2006年03月03日

開幕前日で私がオダっているだと? バカな! 私は冷静だ!-完結編-

赤黒戦士達に捧ぐ・・・(捧げるな!)

前回の続き


カーテンに囲まれたベッドの脇で服を脱ぎます。アナベルに残されたのは、トランクスと靴下のみ。そう、ベッドの周囲を覆っているカーテンを除いてアナベルを守るのはトランクスと靴下。いや、この際靴下などはなんの意味もない様に思われます。いわば物理的に何の防御にもならない「スタンドのサポーター」のような存在。
しかし、しかしだ!たとえ最後のディフェンス、トランクスという名のGKが破られたとしても、アナベルは素っ裸ではない、と言う最後の矜恃。そう、靴下がある。ビバ靴下!ビバサポーター!(違

などというアナベルの妄想とは無関係に事は進行します。
カーテンの外から「先生に入っていただいてイイですか?」というキラーパス。手を挙げて副審にアピールすることもできず、「イヤです」と異議を唱えることができるはずもなく、とりあえずトランクスからのオフサイドが無いとこを素早くチェックして、「は、はい」と力なく答えるのみのアナベル。
まあ、ここまで来たら腹をくくるしかありません。強い気持ちで立ち向かうしかないのです。
「先生お願いします」の声とともにカーテンが開けられます。
腰に刀を下げた用心棒が入ってくるわけもなく、先程の先生が入ってきます。あっさりと最終ラインは破られました
GKと1対1。アナベル決定的なピンチです。
先生はアナベルの足を診ています。「うーん、これはだいぶ出てますね。背中も見せてください」と、あちこちを診察していきます。お願いですからこれで勘弁してください・・・と弱気が顔を出すアナベル。
いや、この際ここでははっきりと言おう。アナベルの臀部とその周囲にも自覚症状はあった。しかし、そのためには・・・なんとしても最後の砦を守らねばなりません。頼んだぞ林!(違
でも飛び出し厳禁な・・・
という心配と裏腹に、再度の問診のあと「しばらく熱いお風呂や辛い食べ物は遠慮して・・・云々」諸注意事項のお話。
先生の決定力不足思いやりに助けられました。

と、思ったのもつかの間「じゃあ、発疹にお薬付けますね」とのお言葉。コーナーキックかよ!
ピンチはまだ続きます。アナベルの脳内に谺する林コール!
頼むからゴール前は空けるな!
看護師さんが近づいてきます。「あ。自分で塗れますから」と言葉のチャージにも「いえ、いいですよ~」と言って耳を貸しません。さすがプロです・・・手にしたチューブからしぼり出した軟膏を容赦なくアナベルの身体に塗っていきます。ベッドに腰掛けたアナベルの足に。うら若き白衣の天使が跪いて塗っていきます。

                妄想回路:強制オフ

いけません。大ピンチです。
ここで(トランクスからの)オフサイドハンドの反則はは失点直結どころかアナベルの人生ゴールデンゴール負けです。
決してファールは許されません。相手は怒濤の攻撃を続けます。足、腕、脇腹、背中、首とほぼ全身にお薬が塗られていきます。

「他にはないですかぁ?」と強烈なシュートが襲います。
「はい、ありがとうございました」と引きつった笑顔で、必死のディフェンス。「はい、それじゃあ服着てください。採血しますねぇ~」
おぅ。アナベルの脳内に谺する満場の安堵のどよめき
再び看護師さんの決定力不足慈悲に救われました。
危なかったよママン
ありがとう林!ありがとうサポーター!(違
アナベルは今日も強く生きていけるよ!

        あと16時間ちょっとで開幕だというのに何やってんだか・・・


posted by アナベル |20:48 | フクロウノソノ的日常 | コメント(4) | トラックバック(0)

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この記事に対するコメント一覧
靴下だけって

靴下だけってのもちょっとやだな。
脱ぐときはすぱっといっちゃってください。
すぱっと。

ただ、必要もないのに白衣の天使さんの前ですぱっとすること迄は要求しておりません。

以上 相方より。

posted by えぞももんが| 2006-03-03 21:01

Re:開幕前日で私がオダっているだと? バカな! 私は冷静だ!-完結編-

アナベルさん、お大事にぃ~(>_
そ、それからもう一つごめんなさいが!
アナベルさんが書いてくれたコメント。
ちゃんと間違っているのを消そうと思ったら…
正しいのを消してしまったようです(@_@;)
ごめんなさーい(>_<)

posted by みかんちゃん| 2006-03-03 22:24

Re:開幕前日で私がオダっているだと? バカな! 私は冷静だ!-完結編-

【映画評】自称ブロガーykkさん

 「今年最高の傑作。こんな診察室があったら私も行ってみたい。」

***********************
 行き詰る診察室でのドクターとの攻防戦、息もつかせず畳み掛ける看護士さんの迫撃戦から最後の白兵戦に至るまでの心情が克明につづられたこの一大戦記を私は一息つく間もなく読み上げました。
 こんなにも厳しく、そして甘く切ない戦場があったなんて。アナベルさんの理性に乾杯。

 

・・・いや本当にアナベルさん、最高です。W

posted by ykk| 2006-03-04 07:26

Re:開幕前日で私がオダっているだと? バカな! 私は冷静だ!-完結編-

似たような状況を経験したことがあります。
本当に「最後の砦」ですよね?(激爆)
これは男にしかわからない葛藤との戦いですね、アナベルさんお疲れ様でした!!

posted by ダイ| 2006-03-06 13:25

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