2018年02月02日
~進化~ ミシャによる進化⑯2次ハワイ・キャンプの狙い
本日は、第一次沖縄キャンプ終了し、明日から出発の第二次ハワイキャンプまでの「貴重なオフ・束の間の憩い」、たった2日間ですが、ハードキャンプに参加して来た選手のフィジカルコントロールには丁度良い「オフ日」、なんですね。
心身ともに、リフレッシュし、新たに闘志も注入し、明日からのハワイキャンプに突入です。
しかし、ハワイキャンプは、文字通り「地獄のキャンプ」です。
1.第二次キャンプの目的・狙い
沖縄キャンプの目的は、チーム全体の把握~全体フィジカルアップ~新戦術を全体に提示しチーム全体基本レベル浸透~新戦術の各選手毎の実践度による理解認定~戦術理解度とポジション適性・合致度によるAチームの骨格作り、を実戦形式・テストマッチにより、図るものでした。
そのため、全選手対象のコンセプトから、
・テスト起用も「各選手の戦術理解・実践度に拘わらず、平等機会」の起用
・想定フィジカル(運動量・スプリント量)への到達度も問わない、実戦形式による「一律フィジカルトレーニング」を基本とし、最後の浦和・沖縄戦の2練習試合のスタート順程度に、選手の個別選定・判定は反映させないものでした。
しかし、第二次「ハワイキャンプ」の目的・狙いは、単純・明快で、
最強の「A=トップ チーム」の編成です。
以下そのポイントを。
①Aチームの想定選手数は11名ではなく、ミシャのコメントにある「17~18名」との様ですが、そこに達するか、不足するかが、ハワイキャンプに係っています。
②Aチームの共通条件は、【戦術理解と実践】度が一定レベル以上、に尽きます。
・戦術理解とは、「正しいプレイ予測が、出来るか・分かるか」ですね。
つまり「いつ(タイミング)、
どのポジションに進み(素早い運動量)、
どのプレイをするか(プレイ実践度)」 の認識度合いです。
・実践とは、「チーム共通戦術=想定プレイをその通り(以上)に
実践できるか」 となります。
実は、ミシャコメントに再三出て来る「選手の運動量」が
Aチームの最低条件とされますが、それはちょっと的外れの捉え方です。
意味するところは、
「最適なタイミングで、そのポジションに到達しているか」で、
戦術理解の領域に関連しています。
例えば、具体的に「パス交換」の例ですと、
~◇選手がパスを出し、△選手が☆位置でパスを受ける~
とのチーム戦術の場合、
パスを受ける△選手が、最適なタイミングに、
☆位置に到達が 必要ですね。
その場合の、☆位置が、ミシャ戦術では、
相手陣を崩す位置だったり、相手陣が整備前のタイミングだったり
します。
そして、
その☆位置に、最適タイミングで到達するには、
第1に、正しい理解、その上で、
第2に、スプリントや絶え間ない運動量が必要となります。
ミシャコメントの「運動量の不足選手」の指摘は、
第1の理解度、と
第2のその位置取りへの運動量の2つを指しているものでした。
ミシャコメントの「散歩している様だった選手がいる」の意味は、
「戦術に合致した自分の位置取りが分からなくなり、
右往左往している状態、との指摘」だったと思います。
もう一つのポイントが、
「決定力」で、得点チャンスを「得点」に実現する課題です。
ミシャ式「シュート練習」=「決定力アップ」トレーニングも期待です。
2.第2次キャンプ目的・狙いに向けた現状
現在、合格圏到達に近い順に選手を把握し、「現Aチームは浦和戦・沖縄戦の第一試合起用選手だつた」という事が本日の「ノノラジ」で社長より漏れて来ました。
しかし、沖縄戦の第2試合に起用した選手が、その劣後を挽回するべく「一気に挽回を図るプレイ」を展開し、浦和戦での第一試合でのミシャからの「散歩しているかのように見えた」コメントもあり、
Aチーム編成のための選手現況レベル把握と選択を、この9日間(2/3~11)キャンプの練習中TGとPRC・試合で、骨格完成の成算・予定です。
そのため、
今までとは、スピード・運動量を更に超えるハード・テストが待っています。
そして、その結果が、
・Aチーム要員(スタメン+バックアップ)となるのか、
・試合起用は当面想定されず、不足の「戦術理解か、実践するための運動量か、その両方か」を時間をかける形でトレーニングされる組か
が、分岐し、選手個々の今シーズンの成功・失敗のスタートを決定してしまいます。
肉体的に超ハードですが、精神的にもハードなキャンプで、「地獄のキャンプ」となる所以・理由です。
敢えて、現時点で、Aチーム・Bチームに分類しても良さそうな選手を考察してみます。(合格圏に近そうな順に記載)
Aチーム;【当確】駒井【有力】三好・ジェイ・小野・福森 程度まで。
Bチーム;【決定】深井(未だ全く無理で運動量が遥かに不足)・河合・阿波加・荒野の程度まで。
気になる選手は、
都倉(戦術理解度・タイミング遅れが顕著で、Bチーム起用とされている理由。沖縄戦から上昇し始め今後で追いつきですね)・稲本と横山と菊地(戦術理解度はまあまあ、タイミング・スピード遅れでBチーム起用)・チャナ(戦術理解度・体幹等フィジカルでBチーム起用)の5選手は、課題点が現在表面化し、若干壁に向き合っている選手ですね。
内村・ミンテ、菅の抜擢テスト選手は注目です。しかし、元々、長短が明らかな選手で、新戦術への理解は一歩進んでおり、そのまま、Aチーム入りも十分な可能性です。
宮吉・ヘイス・兵藤・ソンユン・菅野・白井・進藤は、これからですが、ほぼ順調にAチーム入りを目指す。宮澤・田中・早坂は、未だ適否未定で、これからの厳しいテスト次第。
いずれにしても、ここからです。
先行している選手は、更に「戦術理解と実践」を上昇させ、出遅れた選手は、挽回に賭ける9日間となります。
最後になりましたが、皆さん、
ミシャの求め、構築しようとしている「戦術理解と実践」によるチーム力(戦力)は、どこまで・どの位だと思われますか?
監督就任の直後は、「J1中位以上・2017シーズンと同程度かちょっと超える」位の期待感で迎えられ、そのままその程度だ、との認識でした。
しかし、沖縄キャンプ~ハワイキャンプを進めていく中で、
実はそれではない、との内容・想い・想定が垣間見えた様に感じています。
ミシャ監督の想いと想定は「J1上位チームと互角の戦いとなる戦力」の構築だと思います。つまり「J1トップ・チャンピオン」も狙う姿勢と想いで、戦力構築・準備中、との事です。
確かに、選手年俸の合計値、チーム資金力からは、著しい劣後の現況でも、「戦術とその実践度の高さ」で勝負は可能であり、リーグを闘うのならぱ「トップ位置・チャンピオン」まで想定・狙うべき、との思想ではないか、
そのための、リーグ屈指の「ハードキャンプ」である、という事では、と思います。
至高のサッカー観・世界を持つミシャですので、十分にあり得る話に思えますね。
3.ちょっと横道~流れ弾の行き先~
1/27浦和とのテストマッチは、おもわぬ反応・影響があった様です。
0-5の浦和完勝の試合結果に見えますが、
試合内容は、浦和はまるで昨シーズンの札幌の様な「ロングボール放り込み」での攻撃しか展開出来ず、中盤に「くもの巣状守備網」を敷くコンサ守備陣に、パス交換を阻止され、逆にコンサが浦和の様な華麗な連続ショートパスを展開する「パスサッカー」を行う試合に終始し、浦和の得点も、陣形を崩されたものではなく、個の力の「ミドル・ロングシュート」とコンサ陣内のミスによるものでした。
その不良内容を受けた浦和での反応・対策の記事がリリースされていたものです。
『システムを変更。以前の4―5―1布陣と形は変わらないが、両サイドMFが高い位置を取り左右のFWとして、中央のFW興梠と共に3トップを形成する4―3―3に。クラブ内で意識づけされているという。左FW武藤は「今年は自分たちがボールを保持してゲームを進めることを目指す。」』との内容。
浦和の生命線の筈の「パスサッカー」を、コンサとの試合で再確認し、システム修正したもの、です。
という事で、1/27練習試合での「コンサ試合内容の良さ」を裏付けてくれる内容でした。
ノノラジで社長も「紙一重での得点獲得有無(決定力が課題)の試合で、チャンス構築など内容は良かった」と言っていました。
posted by yuukun0617 |13:41 |