コンサドーレ札幌サポーターズブログ

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2017年08月04日

CVSの歴史 9、歴代担当者が語るのは、人集めの苦労。

 今回はちょっと長文です。

 前々回のエントリー(6)でも書きましたが、歴代のCVS事務局担当者からお話を伺う中で、皆さんが口を揃えておっしゃっていたのが 「人集めの難しさ」 です。
 いかに登録者を増やすか、いかに試合毎に必要な人数を揃えるか、いかに翌年も続けてもらうか、皆さん頭を悩ませていたようです。

 登録者数を増やすには 次年度も継続してくれる人を増やすと共に 新規の登録者を増やす事しかない訳ですが、継続率に関しては平均して7~8割に止まっており、毎年 2~3割の方は CVSから離れて行っている事になります。

 継続率が伸びない理由に関しては いろいろ言われますが、人それぞれ様々な事情があるでしょうし、理由も一つではないでしょうし、定かな事は判りません。
 ただ、よく耳にする理由には次のようなものがあります。
 ① 進学や就職、転勤等、仕事の事情。
 ② 出産や介護など、家庭の事情。
 ③ 健康上の理由。
 ④ 高齢化による体力的な問題。
 ⑤ 特に今年は開場が1時間早まり、拘束時間が長くなったのはきつい。
 ⑥ 選手との触れ合いを期待して入ったものの、実際には交流会くらいしか接点はない。
 ⑦ タダで試合が観られると思ったけれど、実際は休憩時間にちょっと見るくらい。
 ⑧ 支給されるのは小さな弁当と水だけで、日当はもちろん、交通費も出ない。
 ⑨ 記念品も年々ショボくなっていく。
 ⑩ 思ったほど楽しくなかった。
 ⑪ 他にやりたい事ができた。
   等々。

 

 初めの4つに関しては 止むを得ないですね。まずは家庭や家族、仕事、自分の事をきちんとするのが大前提で、その上で多少の余裕がある時にボランティアをするという事でないと続きません。また札幌に戻ってきたら、子育てが一段落したら、元気になったら、できれば大きくなったお子さんも一緒に、CVSをしましょう。お待ちしています。
 ⑥、⑦に関しても仕方ないですね。CVSにそんな特権や特典はありません。

 問題は⑤、⑧~⑩でしょうか。
 ⑤ は、開場時間が1時間早まると集合時間も1時間早まる訳で、遠方から来る人は大変です。また、拘束時間が試合開始の4時間前から試合終了後1時間の約7時間になりましたから、若い人でも結構大変です。既に他チームでは実施しているところもありますが、試合開始まで、試合終了後の清掃だけなど、拘束時間の短い担務シフトを考える必要があるのかもしれません。

 ⑧、⑨ に関しては、CVSも 当初は 日当 (初年度のみ、2000円) や 交通費 (500円のウィズユーカード)、ホームゲームの招待券などが支給されたそうですが、「赤字のチームを応援するためにボランティアをしているのだから 日当や交通費などは要らない、弁当も安いので良い」 と CVSの方から辞退した経緯があります。以前は登録すると貰えた試合の割引券も、これは辞退した訳ではないのですが いつの間にか無くなりました。
 しかし、日本ハムファイターズのボランティアは 交通費 500円が支給されますし、レバンガ北海道は 5回参加するとホームゲームの自由席引換券4枚が貰えます。マラソン大会のボランティアでは Tシャツやポロシャツ、ゴルフ大会では キャップやノベルティグッズなどが貰えるそうです。以前のエントリー(5)で紹介した他チームのボランティアでも 交通費やホームゲーム招待券などを支給しているところは少なくないようです。近年は様々なスポーツイベントでボランティアが活躍していますが、他のスポーツボランティアに比べると CVSは 見返りが少なく、負担が大きいという側面は否めないのでしょう。
 いろいろな意見はありますが、時代は流れ、周囲の環境が大きく変わってきています。自分たちがコンサドーレを支えているのだというプライドを持って永く続けているメンバーがいる一方で、コンサドーレの試合は観たことがないけれど、何かボランティアがしたいから という理由でCVSに入ってきた方もいらっしゃいます。この辺の対応も見直す時期に来ているのかもしれません。

 ⑩ に関しては、我々にも責任があります。せっかくCVSの仲間になってくれたのですから、もっとコミュニケーションを取って、楽しく担務できるようにしなければなりません。大変な事もあるけれど、それ以上にやりがいや面白さがあるのだという事を もっともっと伝えていきたいと思います。
 ⑪ に関しても仕方ないでしょう。世の中には面白い事があふれていますし、何に興味を抱くかは 人それぞれです。 
 

 現社長が就任して以来、クラブの営業収入は右肩上がりで伸びているようですが、まだまだ経営基盤は弱いままで、経費節減は必須課題です。
 担務の際の負担をなるべく減らすと共に、楽しくCVSを続けられるよう、いろいろ考え 行動して行きますので、何か良いアイデアがありましたら教えてください。
 一緒にCVSをしてくれる人も募集中です。 
 よろしくお願いします。 


【追記】
 昨日のエントリー(7)に 元CVSの naoさんからコメントをいただきました。naoさんは CVSの活動に違和感を感じて、「チケットを買って試合を観る」 というサポートを選択されたそうです。
 違和感の正体に関して、僕にも思い当たる事がありますが、これを書き出すと更に長くなってしまいますので、機会を改めます。少々時間を下さい。
 これら以外にもいろいろな理由があると思います。今回はあえて書きませんでしたが、かなり厳しいご意見も聞いています。これからの活動の参考にさせていただきますので、ステハンのコメントでも結構です。遠慮なく声を寄せていただければと思います。

                      (文責:青空)

posted by 青空 |21:21 | CVSの歴史 | コメント(7) | トラックバック(0)

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この記事に対するコメント一覧
Re:CVSの歴史 9、歴代担当者が語るのは、人集めの苦労。

今年、13年ぶりにCVSに登録して思っていることは
「最後のゴミ集めに問題あり」
ということです。ドーム側の事情は知らないけれど、どうして大人数が集まる場所であれだけの区分をして捨てろとしたのか、個人的には首をかしげています。
おまけに、その場所で人が滞るし、正しく区分して捨てているとも限らないから、CVSが手分けして正しく捨て直すわけで、二度手間です。
13年前は今のような区別をせずに捨てることができたから、却ってラクだったのを覚えています。

posted by VitaminB2| 2017-08-04 22:53

Re:CVSの歴史 9、歴代担当者が語るのは、人集めの苦労。

>Vitamin B2 さん 
おっと、懐かしいHNだ! 
ゴミの分別は面倒ですが、リサイクルは時代の要請ですからやむを得ないでしょうね。
ただ、プラスチックごみにしても、汚れたものは一般ゴミ、汚れの少ない物は包装用プラスチックなのですが、この辺のルールはちょっと判りにくいし、どちらに捨てるか判断に迷うものもあります。お客様が滞留しないゴミ箱の配置などを含め、まだまだ改善の余地があると思います。

posted by 青空| 2017-08-05 07:37

Re:CVSの歴史 9、歴代担当者が語るのは、人集めの苦労。

続けたくなるCVSとしては、選手にももっとCVSに対して何か発言してもらえるといいんじゃないかと思います。
これは現メンバーは言いづらいかも…と思うのですが、CVSという縁の下の力持ちの存在無しにはもう試合は成り立たないからです。
CVSの一人一人のモチベーションを上げるには選手に、声を出しているサポーターと双璧くらいに存在を認めてもらうのが一番ではないでしょうか?

あと、チームにもメールしたのですが、短時間担務とCVSを支える為のCVSを作ると言うのはどうでしょうか?
具体的に言うと、そんなに忙しくない担務のところを2交代制にし、拘束時間を4~5時間に短くする。

その他、CVSをする為の託児所があったら結婚・出産・育児でCVSを離れた人たちに、また参加してもらえないでしょうか?
実際に自分が子どもがいる立場になると、あのスタジアムの雰囲気はワクワクするものです。
でも、子どもがいると土日などは奥さんや旦那さんに悪いなと思って自分の時間として使うには気が引けてしまう人が多いはず。
戻りたくても戻れない人たちもいると思うんですけどね…。

P.S.
VitaminB2さん、私も知ってる方ですね(笑)

posted by ユウ| 2017-08-05 15:51

Re:CVSの歴史 9、歴代担当者が語るのは、人集めの苦労。

ユウさん
引き続きのコメント、ありがとうございます。

>CVSの一人一人のモチベーションを上げるには、選手に存在を認めてもらうのが一番ではないでしょうか? 
 その通りだと思います。クラブも一応CVSの存在を選手に伝えているようなのですが、まだまだ認識は薄く、CVSを知らない選手もいるように聞きます。別に何かをして欲しい訳ではありませんが、存在くらいは知っていて欲しいですね。
 近年、スタジアムDJの方が 開場前のアナウンスでCVSにも「今日もありがとうございます、一緒に頑張りましょう!」と声を掛けてくれる事があり、これだけでも結構嬉しいものです。
 
>短時間担務と、CVSを支える為のCVS 
 短時間担務は僕も提案しましたが、CVSを支える為のCVSという発想は無かったです。
 これまでもお子さんを家族に預けて参加してくれるCVSさんはいましたが、そうした個人の努力に頼るのではなく、積極的に受け入れ態勢を整えていくという事を考えて行くべきなのでしょうね。
 過去に厚別に一般サポさん向けの託児所のような施設を設置した事があった記憶があります。子育て経験者のCVSは大勢いますし、実現は可能だと思います。 

posted by 青空| 2017-08-06 07:22

Re:CVSの歴史 9、歴代担当者が語るのは、人集めの苦労。

>別に何かをして欲しい訳ではありませんが

ここ!がCVSの良いところでもあるのですが、傍から見ると可哀想な点でもあります。
でも、CVSの一人一人は選手やチームにもっともっと感謝され、存在を認めてもらうべき存在だと思います。
じゃあ、CVSが一人もいなくなったら?? →経費がかかる→チームの利益減→選手の年俸も減 じゃないでしょうか?
チームも選手も困りますよね。

立場上、すごく伝えづらい内容だと思うのですが、ここが一番重要なんじゃないかと私は思います。
約20年もやっていて存在を知らない選手がいるとは??
チームもうちにはサポーターも静と動の2種類いるんだくらい思ってもらいたいものですね。
試合運営をしているスタッフもチームを応援している存在だと他チームにも浸透すれば、コンサのホームゲームは恐ろしく脅威になると思うんだけどな…。

あと、託児に関しては短時間担務とセットで考えた方が良いかもしれません。
子どもを約7~8時間、知らない人に預けるのはやはり多少不安なものですし、子どもへの負担を考えるとやはり短時間担務は必要です。
もっと細かく考えるなら、インフルエンザなどが流行る時期に託児所利用の方は担務を除外(子どもの体調でドタキャンの可能性が他の時期より高くなるから)、できたら託児スタッフが子どもたちを連れて観戦できるエリアがあれば尚よし。

これからは「CVSとしてどうやって働いてもらうか」を考えて、他のチームがやっていない新しいことをするしかないんでしょうね。

この案は私が札幌にいたらCVSをやりたかったから考えた案です(笑)
もし今でも札幌在住だったら、どのような条件があれば参加したいと思うかを考えました。

CVSから離れてかなり経っているので、現実に即していない部分が多いかと思いますし、現場の皆さんにしたら「こんなの無理だよーーー。」と言いたくなるかもしれませんが、お許しください。

posted by ユウ| 2017-08-06 09:22

Re:CVSの歴史 9、歴代担当者が語るのは、人集めの苦労。

お疲れ様です。
取材6割、執筆4割まるで山崎豊子の世界ですね。
その中から青空さんの並々ならぬ情熱と決意を感じます。

この件に関して、青空さんは触れていませんが。ファイターズボランティアスタッフの存在です。現在ファイターズボランティアスタッフはCVSの2倍以上の登録があるそうです。今年の2月に「2017冬季アジア札幌大会」が開催され、後日「笑顔が支えた」という8Pの小冊子が送られてきました。4,293人の運営ボランティアが活躍という記事などが掲載されているのですが、最後のページに「スポーツボランティア募集情報」という記事も特集されました。ファイターズボランティアスタッフ・コンサドーレボランティアスタッフ・レバンガボランティアスタッフ・他(スッポトボランティア)なのですが。
ファイターズボランティアスタッフ募集要項①②省略 ③……5回以上参加可能な方。6月3日(土)の説明会に出席が必要。インターネットの閲覧が可能な方でメールアドレスをお持ちの方。④ユニホーム貸与、弁当、お茶、交通費一流500円⑤以下省略  ③はハードルを上げているのか?このハードルを超えて若者たちの参加が増えているとか。この3のボランティアを一括で比較できるのは検討する側としてはありがたいのですが。サッカーが好き・コンサドーレを応援したいという人なら良いのですが、ただ単にボランティアをしたい考える人たちは交通費の500円の有無は大きな選択肢となります。以前に仲間のNさんからパークゴルフ(もしかしたらゲットボール)で多くのボランティアが集またのですが、多くのボランティアが集またことで安心し、翌年から交通費をカットしたらボランティア数が半減したという話を聞きました。
今日(8月6日)の朝日新聞の25面に、いま子どもたちはデーターで読み解くという記事があり。
「中学生の運動部員数トップ10が掲載されています、1位ソフトテニス2位バスケットボール3位卓球4位サッカーそして7位軟式野球………です。13年度にサッカーと軟式野球の順位が逆転したそうです。学生時代に部活でサッカーをした若者野球をした若者その数はどちらが上にしろ、あまりかけ離れていないのではないでしょうか。だから、やり方次第でファイターズと同じくらいにCVSの若者を増やせればと淡い期待を抱くのは浅はかでしょうか?

ユウさんの。「短時間担務」の件ですが、同じ考えを持つ人が多くいて何人もの人から同様の提案を受けていると思います。私は6年前先々代のCVS担当者に「短務」「コンッパクト担務」という表現で提案しています。その回答は「貴重なご意見ありがとうございます。検討課題とさせていただきます」と返信されるのですが。これは国会答弁だと先送りということらしいです。

④高齢化による体力的な問題の件なのですが、基本的には仕方がないことなのですが、ゴミ拾いから解放すれば少し先延ばしになると思います。体力的限界でCVSから戦線離脱した仲間たちからの話を聞くとドームの階段が辛かったと必ず言います。

posted by 野 風| 2017-08-06 13:39

Re:CVSの歴史 9、歴代担当者が語るのは、人集めの苦労。

久しぶりに見たら自分の名前があってびっくり(笑)
コメントの皆さんは、CVSへの熱い思いが感じられますね。

私の違和感を少し話させて下さい。

ボランティアを始めたときは、手弁当が当然というか交通費は
もちろんお弁当や記念品などに会社がお金を使うことに抵抗を
感じていました。
そんなお金を使うなら少しでも早くチームの財政を立て直して
ボランティアを使わなくても良いくらいの会社をHFCには目指
して欲しい…と。
そんな時に、HFCがボランティアの○年勤続の表彰というのを
目にして何か違う…と、HFCは自立を目指さないのかな?とか
ボランティアと共存しようと思ってるのかな?とか色々と考え
ていました。
CVSをHFCがどういう位置付けて見ているのかが分からず(自分
が知らなかっただけかも)、なんだかなぁ~と感じていたように
思い出します。

ボランティアにはいろんな人が集まってきます。もちろん私も
その一人なのですが、担務はだいたい何人かで組むのでその何
人かが同じ方向を向けない時があったのも引っ掛かる要素でした。

ボランティアをされている方が何を求めるかは、それぞれですし
継続をしてもらう方法を考えた方が良いのか、新規の方を増やし
て新しい風を入れるのが良いのか…悩み所ですよね。

なんだか、青空さんの熱心さをみて来年辺り復活しようかなと
思っちゃいました(笑)

posted by nao| 2017-08-07 21:57

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