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2005年11月23日

第42節・vs甲府

 終了の笛が鳴った瞬間、何もかもが吹き飛んでしまった。何もかもが。

 なぜ負けたのか、わからない。

 自問自答してみた。
 「気持ちの問題だ」。そうだろうか?選手たちは、何度も訪れる決定的な危機を、身を挺して防いでいた。しかし、失点してしまったのは事実だ。
 「技術が足りないからだ」。それだけだろうか?絶対的な技術のある選手がいないことは百も承知でチームはこれまで戦ってきた。それを今更理由に挙げるのは違う気がする。
 「甲府の方が、技術やあきらめない気持ちで札幌を上回っていた」。これはそうだろう。でも、それを敗因に挙げてしまうと札幌の今を見つめることから逃げることにならないか?

 わからない。

 試合終了直後から、周りの様々な声が聞こえてきた。
 後ろの席に座っていた人は、四点目を献上するミスを犯した林に、文字にするのも憚られる罵声を浴びせながら帰っていった。「あなたには、直前のプレーでタッチラインを割りそうになったボールを懸命に追いかけて前線に蹴り返した彼のプレーが見えなかったのか…!」。でも失点の場面で、相手に渡ったボールを林が追おうとはしなかったのも事実だ。やはり罵声を浴びせるべきだったのだろうか?
 「なんで砂川代えたんだろうね」。「あんな時間から、ろくにキープも出来ないのにサイドにばっかりボール持っていってさぁ」。地下鉄の中でも、誰のものかわからない声が聞こえてくる。どれも正しい気がするし、正しくない気もする。

 わからない。

 「現実的な目標は5位以内になった」と前に書いたのがいけなかったのだろうか?みんなのブログを見て、悔い改めたつもりだったのに。
 慣れないSA席に座ったのがいけなかったのだろうか?それ以外はちゃんと考え得る限りのゲンは担いだのに。
 「声を出さなくても気持ちは伝わる」というオレの応援に対する主義が間違っているのだろうか?ゴール裏で黙っているヤツは論外だが、それが許される場で、非生産的なヤジは一切飛ばさず試合を見守った。誓って言うが、この主義はゴール裏のみんなを否定するものでは決してないし、「声を出そう」という呼びかけに対する否定でもない。でも、これは様々な制約を理由にゴール裏に行くことをやめたオレの単なるいいわけに過ぎないのだろうか?声を出さない者には、このようなもっともらしい文章で悔しさを表す資格などないのだろうか。わからない。

 ただ一つ言えることは、これからもスタジアムに行くことになるだろうし、行き続けるだろう、ということだけだ。


posted by tottomi |17:15 | コンサドーレ | コメント(4) | トラックバック(1)