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2010年01月31日

あの頃オレ達アホだった History in the 80's  011

練習時間の1/3は球拾いで楽をしているとはいえ、

ついこの間まで小学生だったヒィ達1年生が、

上級生と同じフィジカルトレーニングはキツいものがあった。

新卒で赴任したサッカー部顧問のヒロユキ先生は容赦無い。

特にツラかったのが「永遠ダッシュ」と呼ばれる、

ゴールラインからハーフラインまでのダッシュ。

折り返しはジョギングでこれを繰り返す。

通常は日によって10~50本だったのだけれど、

ヒロユキ先生が本数を言わない時は、

先生の気分次第。

1~2時間続くこともある。

いつ終わってくれるのかわからず、

永遠に続くような気分になるから永遠ダッシュ。

この日だけは、

グラウンドの反対側に見える、

特にたいした動きの無い野球部の練習がうらやましく思えた。


ただ、3年生もさすがに疲れるのか、

永遠ダッシュの日はそんきょも無く早く帰れるのだった。


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posted by beat91 |10:35 | あの頃オレ達アホだった | コメント(0) | トラックバック(0)

2010年01月30日

あの頃オレ達アホだった History in the 80's  010

練習始めのアップのランニング中、

サイドステップやクロスステップ、

スキップなども組み入れられている。

けれど、

スキップができないのが3年生のマサ先輩。

同じ足を2度つけばいいだけなのだれど、

何をどうやってもうまくいかない。

しかし、1年生はそれを見て笑うと、

また練習後のそんきょの時間が長くなるので、

こみあげる笑いを必死にかみ殺す。

マサ先輩の弟は、

同じサッカー部でヒィの同級生のキー君。

キー君によると、

子供の頃からスキップはまったくできなかったそうで・・・

マサ先輩のスキップは、

ただ滞空時間の長いジョギングでしかない。

マサ先輩、

お願いですからスキップできるようになってください・・・


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2010年01月28日

あの頃オレ達アホだった History in the 80's  009

R中サッカー部の目標は、

とりあえず全道大会出場だ。

ただ、R地区でサッカー部のある中学校は、

3つだけ・・・

・・・・・・

3チームが総当りで全道大会出場を争う。

前年秋の段階で、

R中はこの3チームの中では敵無しだったので、

出場は確実。

全道大会出場して1勝しようや、

なんて3年生達は言っていた。

この時点でプレッシャーなど何も無かったR中サッカー部。

後々、全道大会出場と1勝が、

重く重くのしかかってくることになる・・・


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2010年01月27日

あの頃オレ達アホだった History in the 80's  008

4月半ば、

ようやく雪も溶けグラウンドの土も乾き、

外での練習が始まった。

1年生はまず練習前に、

飲料用に空き瓶を洗って水を入れたものを数十本用意し、

レーキでグラウンドを整備する。
20100127-01.jpg


ランニングから二人一組での、

ヘディング、トラップ、パスなどの基礎練習までは、

上級生と一緒にやらせてもらえるのだけれど、

ゴールを使ったシュート練習以降は、

ゴール裏で球拾いに走り回る。

その間はずっと大声を出し続けなければいけない。

ヒィは懸命に大声を出し続けながら、

いつシュート練習とか出来るようになるかな?

その前に、いつまで部活続けられるんだろ?

先輩達の目を気にしながら、

そんなことを考えていた。


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2010年01月27日

あの頃オレ達アホだった History in the 80's  007

ある日、授業を終えて、

練習前に部室に入った。

(゚Д゚)オィーッス!

2年生が4人、学生服の襟を内側に折込んで着て並んでいる。

当時ヒットしていたシャネルズの『ランナウェイ』を振り付きで歌わされていた。

3年生が先週、1週間以内に振り付きで覚えてこいと命令していたらしい。

まだまだビデオデッキなど1台数十万円する時代で、

家庭に普及していない頃。

歌って踊った2年生の苦労は並大抵ではなかったかと(笑)

とにかく3年生は下級生をおもちゃにした。

ヒィの母や叔父、叔母も通ったという、

築数十年のオンボロ校舎。

落書きだらけの部室の壁に、部の教訓が書いてあり、

それを覚えさせられ、唱和させられる。

(゚Д゚)キョウクーン

(゚Д゚)ヒトーツ 「今日も元気だムスコが硬い!」

(゚Д゚)ヒトーツ 「今日も元気だムスメが開く!」

(゚Д゚)ヒトーツ 「いつも優しい3年生!」

(゚Д゚)ヒトーツ 「いつもニコニコ2年生!」

(゚Д゚)ヒトーツ 「いつも元気な1年生!」

(゚Д゚)ヒトーツ ・・・・・・以下延々と続く・・・・・・

ここでやっていけるのか?

ヒィはそう思い始めていた。


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2010年01月26日

あの頃オレ達アホだった History in the 80's  006

4月も10日を過ぎ、

グラウンドの雪も無くなりかけてきた。

もうすぐ外での練習が始まりそうだということで、

ヒロと一緒にスパイクを買いに行った。

どんなのを買っていいものやら、

全然わからなかったのだけれど、

スタッド取替え式という、

サッカー初心者には興味を引くスパイクに目が釘付けになり、

初めてのスパイクはアシックスの、

シャペ308。

20100126-00.jpg


本来は雨の日や柔らかい芝生用のスパイクであるけれど、

カチカチの土のグラウンドでも、

毎日毎日このスパイクで走り回ることになった。


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2010年01月25日

あの頃オレ達アホだった History in the 80's  005

そんきょは週に1~2度。

15分から30分くらいやらされた。

始まって30秒もすると、

足がガクガク震え始め、

猛烈な筋肉痛がやってくる。

辛かったのだけれど、

クラスメイトで野球部のダイに聞くと、

彼らは毎日1~2時間のそんきょだった。

野球部より全然楽なんだな・・・

そんな思いからか、

サッカー部を辞めてしまおうとは思わなかった。

ただ、サッカー部より数倍シゴかれる野球部は、

プロ野球で2000本安打を放ち名球会入りし、

監督として日本シリーズ優勝経験もあるOBがいる、

北海道でも有数の強豪チームだった。


サッカー部の先輩は、

後輩イジメよりは自分たちの楽しみを優先するらしく、

野球部よりは早く帰ることができた。


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2010年01月24日

あの頃オレ達アホだった History in the 80's  004

2日目の練習が終わった。

その日もヒィは5回のリフティングがクリアできなかった。

とぼとぼと部室に戻る。

そこでヒィは、

人生初の痛烈な上下関係という洗礼をお見舞いされた。 

部室に全員が戻ったところで、

3年生でキャプテンのガシさんが、

「今日はまず2年が見本を見せてやれ。

今日の反省~っ!」

「ハイっ!」

2年生が整列し目をつぶる。

2年  「今日はaqws#er$tyuk゜dle※bw;eっしたー!!!」

     「今日はqaw_sedrft゛gyhu$ij#koplっしたー!!!」

     キョウハ(≧口≦;)・・・・ッシター!!!

     ・・・・・・

     ・・・・・・


    順番に以下人数分続く。

何を叫んでいるのかはわからないが、

とにかく大きな声で今日の反省点を叫んでいるようだ。

そこで3年生が、

「お前らそんなにいっぱい反省することあんの?

じゃ、そんきょして反省しろよ」

俺・・・そんきょってなんだべ???

ソンキョ?(゚Д゚≡゚Д゚)ナニ?

そこで2年生が見せたものは・・・

20100124-00.jpg


目をつぶり、つま先で立ち、

膝を90度くらいに曲げ両手を上げる。

1分もしないうちに2年生の膝がガックンガックン震え出す。

剣道の蹲踞に似ているからそんきょと言われているのだろうか?

反省点を言えというから言っているのに、

言ったら言ったで、こんな妙な格好をさせられる。

12歳のヒィ、人生で初めて見るなんという理不尽な光景。

というか、明日からこの状況は我が身らしい。

2年生は15分ほど、そんきょをさせられてから、

やっと3年生のお許しがでた。

まだ寒い北海道なのに汗がダラダラ流れている。

ゼェゼェ(TДT)ハァハァ・・・

その後、野球部の3年生が部室に入ってきて、

くだらない話を小一時間ほどして3年生が帰っていった。

2年生が1年生に、

「明日からお前らだからな。頑張れよ」

と言って帰って行く。

もう夜の8時だ。

前途多難な中学校生活が本当の意味で幕を開けた。


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2010年01月24日

あの頃オレ達アホだった History in the 80's  003

たった5回のリフティングさえできずに、

練習初日は終わった。

部室に戻る前に、

2年生のタクさんが1年生を集めた。

「今から部室に戻るけれど、

1年生は上級生より先に帰ってはいけない。

先輩と話すときは必ず敬語をつかうように。

とりあえず、今日のところはそれでいいから」

隙間風の吹く、

古い木造校舎の廊下を歩き部室に戻る。

2年生、3年生が着替えながら雑談をしている。

1年生はジャージのまま立ち続けて、

上級生の帰りを待つ・・・

・・・・・・

待つこと1時間。

ようやく3年生が帰り、

2年生も帰っていった。

練習は夕方5時半に終わったのに、

もう7時近かった。

1年生も着替えて帰路についた。

そして翌日、

タクさんが言った、

「とりあえず、今日のところはそれでいいから」

の意味を思い知ることになる。


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posted by beat91 |09:46 | あの頃オレ達アホだった | コメント(0) | トラックバック(0)

2010年01月23日

あの頃オレ達アホだった History in the 80's  002

ヒィと同じ一年生は10数名が入部し、

初めての練習に参加した。

4月初めのグラウンドはまだ雪に埋もれているので、

体育館を使っての練習だった。

R市には小学校のサッカークラブが無く、

一年生は全員サッカー未経験者だ。

まずはリフティングから始まった。

目標は5回。

そのたった5回ができない。

ヒロはすぐにできるようになったのに、

ヒィはその日一度も5回をクリアすることなく終わってしまった。

前途多難・・・


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posted by beat91 |23:11 | あの頃オレ達アホだった | コメント(0) | トラックバック(0)