2007年09月25日
忘れたい。でも忘れられない徳島行き・その5(第28節 vs徳島・ポカスタ)
その4から続きます。
翌朝はチェックアウトの前に、(大あらため)中浴場で一風呂浴びることにしていた。 二人して眠い目をこすりつつ、浴衣姿にタオルを持って部屋を出る。 朝の9時である。平日だから、宿泊客はほとんどがビジネスマン。 彼らがこれから出張先に向かうために忙しくエレベーターを使っているのに、 お気楽にお風呂に入るだけの私たちがエレベーターを使ってもいいものだろうか… というふうなことを覚め切っていないアタマでふと思った私たちは、非常階段を目指した。 5階の部屋から4階の(大あらため)中浴場まではほんの1階、おりればいいだけなのだから。 非常階段はエレベーターのすぐ横にあった。 ノブを回して押してみる。難なく開いた。当然だ。非常口なのだから。 しかしドアを開けたとたん、その空間に広がる風景を一目見て、私たちはウッと息をのんだ。 階段も踊り場も、バックヤードと化していたのである。 つまり、新しく交換されるシーツやら浴衣やらタオルやら… 階段の幅を半分くらい残して、そういったものが隙間なく、しかし整然と並べられていたのである。 整頓が行き届いているところをみると、臨時に置かれているわけではなさそうだ。 防火の観点からするとこれはどうなんだろうか… なんとなく不安な気持ちになり、きむちゃんと顔を見合わせる。 ま…今日はもうチェックアウトだし… 気を取り直して階下を目指す。 そのときふと嫌な予感がしたのは虫の知らせか… 「こんな非常階段、初めてだよ~」「私も」 困惑しつつ足早に階段を下りる。4階に着いた。 きむちゃんが笑いながら「開かなかったりしてね」とノブに手をかけ、ドアを引いた。 開かない!!!!! 「キャーーーーーーーーーーーッッッ!!!」 絹を裂くような悲鳴が階段にこだまする。 「開かない!!開かないよ!!!」 ノブを握ったまま、きむちゃんの顔から血の気が引いていた。 しかーし! 「きむちゃん、大丈夫!こんなこともあろうかと思って」 おののいているきむちゃんを連れて再び階段を上り、5階へ戻る。 さっき嫌な予感がして、ドアのロック部分を引っかけるようにして半開きにしておいたのだ。 脱出成功!!! ああ~とっさに締め切らなくてホントに良かった… でなかったら非常階段のドアをドンドン叩いて「開けてぇ~~~!!」状態だった(^^; しかしそんな非常階段で、いざって時どうするんだろう… ホッとして大笑いしながらエレベーターで4階に下り、朝日の差し込む展望浴場できれいな雲を眺めながら一風呂。 目も覚めました。 時間ぎりぎりにチェックアウト。 駅前のミスドで朝食。ドーナツとコーヒー。カフェインでしっかり覚醒。 そしてもう時間はなかったが、JR徳島駅構内を一巡り。 ん?あれ?画像だと判別しづらいが、駅名看板(というのだろうか)の左横に見覚えのあるマークが… 空港行きのバス停で他のサポさん達と行き会い、うちそろって空港へ。 搭乗を待つ間、前日下見しておいたお土産を購入。 前日の憂さを晴らすかのように買いまくり。左上から祖谷地方のそば、すだち果汁、阿波うず潮ビール2種類、左下から徳島ラーメン(ばら売り)ひと揃い、そば米 飛行機に乗る前に、搭乗口のブルースカイでサッポロ黒ラベル350ml缶を発見!キミにどんなに会いたかったことか。 讃岐地ビールには目もくれず一缶購入。四国ではこちらの方が貴重品だい。 ところでこの日は台風が刻々と関東地方に近づいていたのだった。 徳島を昼過ぎに出るこの便も、万一の時には引き返すかもしれませんと言われていた。 試合も終わったし、仕事の予定もないし(ゴメンお仕事な皆さん)どうでもいいや… などといい加減な気持ちでいたら、東京に近づくにつれ揺れる揺れる。 さすが台風だ…揺れの中、睡眠不足とビールのほろ酔いとでうとうとしていたら、羽田に着陸できた。 札幌便に乗り継ぎのサポさんをお見送りして、さぁ台風と競争で帰宅しなきゃ。 もう疲れてしまったのと、お土産が重くて電車で帰るのがおっくうになり、羽田から立川行きのバスに乗った。 これがけっこう混んでいた(平日の午後なのに)。 一番後ろの窓側席に落ち着くと、すぐとなりにケバい若めのおねーさんが乗り込んできた。 携帯で音楽を聴いている、髪の長い、今時のおねーさんだったが、出発してしばらくすると、ブランドのバッグからハンカチを取り出して目のあたりに押し当てている…泣いてる?? ひとしきり目のあたりを拭うと、メールを打ち始めた。 見るつもりはなかったけど、泣いてるふうだったのが気になって、なんとなく画面が目に入ってしまったのでチラ見したら… 彼氏と別れたばかりの人らしかった。 友達宛てで、彼氏と別れてつらい、曲を聴いたら泣いてしまった、というふうな文面だった。 なんとなくこちらも切なくなって、目頭が熱くなった… いろんなことのある徳島行きだった。チームのことだけじゃなくていろいろ思ったし。 同じように、このおねーさんにもいろいろあったんだなぁ… 全く面識のない人だけど、皆それぞれ同じように苦しんだり思ったりして生きているのだなあ人間というものは…などとしみじみしてしまった。 彼女も立川駅で降りた。 JRの駅改札口近くで追い越しざまにちらっと顔を見ると、鼻筋の通って色白な、それはそれは美しいヒトだった。 こんなきれいなヒトでも彼氏と別れてしまうんだ… 人生いろいろである。 そして私は帰宅してサッポロビールを飲み直し、寝てしまいましたとさ。 さ~て次はサテライト戦だ。
posted by A小さん |18:12 | 赤黒道中日記 | コメント(2) | トラックバック(0)
2007年09月25日
忘れたい。でも忘れられない徳島行き・その4(第28節 vs徳島・ポカスタ)
徳島に行ったのがもう3週間も前のことになり、その間につらい結果が山のように(おおげさ)。 そして明日はまた試合だ。 あと10試合、胃の痛くなるような思いして過ごすんだろか。 年が明けたら「あの時はねぇ…」なんて笑いながら話せるようになるといいな。と思いつつ… その3から続きます。
バス車内ではきむちゃんも私も試合のことにはほとんど触れず、徳島駅に到着。 そんな私たちに、y氏がサッポロビールを飲みに行こうと誘ってくれた。 そういえば今日は羽田からずっとキ○ンばっかり飲んでいた。 シメはきちっとサッポロビールを飲まなくては。と個人的に思う私。 でもその前に、ホテルにチェックインして汗を流したーい! ホテルは駅から少し離れていた。 負け試合の後、旅行鞄持ってよろよろと歩くこと10数分…今日はよく歩いた(^^; しかーし!大浴場(女湯は中浴場くらいだったけど)でゆったり湯につかると元気が出たぞ。 こちとらコンサのアウェー在住サポだ、何年応援してると思ってるんじゃい(まだ6年ちょいだけど)。 こんなことくらいでめげてたまるかー! サッポロビールのためなら10分ちょい程度、駅前まで歩いて行けるさ! …と思っていたが(強がり)、きむちゃんが耳寄り情報を発見! そのホテルには貸し自転車(無料)があったのだ! これで駅前まで歩かなくてすんだ…(^^; 自転車で走り出すと夜風が気持ちいい。 さすがの徳島も、夜は秋めいているらしい。 サッポロビールを飲んだのは『すずの助』 ラストオーダーの時間に行ったので腹一杯飲んだり食べたり、というわけにはいかなかったが、徳島の味はしっかり楽しめた。 なじみのビールの味がなぜか苦かったけど…(;;) 鰹のたたきが絶品。好物なので食べる機会は多いけど、今まで食べてたのは何?ってくらい。 それと「そば米雑炊」。「そば米」という食品を初めて知りました。雑穀になるのかな。 見た目は白米の雑炊のよう、でもほんのりそばの風味がする。 あっさりしたダシと素朴な具が本当においしかった。 焼物屋さんだから当然のこと、香ばしい阿波尾鶏の焼き鳥もおいしかった。 もっといたかったけど、閉店時間。残念。 今度はサッカーじゃなくて観光で行けるといいなあ… お次はこれまたきむちゃんが調べておいてくれた徳島ラーメン『東大大道本店』 深夜まで営業してるので飲んだ後にちょうどいい(^^) 道順もきむちゃんが調べてくれていたんだけど、『すずの助』からの行き方はいまいち不安… y氏の的確な道案内で無事たどり着けました。ありがとうy氏! 深夜につき控えめにレディース380円 ピンぼけですが、丼の底にはこんな言葉が 遅い時間だったのにけっこう食べに来る人がいるので驚いた。 徳島ラーメン、煮込んだバラ肉が乗っかってるのも驚いた。 生卵がタダというのも驚いた! ライスにかけて食べてもいいんだって。「卵かけご飯の醤油」(だったかな)という醤油がテーブルにあった… 夜更けのラーメンまできちんと食べてホテルに帰る。1時半くらいだったか。 寝支度をしてベッドに入ってもまだ話し続ける主婦サポ2名。 修学旅行じゃないんだから…(^^; 尽きない話をむりやり中断して寝たのであった。 またいつか聞いておくんなまし>きむちゃん クライマックス(?)のその5に続く。
posted by A小さん |13:30 | 赤黒試合感想 | コメント(2) | トラックバック(0)