勝利しJ2首位に躍り出た。その進藤起用の理由を四方田監督は優勝特番に出演した際にこう話していた。「キャンプを通じてアピールを続けていた」「今年のコンセプトとしている『チャンスがあれば後ろから仕掛ける』という形をトレーニングから実践してくれた」「どんな選手にもチャンスがあるんだというところを示すために起用し続けた」、要点をまとめるとこのようなところだ。進藤のアピールも勿論だが、ある程度チームの活性化も見込んでの起用であったことがうかがえる。実際今年の若手の成長は目覚ましく、進藤をはじめボランチとして獅子奮迅の活躍をした深井一希、左サイドで輝きを放った堀米悠斗、ケガに苦しんだが最後の最後にいいところを持って行った荒野拓馬、忘れてはならないチーム最年少出場記録を更新した菅大輝。彼らの活躍なくして今シーズンは語れない。
 一方で、若手の登用はしばしば「重用」につながる。傍から見れば当然とも思える世代交代も、プレーする選手にとっては理不尽に感じるところもあるだろう。某名門チームが数年ごとにフロント主導の世代交代を行い、選手・サポーター双方から不興を買っていることは他山の石とは思えない。このあたりを四方田修平監督は積極的なコミュニケーションと気配りで解消した。ユース出身では最年長の石井謙伍やディフェンスラインを束ねる増川隆洋などを先発起用から一転ベンチ外とする際には、なぜ外すのかについて細かく丁寧に説明をしたうえで納得・理解を得る様に心がけたと新聞各社が報じている。この心配りがチームの一体感を産み、若手選手の遠慮することなく伸び伸びとプレーすることができたのだと思われる。そしてキャプテンとしてチームをまとめた宮澤裕樹の成長も大きかったようだ。優勝特番に出演した四方田監督も彼の成長を評価し、今シーズンのMVPだと讃えていた。
 ここまで長々といかに今シーズンが素晴らしかったかを述べてきた。というより述べ足りない。目の前で「フクアリの奇跡」を目撃し号泣した身としては、まだまだ歓喜に浸っていたい。だが、そうもいかない。月日は流れていく。今日にもCS第一戦、川崎フロンターレVS鹿島アントラーズが開催される。彼らと来年は勝負し、勝ち点を積み上げなければならないのだ。14時からの試合を観戦し、レベルの違いに頭を抱えるとしよう。さて次回は戦術面の振り返りとJ1残留に向けた現状の確認をしたいと思う。なるべく早く更新する予定ではあるが、気長に待っててくださいな。

posted by kitajin26 |08:11 | 雑記 | コメント(0) | トラックバック(0)

スポンサーリンク

スポンサーリンク

トラックバックURL
このエントリーのトラックバックURL:
http://www.consadole.net/kitajin26/tb_ping/72
コメントする