2008年11月14日
ACL決勝G大阪の試合を見て思ったこと。
先日、ACL決勝のアウェイで、G大阪がアデレードに2-0で勝ちアジアチャンピオンになった。 去年の浦和に続き2年連続、JリーグのチームがACLを制覇した。 さて、この試合の前半は、ルーカスの1トップに遠藤のトップ下、 その下に4人ずつで2ラインを敷く4-4-1-1の布陣だった。 私が注目したのは、この4-4でのガンバの守り方。 コンセプトは、三浦監督の札幌とあまり変わらないという印象。 しかし、カバーリングが速いし早い。何より選手の動きに迷いがない。 ボールホルダーに対して、常に誰かが当たりに行くのでDFラインがズルズル下がることもない。 そして、大柄でなおかつ、日本で負けて勝つしかない状態であったこともあり 悪質なファールもしてきたアデレードの選手に対して、1対1で負けない。 4-4の特徴である、自陣にスペースを生み出さないことから、 前半のアデレードは、サイドから攻めるかロングボールを蹴るしかなく ほとんどチャンスらしいチャンスがなかった。 札幌とガンバの違いを考えたが、まず挙げられるのが、CH(SH)の違い。 まず、チームとして、ボールを奪われた時のファーストチェックが早い。 しかも、ガンバの明神と橋本は、危険なところに必ず顔を出す。危険察知能力が高い。 また、攻撃にも機を見て参加するなどとにかく運動量が多い。 それとサイド。特に、SBの上がりが多かった。 この4-4-1のどこかに残りの1を入れる布陣は、世界のトレンドになりつつあるが、 4-4-1+X系は、横に選手を並べるので守備でも攻撃でもトライアングルを作りにくい。 従って、攻撃ではパスの終着点であるサイドの選手に対して、 特に縦への突破力が求められ、それが攻撃のキーにもなっている。 ガンバはキープ力があり、すばやいパス回しで簡単にマイボールを奪われないので、 上がる時間もあるのだが、両サイドの加地と安田が積極的に攻撃に絡んでいた。 後半は、相手が点数を取りに行くしかなくなり、前がかりになってきた。 それに対して、ガンバのDFラインは状況によって5~3人がいる状況だったが、破綻はなかった。 しかし、フォーメーションをそれだけ状況に応じて動かしても、 迷いなくそれに対応するだけの適応力が選手にあるということだ。 また、後半、FWを2枚投入したが、 相手が前がかりになり相手のDFラインの人数が減っていたので、 FWの選手を投入することで、相手のDFラインに人数をかけさせるという意図もあったのだと思う。 確かに、ACL決勝に対するガンバの選手のモチベーションは普段より高かったのだろうが、 素直に、これじゃ札幌はJ1で勝てないわけだと改めて思わされる見事な試合運びだった。
posted by whiteowl |15:00 | J-league | コメント(5) | トラックバック(1)