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2006年04月28日

ワールドカップ開幕間近

 なんだかんだ言って子育てに忙しいのもあって、気がつけばこの別館もすっかり放置してしまいました。たまには更新しないと腐敗ブログの栄誉をいただいてしまいますので、久しぶりに更新しようと思います。スーパースター列伝もいろいろとネタはまだあるのですが、とりあえず今日はコンサドーレの話題からちょっと離れてみようと思います。

 今年の我々の注目といえば、当然のことながらコンサドーレがJ1昇格できるかどうかということですが、世間的にはやっぱり今年6月に行われるドイツワールドカップでしょう。ワールドカップといえば今更説明の必要はないとは思いますが、4年に一度行われる、単一の競技としては世界最大のサッカーの国際大会です。普段はサッカーにあまり興味がないような人も優勝国当ての賭けに参加したり、とりあえずカズくらいしか知らないけど何となく日本を応援してみたり、「やっぱジーコってフラットスリーだよな!」とかいい加減なことを言われて鵜呑みにしてしまったり、「Wカップってどんだけ大きい乳なんだよ!」などと言わんでもいいことを言ってドン引きされたりする人も続出するわけですが、とにかくサッカーというスポーツががもっとも注目を浴び、人気の出る時期がこのワールドカップの開催年です。
 そんな世の中の流れに合わせるべく、どこの業界もこの「ワールドカップ景気」にあやかろうとします。大会のスポンサーとなり「応援キャンペーン」として関連グッズを販促に使用する企業はもちろん、家電メーカーも大画面・高画質のテレビやハイビジョンも録画できるHDDレコーダなどの新製品を我先にと投入しますし、旅行会社も現地への応援ツアーを次々と企画したりしています。また、そういったワールドカップに関連するものだけでなく、サッカーそのものの人気を狙った「商品」が溢れるのもこの時期です。今週号の週刊少年サンデーと週刊少年マガジンでは、新連載としてサッカーマンガがスタートしました。

 サンデーの「GOLDEN★AGE」は架空のJ1チーム「茅ヶ崎シーサーペンツ」のジュニアユースチームに所属する天才的なサッカーセンスを持つ中学生の少年が主人公。神奈川県茅ヶ崎市をホームタウンとする割には、ホームスタジアムはどう見ても仙台スタジアムでした。方やマガジンのほうは「エリアの騎士」という、タイトルだけ見ればサッカーマンガというよりは勧善懲悪バトル系としか思えないマンガですが、こちらは天才的な技術を持つ兄の陰で、やはり天性の才能がありながらもサッカー部でマネージャーに甘んじている弟が主人公。物語はその兄が中心選手として名を連ねるU-15日本代表が、兄の活躍でブラジルのU-15代表と引き分けるというシーンから始まりますが、いくらブラジルが相手とはいえ、U-15の試合でスタジアムが満員になることはないと思います。
 というわけで「GOLDEN★AGE」が60ページ、「エリアの騎士」が87ページと気合充分。通常の新連載が長くても40ページくらいであることを考えればかなりの力の入れようではありますが、実はサッカーというスポーツは、マンガの題材としてはあまりいいものではないんですよね。マンガのような絵だと試合そのものの魅力が伝わりにくいですし、プレイのすごさもわかりにくいというのがその理由です。たとえば野球ならば、チームスポーツではあっても基本的には「ピッチャー対バッター」という個人の対決の図式が成り立ちますし、その対決も「150kmの剛速球で三振に仕留めるピッチャー」とか「その150kmの球をスタンドにぶち込むバッター」とか、割とすごさを伝えやすい上にその対決の結果をわかりやすく描写することも出来ますし、バスケットボールなんかでも、ゴールシーンが多いので割と試合そのものを盛り上がらせることはできますし、プレイのすごさなども比較的伝えやすいのです(それでも「SLAM DUNK」が成功するまでは、「バスケマンガは少年誌ではタブー」とまで言われていた)が、サッカーの場合はなかなかそういうわけにも行きません。まぁこの辺は「見せ方」の問題、つまり作者の技量にも関係があるんでしょうけど、サッカーの場合は盛り上げようとすると、特にわかりやすさが求められる少年誌の場合は、どうしても試合よりも登場人物に極限までスポットを当てた描写しかできなくなります。事実、過去成功したと言われる少年誌におけるサッカーマンガは、「キャプテン翼(ジャンプ:高橋陽一)」や「シュート!(マガジン:大島司)」のように、野球で言えば「アストロ球団」なトンデモ超人系のマンガばかりです。サンデーの「ファンタジスタ(草場道輝)」も連載開始当初こそ常識の範囲内だったように思いますが、主人公がイタリアに行く辺りからだいぶ超人化が加速していました。例外と言えるのは塀内夏子の「オフサイド」や「Jドリーム」(ともにマガジン)くらいでしょうか。「オフサイド」の主人公はゴールキーパーからフォワードに転向するなど、割と無茶もしてますけどね。

 まぁそんなわけで両誌の新連載、どちらも主人公はスゴい才能を持つ天才少年ということで、どちらかといえば登場人物に焦点を当てたものでしょうが、いずれも連載第一回目の時点で打ち切り臭がプンプンするのが気になるところです。せめて小学生が走るトラックの下を通すシュートを打ったり、中学生のシュートで芝が焦げたりするくらいのハジケっぷりを見せてほしいものですが、中途半端な超人系マンガは突き抜ける運命にあるというのは、特にマガジンは「クラック!!」でつい最近思い知ったと思うんですが…。

 ということで、ここから次はサッカーゲームの話でもしようと思ったのですが、マンガの話でつい盛り上がってしまったので、その話はまた次回にでも。

posted by choo |00:37 | 雑記 | コメント(8) | トラックバック(1)