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HN:たじ たこ焼きの移動販売「ほっと12」の店主です。 2001年からコンサドーレのサポートシップスポンサーを継続中。 このブログは旧題「たじ争論」でしたが2010年より「たじの○○な話」に改題致しました。 個人的に好きなことや興味のあること、気になったこと、その他いろいろを特にサッカーやコンサドーレにとらわれずに適当に書いてこうと思ってます。

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二重契約

2008年02月07日

プロ野球、パウエル投手の二重契約が問題となっている。
もともとパウエルはオリックスと交渉していて、FAXで送られた契約書にサインしたという。その後、パウエルはソフトバンクと契約。こちらはFAXではなく原本。
パウエル本人はオリックスとの契約を断った後、ソフトバンクと契約したので二重契約ではない、と主張しているが、オリックス側はFAXにサインした時点で自らの契約が有効だと主張している。

さて、道義的問題は別にして、契約理論上の問題について考えてみる。
そもそも一般的に契約とは両者の合意があれば良いのであって、必ずしも契約書の存在は要件ではない。だからスーパーで買い物してもいちいち契約書を作らないのである。しかし、契約内容が多岐にわたる場合や、契約締結から完了までに期間がある場合は、その合意内容を書面化しておかないと「言った言わない」で揉めることとなる。そのために契約書が必要なのである。業界によっては○○業法のような法律のなかで契約内容を書面化することを義務づけている場合もある。契約書とはあくまでも契約内容を証する書類である。その意味では「FAXだとしても有効」というオリックス側の主張は間違いではない。しかし、私は純粋に裁判で契約の有効無効を争ったらオリックス側は不利ではないかと思っている。FAXがどうかという以前に、「そもそも合意はあったのか」ということがこの問題の最大のポイントである。パウエル側の主張では、そのFAXにサインしたのはビザ取得などの手続きを進めるために便宜的に行ったことであり、契約の合意の意思表示のつもりはなかった、としている。サインしておいてその言い分が通るのかどうか、ということになるのだが、やはりFAXであることにオリックス側の弱さがあるように思う。つまり、FAXにサインをすることの意味、という点でオリックスと見解が一致していない、合意していない。パウエルはFAXにサインをしても最終的な契約の合意にはならない、と考えていたと思われる。法律の専門家でなければ、一般的にそう考えても不思議ではない。だとしたら、やはりオリックスとパウエルは契約の合意に至っていなかった、ということになる。このパウエル側の主張をオリックス側が崩すためには「FAXにサインするということは最終的な契約の合意に当たる」ということをパウエル側に説明し、パウエル側もそう認識していた、ということをオリックス側が証明しなければならない。しかし、その証明は難しいのではないか。仮にソフトバンクが提示した金額(約2倍)に目がくらんでパウエルが嘘を言っていたとしても、それが嘘だとオリックス側が証明できなければ契約の正当性を認めることは難しい。

しかし、現実にはオリックスもパウエルも、そしてソフトバンクも裁判をおこして争う意思はないようだ。あくまでもプロ野球界内部の裁定に委ねるということのようである。今のところ、パ・リーグが示している裁定は「契約はソフトバンクが有効。ペナルティーとしてパウエルに3ヵ月の出場停止処分」ということのようだが、この裁定には三者とも納得していないようで、今後どうなるかはまだ推移を見なければならないようだ。
なんとなく、三者の言い分に白黒つけられずに半端な裁定をしたようで、各々が納得できないのも当然のように思う。それよりも私が気に入らないのは根来コミッショナー代行。問題をパ・リーグに投げっぱなしで自らは何もしようとしない。この問題をリーグの問題とするならば、もしセ・リーグとパ・リーグで同時に同じ問題が発生し、それぞれのリーグの裁定が異なったらどうするのか。あるいはリーグを跨いだ問題になった場合にどうするのか。コミッショナー(代行)がプロ野球全体の問題として自ら考えないでどうするんだ、と強い憤りを感じるのである。

過去には「空白の一日」なんて事件もあった。その他、法、システムの抜け道を利用したと思われる契約も過去たくさんあった。結果として、その後抜け道防止策として新しいルールが作られていくことになる。今回の問題も、どう決着するかはわからないが、また一つプロ野球界に新しい契約上のルールが作られることだけは間違いない。


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post by たじ

12:48

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