2017年12月06日
~進化~ J1リーグ2017選手保有戦略と2018への展望①
~進化~2017シーズンの振り返りと次シーズンへの展望 シリーズを始めましょう。
第一弾は、「選手保有戦略」がテーマです。
2017J1チームの確認の中で、コンサの良・悪箇所を浮き出せれば成功です。
その前に、現時点での契約更新・非更新状態です。
〔契約更新 決定〕 4(内、育成1・外国籍1)
25 GK ソンユン 4 DF 河合 44 MF 小野 40 FW 藤村
〔契約更新 見通し〕9(内、外国籍3・提携国1)
24 DF 福森 32 DF 石川 2 MF 横山 15 MF 菊地 17 MF 稲本 18 MF チャナティップ 9 FW 都倉 11 FW ヘイス 16 FW ジュリーニョ
現在、13選手まで保有見通し。
〔交渉中等、未定〕 17(内、育成9・外国籍1)
交渉中全選手が契約更新となると、30選手(内、育成10・外国籍5・提携国1)で、A契約の新規加入枠は「5選手」分(外国籍・提携国枠満了)
〔レンタル(元)〕 6(内、外国籍1・育成5)
GK1・DF4・MF1
レンタルバックは、GK阿波加は必須で、候補は、DF櫛引・DF前貴・MF中原があり、30選手にその分上乗せ。
〔契約非更新 決定〕6(内、外国籍1)
1 GK 金山 ・・岡山へ移籍
30 GK 杉山 ・・東京ユナイテッドFCへ移籍
5 DF 増川 14 DF 上原 19 DF 石井 23 MF マセード
契約交渉前での非更新は6選手。あとは、契約交渉の中での決裂で増加があるかどうか。
〔コーチ陣〕14(監督・5コーチ・3トレーナー・他4)
監督 四方田 ⇒ 2018ヘッドコーチ
コーチ 名塚 ・・ヘッド役
コーチ ブルーノ・クアドロス・・外国籍担当
コーチ 沖田 ・・分析・戦術・トレーニング
コーチ 竹内
コーチ 赤池 ・・GK
トレーナー 佐川 ・・故障・回復
トレーナー 田中
トレーナー 内藤
セラピスト セウソ
マネージャー 李
通訳 鈴木 ウリセス
エキップ 相川 裕太
〔新コーチ〕 2
コーチ 杉浦 ・・兼監督通訳(ケルン大でブンデス研究の理論派)
コーチ 長嶺 ・・分析・戦術
現在コーチ陣は、将来戦力としても保有継続で、
監督・1ヘッドコーチ・7コーチ・3トレーナー・他4で計16名体制。
では、
1.年齢別保有構成
J1リーグ全チームの年齢別保有構成と順位の相関を確認します。
年齢分類 A-19 B-20-24 C-25-29 D-30-34 E-35-39 チーム計
1位 川崎A2 B11 C 8 D4 E1 26名
順位 ⑬ ③ ⑪ ⑯ ⑫ ⑱
73%
2位 鹿島A2 B10 C 9 D5 E2 28名
⑬ ⑤ ⑩ ⑬ ⑦ ⑯
67%
3位C大阪A8 B10 C12 D8 E1 39名
④ ⑤ ③ ⑥ ⑫ ③
56%
4位 柏 A4 B12 C 8 D5 E1 30名
⑧ ② ⑪ ⑬ ⑫ ⑪
66%
5位横浜FA6 B11 C 8 D4 E1 30名
⑥ ③ ⑪ ⑯ ⑫ ⑪
63%
6位 磐田A3 B 8 C13 D7 E1 32名
⑩ ⑫ ② ⑪ ⑫ ⑧
65%
7位 浦和A1 B 4 C11 D9 E3 28名
⑰ ⑯ ⑤ ③ ③ ⑯
53%
8位 鳥栖A7 B 4 C 8 D9 E1 29名
⑤ ⑰ ⑪ ③ ⑫ ⑬
40%
9位 神戸A2 B10 C 7 D12 E1 32名
⑬ ⑤ ⑰ ① ⑫ ⑧
53%
10位G大阪A18 B21 C10 D3 E2 54名
① ① ⑦ ⑱ ⑦ ①
57%
11位コンサA6 B 7 C 6 D10 E6 35名
⑥ ⑭ ⑱ ② ① ⑥
37%
・・・
平均 5.5 9.2 9.6 7.1 2.1 33.6
55%
いかがでしょうか。
チーム毎に、以下の通り、基本保有戦略が見えて来ますね。
①保有選手数に極端なほどの差があります。
リーグ規定で、戦力均衡のための「A契約25選手枠・外国籍5人枠」で縛られている筈ですが、「育成選手枠」数の取り組み方針により、結果として「チーム選手保有数」が決定的な程相違しています。
最大54選手(枠超過・育成等29)G大阪、46選手(同育成21)FC東京、39選手(同育成14)C大阪、コンサは34選手(同育成10)でリーグ6位の保有数に対して、最小26選手(同育成1)川崎まで、28選手(同育成3)鹿島・浦和と、最大28選手数の差が着いています。
そのため、G大阪・FC東京・C大阪の3チームは、J3リーグにU-22チームとして参入し育成を図っています。
問題は、順位との相関です。
結論は、リーグ順位上位8チームは、磐田32・柏と横浜FM30名、その他5チームが29名以下と共通しており「少数保有戦略」であるという点です。
リーグ上位の戦略は、
【「少数保有」=「個々選手の年俸単価上昇」=「高能力選手での構成」】です。 チーム資金力の限界から、「高能力選手数」を増加する=「保有選手数は少数化」=「少数精鋭」戦略となる訳です。
②①と連動しますが、選手「高能力」には「認識・知識」「テクニック」「フィジカル」の3要素に突出する事が必要ですが、「フィジカル能力」に「走力・スピード、持続力・回復力」が必要となり、同時に「ハイテクニックと豊富な経験値・認識能力」も必要で、
結果「25歳~29歳」「20歳~24歳」の年齢選手数が順位と相関しています。
上記「年齢構成一覧」で、アンダーラインの年齢範囲を見ると、
1位 川崎 19名 構成比も73%
2位 鹿島 19名 同 67%
3位 C大阪22名 同 56%
4位 柏 20名 同 66%
5位 横浜F19名 同 63% で、20名前後の保有としています。
コンサは
11位 コンサ13名 同 37% 少なく、低率です。
リーグ平均は18名 同 55% で、
コンサは、30~34、35~39歳合計16名、構成比45.7%
リーグ平均は、 同 9名 同 27.7%と
30歳以上選手依存状態は、リーグNo.1のベテラン依存の高齢状態。
その分、「経験・知識値はリーグ上位」の筈ですが、
J2・J1リーグ経験で、トップランクには到達していないものです。
リーグ上位の戦略は、
【「25-29」主体・「20-24」のハイパフォーマンス・経験累積選手をチーム中核とする】。
【同ランク選手を自チームで育成】もそのための有力手段。ただし、チームへ昇格後の「育成力」が絶対条件。
コンサは、ここ10年間、「アカデミーからトップチームへ昇格力」は優れていたが、「トップチームでの育成」に「戦略性・目的性・計画性」を大幅に欠き、多数の有力選手を「育成不良と他チームへ移籍流失」で喪失して来ました。「トップチームで、チーム中核選手への成長ステップ・チャンスメイク・戦略的起用と目的型計画的トレーニング」が必須で、新監督・新コーチ陣の所以・大目標の一つですね。
現存育成選手と同時に、即戦力としては「レンタルバック」選手での保有強化です。
2.コンサ現状
年齢別選手分類で。
年齢 ポジション・選手名・試合時間・得点
39 MF・河合・1050分
38 MF・稲本・113分 MF・小野・219分 DF・増川・6分
37
36 GK・杉山・0分
35 FW・ジェイ・966分・⑩
34
33 MF・菊地・1327分 FW・内村・241分
32 MF・横山・2257分・② DF・石川・1650分 MF・早坂・1806分・① MF・兵藤・2674分・②
31 FW・都倉・2432分・⑨ DF・上原・5分 MF・石井・244分 FW・ジュリーニョ
30 MF・マセード・973分
29 FW・金園・626分 GK・金山・153分 DF・田中・511分
28 FW・ヘイス・993・⑥ MF・宮澤・2596・②
〔レンタル;DF・パウロン・468分〕
27
26
25 DF・福森・2929分・③
24 MF・ミンテ・1275分 MFチャナティップ・1301分 MF・荒野・2035分
〔レンタル;DF・櫛引・2761分・① DF・前貴・1991分・②〕
23 GK・ソンユン・2907分
〔レンタル;MF・中原・J1-176分J3-1725分・① DF・永坂・0分〕
22 MF・深井・342分 MF・前寛・81分
〔レンタル;GK・阿波加・0分〕
21 DF・進藤・381分
20
19 FW・菅・1547分・① DF・濱・0分
18 MF・佐藤・0分 FW・藤村・0分 GK・櫻庭・0分
17 MF・井川・0分
契約非更新は、年齢構成を見ると、妥当な選択と言えるのですね。
当然、「24歳以下は虎の子世代」との対応で、同時に「中核戦力となるべく”地獄の育成、灼熱の育成”で徹底育成」とする選手群となります。
当面、次シーズン・2018は持つでしょうが、2019以降、即座に中核選手の引退・離脱・パフォーマンス低下が必至で、2年後2019年に25~33歳=「ソンユン以上都倉位までがチームの中核」となっている必要があります。しかし、8名しかいません。 深井・進藤・菅の3選手もスタメンに加わっていなければなりません。それでも不足します。
やはり、流失組が惜しまれますね。
レンタルバック候補の4選手も、失う訳にはいかないですね。
現在、24歳以下選手は、全選手「アカデミー出身」選手で、コンサは「同年齢層選手は、全員育成組」との戦略となり、新監督体制のもと、アカデミー~トップチームまで「一貫戦術・育成」戦略の実効化で、実現を図るものですね。
ここから、即戦力のチーム中核選手として「25~29歳」の中で、新戦力選手の獲得を狙う事となります。「最高値選手層」ですが。
以上 年齢構成を鍵に、リーグ上位への必要戦略を見てみました。「コンサの将来推移・進展は、本当にいばらの、厳しい道である」事がよく分かりました。
そのための、第一ステップの成否が、2017-2018シーズンオフのチーム整備に掛かっています。
しっかり、サポートしつつ、見ていきましょう。
posted by yuukun0617 |23:09 |