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2006年10月22日

散々だった、それでもめでたい「七五三」

 今日は「10周年記念デイ」でした。人間で言うと七五三みたいなものでしょうか。しかし、記念の試合に残念な結果となってしまいました。今シーズンを凝縮したような試合…という意味のフレーズを使うのは何度目だろう?それだけ同じことを繰り返しているとも言えますし、ことほど左様に課題がはっきりしているチームも珍しい、とも言えるのではないでしょうか。

 柳下の会見は決して強がりとは言えないと思います。前半にもフッキが抜け出してあと少しのところまで行ったり「良くそこまで見えていた」というパスが芳賀へ通ったものの枠に飛ばなかったり、後半にも相川に何度か惜しい場面が巡ってきたりと、決して神戸の守備陣が余裕を持っていたわけではありません。チャンスの数自体にはそんなに大きな差はなかった。
 それでもこの結果になってしまったのは、多分ほんのわずかに見えるけれどとてつもなく大きな何かが足りなかった、ということになるのでしょう。それは技術的なものだったり、持っている技術を100%発揮する為の自信だったり、ゲームに入る上でのメンタルの問題だったり…。たぶん、それはやっている本人達が一番よく分かっているでしょうから、これからの試合で一つでも克服するべく努力していって欲しい。そういう一つ一つの積み重ねを、切らすことなく続けていくことが、結局は近道になるのではないでしょうか。



 さて、試合以外にも様々なことがあった10周年記念デイ。スペシャルマッチでは現役時代のプレーを直に見たことのない選手が結構多く、それだけでも10年という月日を実感できた上に、「サポーロ!」ではなく初期には「サッポロ!」というコールだったことにも衝撃を受けてしまいました。あれ、いつから「サポーロ」になったんだろう?



 今日は久しぶりに開場前に行ったので、入場を待つ行列というのも懐かしかったですね。写真はホーム側。アウェイ側も長蛇の列。それでも昔よりはるかにスムーズな入場に、運営の進歩を感じました。


 一方で残念な出来事も起きていたようです。ハーフタイムに神戸サポと近くに座っていた札幌サポが揉め事を起こしていたようです。メイン側にいたので詳細は全く分かりませんが、試合終了後も警備と神戸サポが話をしており、「フロントを出せ」みたいな怒号が飛んでいました。試合なんかよりもあれが一番悲しかったですね。


 ところで、『サッカーダイジェスト』10.17号は「まるごとJリーグ」と銘打って、93年から2006年までのJクラブの歴史を振り返る特集でした。「10周年記念デイ」の予習に、と軽い気持ちで手に取ったその表紙を見て、私は一瞬手が止まってしまいました。そこにはこう書いてあったのです。

J32クラブの年度別MVP&全布陣を完全掲載!

 「32」。その数字は、J1の18クラブ、J2の13クラブと、そして98年を最後に翔べなくなった「青い翼」を指しています。短いのか長いのか分からないJリーグの歴史には、「チームが消える」という出来事もあったのです。フリューゲルスのサポーターの気持ちを思うとき、今、自分のチームを持てることの幸せに感謝せずにはいられません。そして、そういう思いは絶対にしたくない、とも…。

 子供が満足に育つこと自体が稀であった昔に、三歳・五歳・七歳と成長の筋目に近くの氏神様に参拝して無事成長したことを感謝し、これからの将来の幸福と長寿をお祈りするために行われた七五三の行事。チームにとっての七五三は確かに散々だったけれど、それでもここまでクラブが生きてきたことを、今シーズンは所期の成績はあげられなかったけれど決して歩みを止めてなどいないチームを、素直に祝福してあげましょ?ね?


posted by tottomi |01:34 | コンサドーレ | コメント(3) | トラックバック(0)