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2010年11月16日

村上佳菜子の魅力

フィギュアスケート界のニューヒロイン、村上佳菜子がスケートアメリカで優勝、グランプリファイナルの出場も決定しました。
昨シーズンはジュニアの試合全てで優勝して世界ジュニアチャンピオンになり、今シーズンシニアに上がったばかりでのグランプリシリーズ優勝は浅田真央以来ということで、真央二世として注目度がぐんぐんアップしてます。


でも・・・
佳菜子は真央とは全く違うタイプなんです。全然アスリートじゃない。


真央は無類の負けず嫌いで、とにかく2歳上の姉に負けたくない一心で誰よりも練習し、小学生の頃から「オリンピックに出る」と明言していました。対して佳菜子は「試合は好きじゃない」といいます。楽しくスケートを滑れればいいのであって、試合で人と順位を競うということは苦手なのです。そして「オリンピックには行きたくない、目指していない」とも繰り返していました。つまり、アスリートとして求められる闘争心とか高い目標とかそういうものがないのです。この点は本当に浅田真央とは全く正反対です。
世界で活躍するアスリートでこんな人は聞いたことがありません。真央に限らず世界レベルの競技者というのは何の競技だって高い目標を掲げ、試合に勝ちたいという闘争心を持って努力しているものだと思うのですが、村上佳菜子は例外のようです。

それにしても「楽しく滑る」だけでジュニアチャンピオンになっちゃうのだから、いったいどれほどの才能なのでしょうか。素人の私の個人的な見立てではスケートの才能自体は真央よりは劣るのではないかと思います。ただ、演技者としての感性が素晴らしい。あの笑顔や何気ない仕草一つ一つが見るものを惹きつけます。佳菜子の演技を見れば誰もが彼女を好きになってしまうような、そんな魅力に溢れています。

超が付くほど無欲で天真爛漫な村上佳菜子ですが、しかしバンクーバー五輪後そんな彼女に心境の変化がありました。あれだけ「オリンピックには行きたくない」と言っていたのに「オリンピックに自分も出たくなった」と発言しました。姉貴分の真央の渾身の演技を見て、心を動かされる何かを感じたようです。そして今期からはあこがれの存在であった浅田真央と同じシニアの舞台で戦うことになりました。

今シーズンに入って、NHK杯とスケートアメリカでそれぞれ3位と1位。ミスも多く、決して完璧な演技ではありませんが、シーズン前半ということで他の選手の演技の完成度も低く、結果として好成績になってます。そして試合後のインタビューでは以前よりアスリートっぽい闘争心とか欲とかが感じられるようなコメントが増えた気がします。それは彼女の成長と捉えることはできるのですが、逆にそのことで彼女の長所が失われないか心配な気もします。あの弾けるような人を惹きつける演技は「無欲」だからこそのものかもしれない、そんな気もします。そして順位や勝ち負けを気にするというのは村上佳菜子らしくないなんて勝手に思ってしまいます。

周囲のプレッシャーは右から左に受け流すくらいの気持で、いつまでも「楽しい」演技を見せてくれることこれからも期待してます。

posted by たじ |11:39 | コメント(1) |

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この記事に対するコメント一覧
Re:村上佳菜子の魅力

なるほど。
そういう見方もありますねぇ。
これから先、村上選手がどんな成長を
遂げていくのか、これで新たな興味や
見守り方が生まれました。

posted by Sd| 2010-11-19 13:45

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