2008年12月15日
180°から360°へ -西の飛躍を期待-
今季、FW、両SH、CHと色々なポジションで使われた西。 今後もう一皮向けるためには、“サイドから中央へ”、“180°から360°へ” より広い範囲の状況判断とその判断の早さを求められるだろう。 【道スポ】札幌の2選手が契約更改 西、佐藤ともに保留(12/14 07:49) 来季は中盤一本で勝負したいと考えている。「強化部にも真ん中で、と言ってもらった」と西。 ボランチは今季初めて経験したが「自分に合っている。もっと突き詰めたい」 と360度見渡せる位置でのプレーに、手応えを感じている。 通常、中盤を横に並べる4-4-2の両SHは、選手間でトライアングルを作りにくいため、 パスワークで相手を崩すというよりも、代表格としては昨季のバロンドールを取った C・ロナウドのように縦への突破が求められる。 従って、西や中山のようなタイプの選手が本来サイドで使われたことは、 縦への突破力よりも守備力と運動量を買われての起用であったため、 三浦監督以外の監督では、可能性は低いだろう。 西は、真ん中、特にトップ下で起用されることを望んでいるようだが、 サイドはラインがあるのでラインを背後にすれば自分の周囲180°の対応でよいが、 真ん中だと360°で対応しなければならず、より多くの状況判断を求められる。 そして、中盤でも相手からのプレッシャーのまだ比較的少ない低い位置(ボランチorCH)で、 前を向いて有効な仕事が出来ないということは、 より相手陣地に近くプレッシャーの厳しいトップ下であったなら、 何も出来ないということを意味する。 今季は、SH、CHの位置で守備の対応に追われ、J1の速い寄せにいっぱいいっぱいかと思えば、 相手のプレッシャーの無いところでも、余裕のない対応をしてボールを失ったりしていた。 そして、守備に余裕がないから、ボールを奪っても次の攻撃への判断が遅れ、有効なパスが出せない。 その意味では、来季、J2ではJ1でのプレッシャーを想定して敢えてトップ下起用もありかもしれない。 自分が得意な攻撃面を発揮したいようだが、そのためにも守備力をもっと磨く必要があるだろう。 川崎Fの中村憲剛など、日本を代表するボランチは、むしろ守備力を磨いてきた。 あとは、三浦監督からも散々言われたようだが、ボールを持っていないところでの動き オフザボールの動きが、サッカーでは圧倒的に長いのだが、 言ってしまえば何がしたいのかよくわからない位置にいることが多かった。 J1の試合への対応でいっぱいいっぱいだったのかもしれないし、 我々は“上から”見ているので状況がよくわかるのだが、 その位置だとパスをもらえないだろうという位置にいることが多く、 実際もらえなかったし、もらっても相手がすぐ傍にいるので、ボールを奪われることが多かった。 (※試合中の動きをクライトンと比較するとよくわかる。 しかも、あの位置取りだとボールを積極的にもらいたくないかのようにすら思える。) 西は、相手陣地でボールをもって前を向いた時に 攻撃のアイディアを感じるし、ワクワクする選手の一人だ。 本人も大好きな攻撃をするために、相手からボールを奪って自分のものにし、 そして、たくさん攻撃できるように味方からのボールをもらいやすいポジショニングに磨きをかけて、 我々をもっと攻撃でワクワクさせて欲しい。 ボランチ(CH)の位置は、日本人で誰か出てこないときついし、J1で通用しない。 芳賀には本来彼が持っている攻撃センスをもっと発揮して欲しいし、 西、上里、には更なる来季の飛躍を期待している。
posted by whiteowl |14:58 | Consadole Sapporo | コメント(2) | トラックバック(1)