カレンダー

プロフィール

菊地具也(キクチトモヤ) 1985年生まれ 北海道在住 中、高、大、野球部所属。 趣味はスポーツ全般の観戦。

最新のエントリー

月別アーカイブ

2008 04

リンク集

コメント

検索

第1節 vs鹿島 J1復帰初戦!!

2008年04月08日

   2002年シーズンにJ1で戦い降格して以来、6年ぶりのJ1の舞台。様々な期待と不安が入り交じる中、コンサドーレ札幌の2008年シーズンが始まった。開幕戦の相手は昨年リーグ戦優勝の強豪、鹿島アントラーズ。監督変更も主力選手の大きな変動もない去年の王者を相手に、札幌はどのような戦いをみせたのだろうか。

	まず大きな注目点は、昨年J2優勝の土台となっていた守備力。この守備力がどの程度鹿島相手に通じるのかが今後のシーズンを占う上で重要である。結果は4失点ながら、その内容はチームとしてよく組織され、強い守備意識と運動量を伴っており、今後に期待を持たせるものであった。一方で、早いパスまわしをされるとフラットなラインがデコボコになり、パスを裏に通されるなど課題も噴出した。オフェンス面はダヴィと中山にロングボールを入れ、その落としを西や砂川が狙う姿勢が徹底されていたが、フィニッシュまで至らず、ボールポゼッションも低かった。ボールをキープ出来る選手がダヴィしかおらず、今後に向け、中盤でボールを保持、供給出来る選手が必要である。

	まずは守備について。フォーメーションは昨年とほぼ同様で、最終、中盤のラインがフラットな4-4-2。各ライン間は狭い距離が保たれ、全体がコンパクトな状態を保つ。そして前線のダヴィと中山がプレッシングの起点となり、狭いライン間に閉じ込めた相手に次々とプレスをかけていく。このスタンスは去年同様であったが、最終ラインの位置が去年よりもかなり高く設定されていた。

	高いライン設定は、ボールの奪いどころを高い位置に設定できることになるので、攻撃に転じた際に人数をかけて素早く相手ゴールに迫れるメリットがあるが、それを考えての高い設定かもしれない。そうしたメリットがある一方で、高いライン設定は裏に広大なスペースが生まれ、そこを相手に使われるリスクを伴うが、高い位置でボールがうまく奪えない場合はライン間の距離を保ちながら全体が下がったり、裏へのロングボールにはキーパーが飛び出したりして、そうしたリスクに対処していた。この守備システムは、豊富な運動量も手伝って前半うまく機能し、鹿島を無失点に抑えた。

	しかし、鹿島が素早いパス交換や展開を見せたとき、守備に大きなほころびが生まれた。例えばこんなシーン。小笠原などの鹿島のボール保持者が前線の田代にグラウンダーやフライのパスを送る。この日センターバックに入った坪内、あるいは平岡がすかさずプレスをかける。この時、坪内は最終のフラットなラインをある程度崩してプレスをかけに行っている。このことは、前に出た坪内の裏に、スペースに通じる大きなパスコースが生まれたことになる。田代は坪内と接触する前に素早くボールを後方、あるいは横の選手にパスし、自身は坪内の裏のスペースへ走る。間髪入れず田代へのリターンパスがきて、最終ライン裏の広大なスペースに飛び出し決定機を迎える。このように、プレスをかけに出てきた選手の裏を、素早いパスワークから突かれるシーンが目立った。

	もちろん、プレスを回避された選手はすぐにその裏を埋めようと戻るのだが、それよりも早く鹿島の選手が入り込んでくるシーンが多かった。田代しかり、マルキーニョスしかり、新井場しかり。これらは高いライン設定が生むリスクでもある。全体が引けば、単純にスペースは少なくなる。しかし深く引けば、相手のボールポゼッションが自陣ゴール近くで行われ、押し込まれる時間帯が増えることも予想される。今後、ラインの位置をどの程度に設定するかはその辺のバランスを考える必要があるだろう。

	このような戦術に関わる問題に加え、個人の能力の差も見られた。鹿島の選手にドリブルで何人も抜かれるような、格段の差があったわけではないのだが、田代に高さで競り負けたり、マルキーニョスがつぶれて後ろにパスを流そうとしたとき簡単に抑えられてしまったり、身体の使い方に差があった。J1とJ2では、そうした身体の使い方や動き出しの早さに差があり、それらの差が0-4という結果に現れた。組織としての動きや守備意識は高いだけに、今後失点を抑えるためにはある程度J1のレベルに慣れて、それらの差に順応する時間が必要だと思う。

	オフェンスは中盤にボールをキープ出来る選手がいないため、中盤を飛ばしてダヴィと中山にロングボールを入れるシーンが目立った。西や砂川が彼らの近くを動き、彼らの落としから一発で裏を狙っていた。カウンターでは早めにスペースに出たダヴィにボールを入れ、周りの選手がサポートに行くなど、遅攻、カウンターともにダヴィを中心に攻撃を組み立てようとしていた。

	しかし、キープ力のあるダヴィも2、3人に囲まれてボールを奪われたり、サポートの選手がパスミス、ボールを奪われたりと、なかなかフィニッシュまでたどり着かなかった。キープ力のある選手がダヴィの他もう1人はいないと、攻撃を組み立てるのは難しい印象であった。後半登場した加入したばかりのクライトンは、合流間もないということもあってまだうまくゲームに入れておらず、フィットしていない印象だったが、キープ力があることは見せてくれた。彼がチームに慣れ中盤に入り、収まりどころが増えれば、札幌の攻撃が劇的に変わることも考えられる。オフェンスが良くなるには彼がチームの一員として慣れる時間が必要であろう。

	様々な課題が見えたが、まだまだ開幕戦。0-4という大敗でのスタートになったが、ポジティブな面もたくさん見られた。今後のチームに期待である。


post by tomoya

00:31

コメント(1)