2008年12月16日
骨をうずめる覚悟 -クラブに必要なもの-
私は、フラッ太さんのところで知った西日本新聞のアビスパ福岡の全6回の連載記事(↓)。 【連載】どうするアビスパ<1>失望 羅針盤なき航海の先は この記事を読む限り、今季のヴェルディとともに、アビスパも迷走しているようである。 今季、成績不振からリティを監督から解任すると言ったかと思えば、 後任がいないから止めたといい、でも結局、代えたり・・・。 この辺りから、傍目から見ても何かおかしさは感じていたが・・・(・・;) しかし、この連載は、札幌も同じ地方クラブとして、 全く他人事とは思えないことばかりだった。 特に、気になったのはその4回目。 【連載】どうするアビスパ<4>放棄 いなくなったスカウト この記事によればアビスパは、 「地域の指導者との連携を深めることが重要だと考えています」と掲げる一方で、 GMが「高校生をとるのはギャンブル。即戦力はそうはいない」と クラブ理念に反する方針を打ち出し、スカウトを実質0にしたらしいのだ。 確かに、選手を育成する方が、実は金がかかる。 例えば、ユースに対して年間数億円の投資を毎年して、 トップに昇格できる選手は数人。0の年もあるだろう。 本当にクラブ経営を切り詰めるとすれば、育成にかける費用をつかって 多少年俸が高くても、出来合いの選手を連れてきた方が結果的に安くあがる。 経験のあるベテランの方が、若手より実力があることは疑いようもない。 従って、正に短期的な結果のみを重視する体制と言える。 そこまで追い込まれているともいえるだろう。 苦境ということではあまり変わらない札幌は、現時点での実力よりも 若手選手のポテンシャルに期待をかける、アビスパとは正反対の若手育成という結果が出にくく、 長期的な視点を必要とする経営方針を来季から採用する。 この連載記事の中で、J2鳥栖の松本育夫GMの言葉が特に胸に残った。 【連載】どうするアビスパ<5>願い クラブは町のシンボル 「クラブのリーダーには、骨をうずめる覚悟を持った人がいないといけない。 福岡の低迷は鳥栖にもマイナス。お互い切磋琢磨(せっさたくま)していきたい」 この記事を読んで、札幌にも長期間クラブの運営に関わり、 骨をうずめる覚悟を持った人が必要だと本当に感じた。 特に、来季から若手育成を標榜するからには、長期的な視点で札幌を見る人間が絶対に必要だ。 そういう人物がいなければ、札幌も羅針盤を失った船のように迷走を始めるだろう。 今まで、社長はHFCへ出資した企業や役所からの出向でコロコロ変わった。 そんな中で、今まで変わらずずっと札幌を見続けてきた人がいる。 一部で退任の報道もあったが、降格決定後、サポーターの居残りに 私が一番札幌のことを説明できると言い切った村野GMだ。 村野さんには、その覚悟を感じるだけに是非残っていただきたいと切に願っている。 私は、村野さんに関しては、日々の報道をおっかなびっくり眺めている毎日だ。 三浦監督と大学サッカーで同期であったなど、特に今季は辛い立場であったかもしれないが、 辞めるだけが責任の取り方ではないと私は思っている。
posted by whiteowl |15:44 | HFCの経営を考える | コメント(8) | トラックバック(0)