2008年08月31日
持株会は打ち出の小槌か!?
公式HPより、 コンサドーレ札幌サポーターズ持株会 「10,000人の会員募集」追加出資完了のお知らせ >コンサドーレ札幌サポーターズ持株会の持株数は23,630株、株式シェアは29.89%となりました。 >当持株会は、HFCに対し、この出資金をコンサドーレ札幌の選手強化資金として >利用されることをあらためて要請いたしましたことをご報告申し上げます。 >コンサドーレ札幌サポーターズ持株会 理事長 佐藤 良雄 少し出遅れた感もありますが、この件については以前にも言及しました。 ある意味博打のような選手補強という不確実なものにつぎ込むのではなく、 市民からの善意の出資という点も考慮して、 持株会の増資は、観客動員増加(ファンサービス)に 使うべきだとその時は主張しました。 ただ、私は持株会の意向が選手強化費であるということを知り、 その主旨に賛同できなかったので出資しませんでした。 それならば、HFCの売り上げに貢献して、 HFCが自由に使えるお金を増やした方が良いと考えたからです。 (※昨年よりスタジアムに行く回数、券種含めてお金を使ってます!(笑))
私は、この問題は、追加出資の使用目的という点より根が深いと思っています。 ↑の文章の最後の部分。つまり、 「この出資金をコンサドーレ札幌の選手強化資金として利用されることをあらためて要請」 という文言が公式ブログでも問題となっています。 これを受けて、そんなつもりでお金を出したつもりはないと、 出資された多くの人がこの件について公式ブログ内で書くという事態に陥っています。 私は、以前から思っていたのですが、持株会の最大の問題は、 「持株会そのものが、持株会のメンバーの意見集約ができない」 という点にあると考えています。 そして、意見を集約できない持株会という組織が、コンサドーレ札幌の ほぼ3割の株式を所有しているという点です。形の上でも筆頭株主になるわけですが、 持株会の理事長の正式な発表に、出資者がそれは違うということをわざわざ 表明しなければいけないということに危うさを感じます。 多くの出資者はおそらく「物言わぬ株主」になり、大多数の人は理事会の決定に従うでしょう。 意見を表明しなければ、賛同したものとみなされるのは仕方ありません。 しかし、別の意見を述べた人の数が少ないから無視しても良いということにはなりません。 日本の場合は、意見を言わない人の気持ちも慮って決定されることが望ましいとされ、 その担保として、少数者のいうことも一応考慮してますよといった スタンスをとることも多いのですが、未だに「多数決=民主主義」という信仰が強い。 しかしながら、今回の持株会の発表は、5月の1億円の時点で様々な人が追加出資の件について 意見を述べていたにもかかわらず、それを全く無視し、考慮に入れた文面もなく、 「改めて選手強化資金につかうことを要請」するもので、少数者への配慮すらない。 そもそも主旨に賛同しないなら金を出すなということになるのかもしれませんが、 そうはいっても様々な人が様々な思いで出資したお金です。 元来、その意見を一つにまとめようと思うこと自体が傲慢だと考えます。 メンバーの意見を反映しない持株会の運営に、私は危機感を感じます。 持株会が、実質、一部の人間の意見しか反映されず、 大多数は無視されてしまうというような民主的に危うい手続きをとっていると、 他の「物言う」大株主から利用されかねません。 一々少額出資者の意見を聞くのが面倒くさいというなら、 市民からの出資を募ろうと始めからしないで欲しい。 市民の出資は、困った時に何度でも頼れる都合の良い 「打ち出の小槌」ではないのですから・・・(・・;)
posted by whiteowl |14:14 | HFCの経営を考える | コメント(7) | トラックバック(1)